概要
パトパトチャンネルに登場する人物。
地球を危険組織や災害から守る地球防衛軍の第一国家政府管理機関隊長。つまりリーダーを務めている。
世界規模の能力者による大会「WCBT」4年連続優勝者。人間サイド、光側の核とも言える重要な存在。
そして月詠琴歌の実父。加えて地球防衛軍第一副隊長シェイン・ヴァイスを養子にしている。
ちなみに四季礼花とは犬猿の仲。
人物
無愛想で真面目。極度の不器用。
娘である琴歌とは合計半年分しか会っておらず、態度が酷く冷たいので完全に仲が拗れている。
…しかし、それは重要人物である自分と関わる事で琴歌が人質や見せしめに殺される可能性を避けるため。冷たい態度は極度の不器用さと今までのすれ違い、そして虚弱体質故に琴歌出産直後に死んでしまった妻の琴葉を重ねてしまうため。
本当はかなりの家族思いでとても良い人なのである。何なら琴歌の事を信用していると明確に言っていた。
昔焼き尽くされた現場で一人生き残っていたシェインを保護し、あまりに酷い境遇な上で故郷を焼かれ身寄りも無い彼女をわざわざ養子として育ててきたあたりにも本来の優しさや情が窺える。
……その優しさを琴歌にも素直に見せることができれば、あんな事にはならなかったのに…。
とある女神が原因で専属神契約について詳しく知っており、琴歌と専属神契約を結んだパトに激昂して詰め寄る。なぜか専属神が複数人いる事前提で詰問し(契約自体が一定以下の神すら知らないもので、神王でも専属神は1人だけなため帝王神候補まで知っていないと複数人いるとは普通考えない)殴りかかるほど怒っており、かなり神々を嫌っている様子。
容姿
緑髪緑眼のイケメン。
厳しめの表情だが全体的な色が琴歌とそっくり。
能力
理支配
月詠家が代々所持していた理を支配する力。
大会ではこれ単体では使っていないと発言しているので天詠などはまた別の能力や技術と思われる。
能力の基本は【整える・収める・分ける】それを自身が決めた道筋と条理と道理を駆使して条件を整え、自身の思い描く力を再現する能力。
弱点
万能な能力に見えるがしっかりとした弱点がある。それは【能力使用による容量オーバー】。ひとつひとつの技に膨大な情報量が必要となる理支配はすぐに情報がパンクしてしまう。その為、シアーネの持つ【影支配】で操る影(闇)には無限の情報とブラックボックスがある。月詠白鳳が最後まで勝てなかった戦法である。
【心眼】
培ってきた経験、知識、判断力を持って未来予知に近い予測を行う力。修行では身につかない。(四季凍夜や天野江も所持しているらしい)
技・スペル
- 「天詠」
爆発と無数の光線を使い、全て自動または手動で全ての飛ぶ方角とパターンを決め、全ての光に意味を待たせる超高火力技。
- 「天満詠」
- 「鏡詠」
- 「鏡球詠」
- 「共無波」
- ~無化天無法天~
- 天満絶空詠~乱禅~
- 「瞬天」
- 境鏡宝玉
触れると主導権を奪い月詠白鳳自身が制御し、反射、乱射等の応用も可能な月詠白鳳の絶対防御壁。
最悪の展開
※第五章3幕Ep4のネタバレとなります
完全にすれ違い、拗れ、琴歌は「お父さんは私のことが嫌い」だと思いこんでいた。
しかしその事を知らず、素直になる術もなく白鳳は冷たい態度のまま金銭援助だけを続けていた。結果、琴歌の虚弱体質すら知ることなくひたすら厳しい態度を向ける傍から見て父親失格な奴になってしまう。
そして、琴歌が偶然シェインと出会い養子云々について知った事が引き金になる。琴歌と違って養子とは共に過ごし笑顔さえ向けていた事実が完全にアウトだった。
一人呆然とし、様々な負の感情を実感した末に、琴歌は負の感情により能力を全て開放…憎悪覚醒を起こし、周囲の制止や説得も聞かない程人が変わってしまう。
そんな事とは露知らず琴歌と鉢合わせした白鳳。いつも通りの態度をとる彼に琴歌は蒼い眼「記憶解析」を使用し、憎悪を更に爆発させるような過去を見てしまう。
それは、白鳳がシアーネを殺害した過去だった。
