日本のアニメーション監督、脚本家。妻はアニメーターの浦谷千恵で、多くの監督作でタッグを組んで制作にあたっている。
経歴
1960年生大阪府枚方市出身、日本大学芸術学部映画学科卒業。
千葉県立船橋高校時代から自主制作アニメーションを手掛けており、大学在学中に、特別講師を務めていた宮崎駿の目に留まり、「名探偵ホームズ」のサブライターとしてデビューする。脚本、演出として多数の作品に参加し、後に自らTVや映画アニメ作品を監督する。若き日の彼の作風は「宮崎の別名ではないか」と評されるほど瓜二つであった。
宮崎からは自らの継承者として目をかけられスタジオジブリで『魔女の宅急便』を立ち上げ、当初は片渕が監督を務め若手スタッフで制作を進める予定であった。しかし、この作品に興味を持った宮崎が途中から横槍を入れてくるようになったことに加え、スポンサーから「宮崎監督作品として作られるのでなければスポンサーにはなれない」と通告されたため、演出補に退いた。
この後も宮崎から仕事に誘われる事はあったようだが、片渕はジブリに戻る事なく虫プロダクションで『うしろの正面だあれ』に参加した後、STUDIO4℃、マッドハウス、MAPPAと拠点を移して仕事をしている。2019年からは自身が立ち上げた株式会社コントレールの取締役となる。
人物
かなりシャイな性格で、人と目を合わせるのが苦手。その割にインタビューなどはよく受け、舞台挨拶に立つことも多い。
ディープな軍事マニアであり、宮崎駿に識見を認められた同業界では数少ない人物。特に軍用機に造詣が深く、航空塗料の専門研究者としての著作もある。軍用機以外のジャンルにも詳しく、「BLACK LAGOON」のノベライズでは作者の虚淵玄と銃の描写をめぐってマニアックなトークを交わした。
監督作品
TVアニメ
- The Blinkins
- 世界名作劇場 名犬ラッシー
- BLACKLAGOON(全話脚本も兼任)
映画
- この星の上に
- アリーテ姫(脚本兼任)
- マイマイ新子と千年の魔法(脚本兼任)
- この世界の片隅に(脚本、音響監督も兼任)
- つるばみ色のなぎ子たち(原作、脚本兼任)
その他
- エースコンバット4 ゲーム内ムービー監督・脚本
- エースコンバット5 脚本
- エースコンバット7 脚本
- 花は咲く PV
- ロックマンゼロ CM
- Panasonic 3CCD愛情サイズCM「桜の入学編」「あれから半年編」
- 首都高バトル01 OPムービー