「アンタを信じた俺の勝ち♪ っしょ?」
「蜂楽は俺に勇気をくれる」
概要
漫画『ブルーロック』に登場する潔世一×蜂楽廻の非公式の腐向けカップリング。
出逢い
・1巻2話 「入寮」
密室に閉じ込められた12人は絵心に入寮テストと称した「鬼ごっこ」を強要される。
鬼ごっこの“鬼”となってしまった潔世一は己のサッカー人生を失う予感の中、足をくじき倒れたイガグリではなく、自分よりも強い相手に勝とうと決意する。
「人生変えに来てんだよ…世界一になりに来てんだよ…俺は…」
「いいねキミ」
奮起する潔に声をかけてきた人物こそが蜂楽廻その人だった。
そうして、二人の【エゴイスト】と【”かいぶつ”】は出逢い、共に勝利を勝ち取ることとなる。
──ただ一人、吉良くんを犠牲にして。
その後
・1巻2話「入寮」
すごい顔をした吉良くんを見送った潔は、何故自分にパスを出したのか蜂楽に問いかけたところ「だって蹴ると思ったもん」「アンタを信じた俺の勝ち♪っしょ?」と出逢って数秒の相手に向ける言葉とは思えない返事をされる。
初対面の人間であるにも関わらずあまりにも重い信頼を寄せる蜂楽に流石の潔も「コイツ絶対イカれてる…!!」と内心で思うのだった。
・1巻3話「かいぶつ」
蜂楽から自主練に誘われた潔は再度何故自分にパスを出したのか蜂楽に問いかける。すると蜂楽は「俺の中に“かいぶつ”がいるから」と語った。“かいぶつ”とは蜂楽がサッカーをしているときにだけ現れる存在らしく、それは潔の中にもいると言う。
潔はその考えを理解することはできずとも、吉良を蹴落とした瞬間の自分は確かに知らない自分だったことから、蜂楽の語る“かいぶつ”を否定せず、むしろ“青い監獄”で生き残る突破口になるのでは?と直感し、自分の中に眠る“かいぶつ”の正体を知りたい…!!と強く思うのだった。
更に蜂楽はすごい奴は皆自分の中に“かいぶつ”を飼っており、それこそがストライカーの証であると持論を掲げた後「俺は青い監獄に来てよかった。潔に逢えたから」と潔本人に告げる。作中ではこの時点で数日しか経っていないため、やはりあまりにも重い発言なのだが、その発言を受けた潔は、蜂楽のことを理解できないながらも「蜂楽(コイツ)は俺に勇気をくれる」と感じるのだった。
蜂楽の過去
・9巻70話「Dancing Boy」
・9巻71話「ともだち」
蜂楽廻はサッカーが大好きで、とりわけドリブルが大好きで「これ以上楽しいことなんてこの世界には存在しない」と信じていた。しかし同年代の子と比べて蜂楽の技能はハイレベル過ぎたことと自分の内心を他者に伝えることが不得手だったこともあり、誰にも蜂楽のサッカーの意図は理解されず、結果幼少期の頃から高校2年生までの期間、集団から孤立してしまう。
“かいぶつ”は幼少期から孤独だった蜂楽が母の作品に影響を受けて生み出した“イマジナリーフレンド”であり、蜂楽にとって唯一のサッカーを共にすることのできる“ともだち”だった。しかし蜂楽は知っていた。“かいぶつ”がいたところで寂しさは紛れず、結局自分はひとりぼっちでしかないことを。
「ひとりぼっち」の克服
・10巻84話「初期衝動」
蜂楽廻は取り戻した。“初期衝動”と呼ぶに相応しい自分の『はじまりのエゴ』を。
彼はずっとひとりぼっちだった。そんな自分こそが本来の自分であると彼は信じ、三人抜きをしたのちにゴール前にまで飛び出した。フィールド上の誰一人として蜂楽の進撃を止めることができず「バイバイ今まで俺とサッカーをしてくれた潔…」と友達への別れを告げた後、無防備なゴールに向かい放たれた蜂楽のシュートは決まるハズ、──だった。
「信じたぜ蜂楽」
『ひとりぼっち』を求めた先で蜂楽を止めたのは他でもない“潔世一”だった。
奇しくもこのときの潔の台詞は初めて二人が出逢った際、蜂楽が潔に向けた言葉と近しいものだった。
(基本潔は相手を凌駕し罵倒する際、相手が用いていた言葉をオウム返しする悪癖があるが、潔にとって蜂楽から貰った言葉の中でも特に心に残ったものが「信じた」だったのか……と思うと目頭が熱くなる)
その他媒体
小説ブルーロック戦いの前、僕らは。
・「めぐるのなつやすみ」
賽銭泥棒から意図的ではないにしろ神社を守った蜂楽は、神から感謝の印としておみくじを貰うことになった。そのおみくじには
【大吉 待ち人来る 運命の相手と出会う 己を信じ思うがままに生きよ】
と書かれていた。
つまり蜂楽廻にとって潔世一は『運命の相手』であったことが神によって示唆されたのだ。
キャラブック
・青い監獄でのある日の日常エピソード
青い監獄でのある日の日常エピソード欄では潔と蜂楽はお互いのことを語っている。
その欄で潔は、青い監獄に来る前に蜂楽と出逢っていたら今と同じように仲良くなれたのだろうか、と蜂楽のことを考えながら眠りについていたらしい。
監獄に来る前の二人のことを思えば、もっと早くに出逢って欲しかった気持ちとやはり監獄で出逢ったからこその二人だろうという気持ち、どちらも湧いてくる。悩ましい。
・作者インタビュー
『潔と蜂楽の二次選考はラブコメみたい?』という見出しの下、9巻で好きなパートはどこかという問いかけに対し、原作者は潔が蜂楽の回想明けに「よぉ蜂楽」と迎えに来るシーンが好きでありそこでのやり取りは「ラブコメ(笑)」と語った。
ラブコメ……?