自動車の電源車
主に災害時の電力網機能不全の際や映画・ドラマなどのロケ、大規模屋外イベント開催時に臨時に大電力を必要とする場面で使われる。
ベースになるのは往々にして中型クラスのトラックであり、ナンバープレートは8ナンバーとなる。
鉄道の電源車
自前の動力を持たず、機関車に牽引されることで電化・非電化問わず走行できる客車は、外部から電源を得る事ができない。このため、冷房や車内照明などの大きな電力を必要とするサービス設備を動かすために電源車が用意される。車内には大型のディーゼルエンジンと発電機が搭載される。用途柄、東京で印刷した全国紙を配送する役割を担っていたブルートレインの電源車が多かったので、半室~1/3室程度の荷物車兼用車両が多い。
初めて電源車が用意されたのは初代ブルートレインこと20系客車で、当初はマニ20、その後荷物室容量拡大と車体長延長を施したカニ21、パンタグラフを搭載し直流電化区間では架線から電気を得るカニ22、簡易電源車のマヤ20が用意された。
ただ電源車を別に用意する場合、その分連結できる客車の両数が減ってしまい、収益率の悪化を招く。このため12系客車では緩急車に小型のディーゼル発電機を搭載する分散電源方式を採用し、14系客車でもこれが採用されたが、北陸トンネル火災事故を受け、一時的ではあるが電源車を1両連結する集中電源方式(24系)に戻された。(発電エンジンの騒音が極めて激しいものであったこともある。)
(「カシオペア(列車)」用E26系など、当初から臨時列車であるものを除けば、)24系客車の電源車、カニ24の定期運用終了を最後に、現在電源車を連結する定期列車はない。