第三者目線で考えれば、悪魔アロケルの支配を受けた/受けそうだったシアーネを犯罪者にしないため、そして何より琴歌を守るために殺す決断をしたのだろう。(実際アロケルが白鳳に恨みを向けている)しかし、琴歌にそこまで考える情報や冷静さはなく、白鳳は実の娘に憎悪と殺意を向けられる事になった。
ギリギリでパトが間に合い戦闘にはならなかったが、琴歌は白鳳に対し絶縁を宣言。それを聞いた瞬間、白鳳は本当にショックを受けた(落ち込んで試合にも影響した)が、絶縁を受け入れてその場から立ち去ってしまう。
こうして、月詠家は崩壊してしまった……。
「真実が全て相手のためになると思うな」
残酷な過去
※第五章東京異変のネタバレを含みます。
とうとう回想で白鳳の過去が語られた。
女遊びが酷かった白鳳はナンパしようとして記憶喪失の少女に出会う。一目惚れをした白鳳は酒の勢いでうっかり関係を持ってしまったものの真剣に恋をして女遊びを完全にやめるほどになった。
そして少女には月詠琴葉という名を与え、恋人関係になった。
しかしそれから3年、琴葉は急激に体調が悪化しどんな手段を使っても治らず昏睡状態になってしまう。嘆き悲しむ白鳳の前に突如現れたのは金髪の強大な力を持った神。彼女は琴葉をムーサナと呼び、白鳳と関わった事でルール違反を侵し重症になった琴葉をあっさりと見捨てる。あまりの物言いに激昂する白鳳に対して彼女は名乗った。
帝王神候補2位リトア・メルトリアと。
なんと琴葉はメルトリア一族の専属神であり希少価値の高い女神だった。彼女の体調悪化が自身と関わった事による専属神としてのルール違反を特性で自覚せずに耐性と加護で無意識に抵抗したがゆえの結果だったと知らされる。
白鳳はリトアに怒りのまま反論し、その言葉が全て今までの自分の行いに跳ね返ってきていると感じ因果応報だと絶望する。しかしリトアは弱肉強食の理念と正義を振りかざせるのは最強のみという白鳳の今後に響く持論を放った。
そしてリトアは琴葉の記憶を元に戻して立ち去る。白鳳は本来の主を思い出して自分を突き放してほしいと思っていたが、琴葉は記憶が戻っても尚白鳳を愛し、神である事を思い出した事で白鳳が独りにならないよう遺伝結晶から琴歌を生み出し目の前で死んだ。
残った琴歌を抱き上げた白鳳は父親として娘を守っていくと決意する。
しかし、その後にはシアーネとの悲劇が待ち構えていた……。
育児と仕事を両立しきれないと判断してなんとかシアーネに琴歌の世話を頼み、仕事に追われながらも普通に娘を愛して暮らしていたある時、悪信教が突然動き出す。
後遺症でオーラを使わないように過ごしていたシアーネだが、第33司教(明らかに老人の様でベルディアと同一人物かは不明)がシアーネの元に現れる。結局シアーネは戦闘をしなくてはならなくなり、琴歌が眠っているうちに家から離れ司教と戦おうとするが……。
オーラを使用した事により何年も内側に潜んでいたアロケルの影響が強まり急速に悪魔化が進行、そのまま乗っ取られてしまう。
その後追いついた白鳳とアロケルによる一騎打ちとなり、白鳳が勝つが「次は琴歌に取り憑いてやる」と脅され、一時的に主導権を取り戻したシアーネにも懇願され、自らの手で師であり恩人の命を奪わなければならなくなってしまう。
その後琴歌に今後の事を話そうとするが、パニック状態でもあった為シアーネの遺言に反し一人で生きるようにと厳しい態度で言い放ってしまう。すぐ我に返り撤回しようとしたが琴歌はその言葉を承諾し電話は切れてしまい、弁解もできなくなった。
そして白鳳は「自分がいるから皆が不幸になる」と絶望し自殺しようとするが、ギリギリで凍夜に叱咤説得されなんとか生きる気力を取り戻す。その代わり琴歌まで悲劇に巻き込まれる事のないよう今後接触しないと決めた。
今まで白鳳が琴歌に非常に厳しく接し自分から離れ、専属神契約を知り神と契約に嫌悪感を持っていたのはこれらの過去があっての行動だった。
はっきり言って闇落ちしなかったのが奇跡と言えるほどの辛い残酷な半生だったと言える。