「生意気なクソガキだよ、本当、良い人材程生意気だ、クソッたれ」
概要
パトパトチャンネルに登場する人物。
地球を危険組織や災害から守る地球防衛軍の第一国家政府管理機関隊長。
世界規模の能力者による大会「WCBT」4年連続優勝者。人間サイド、光側の核とも言える重要な存在。
そして月詠琴歌の実父。加えて地球防衛軍第一副隊長シェイン・ヴァイスを養子にしている。
ちなみに四季礼花とは犬猿の仲。
基本情報
- プロフィール
性別 | 男性 |
---|---|
年齢 | 41歳 |
身長 | 175cm |
所属 | 地球防衛軍第一国家政府管理機関隊長 |
能力 | 理支配・波動支配 |
- ステータス
物理 | EX | 耐久 | EX |
---|---|---|---|
精度 | EX | 精神 | EX |
体力 | EX | 波動 | EX |
評価点 | 60点(隊長クラス) | 戦闘スタイル | バランス |
人物
無愛想で真面目。極度の不器用。各国の重鎮と話す機会が多い役職にもかかわらず、口が悪い。
結婚前は夜遊びや女遊びばかりしており、今以上に破天荒だった。
娘である琴歌とは合計半年分しか会っておらず、態度が酷く冷たいので完全に仲が拗れている。
…しかし、それは重要人物である自分と関わる事で琴歌が人質や見せしめに殺される可能性を避けるため。冷たい態度は極度の不器用さと今までのすれ違い、そして虚弱体質故に琴歌出産直後に死んでしまった妻の琴葉を重ねてしまうため。
本当はかなりの家族思いでとても良い人なのである。何なら琴歌の事を信用していると明確に言っていた。
昔焼き尽くされた現場で一人生き残っていたシェインを保護し、あまりに酷い境遇な上で故郷を焼かれ身寄りも無い彼女をわざわざ養子として育ててきたあたりにも本来の優しさや情が窺える。
……その優しさを琴歌にも素直に見せることができれば、あんな事にはならなかったのに…。
とある女神が原因で専属神契約について詳しく知っており、琴歌と専属神契約を結んだパトに激昂して詰め寄る。なぜか専属神が複数人いる事前提で詰問し(契約自体が一定以下の神すら知らないもので、神王でも専属神は1人だけなため帝王神候補まで知っていないと複数人いるとは普通考えない)殴りかかるほど怒っており、かなり神々を嫌っている様子。
容姿
緑髪緑眼のイケメン。
厳しめの表情だが全体的な色が琴歌とそっくり。
能力
「世界最強」、「世界覇者」と呼ばれる通り光側最強の人物。世界でもトップクラスの実力者が集う世界大会「ワールドチャンピオンバトルシップトーナメント」通称「WCBT」で過去四回行われた大会全て優勝している。
リオは彼のことを「光側の核」とも呼んでおり、彼の敗北は正義の真の敗北を意味するほどで地球防衛軍が悪魔信仰教団の「君主」や「王」が関わってはいけない存在であるならば闇側からしたら彼が「君主」、「王」の位に位置する存在で要注意人物として警戒されており、恐れられている。
ステータスが完璧で攻守共にかなりのものがある。能力以外の恩恵も獲得しており、間違いなく地球最強の人物でオーラ技術とステータスの高さから、これだけ他隊長を圧倒することが出来るほどで怪我を負っていたとは言え元隊長であるロイドを一撃でノックダウンさせている。
またオーラと能力を使わずに生身の状態でハクを体術のみで圧倒するなど、能力及びオーラを抜きにしても高い戦闘能力を持つ。
例え不調だったとしてもその実力は揺らぎ無く、常に最適な攻撃を選択し、藤吾に優位性を保ち、今のメリアのオーラ量でも「絶対に勝てると言えない」と言わせている。その証拠に「悪師権堕解」を用い、3兆ものオーラを引き出したベルディアにも優位を保つほどで、制限が掛けられている状態で現実世界に顕現したベルディアが崇拝する悪魔ガープを単独で討伐している。
防御では反射が十八番のようで傷を負ったとは言え、能力貫通効果を持つ「悪信教堕天解放」の時に使用していた武器「魔光槍 ライマドル」の攻撃を防いでいた。
オーラ技術
五つのオーラ技術を習得しており、「オーラ」を最も得意としているパトを上回っている。オーラ技術にはメリアも目を見張るほど。
- 【神閃】
オーラの境界を把握し波の最高点を狙って技を使う高等技術。
- 【神静】
オーラを完全制御し、極限まで無駄を減らした事で完全に気配などを断つオーラ技術。
- 【神真】
上記の高等技術に当たり、自身のオーラと相手のオーラと同調させることで、衝撃を緩和させたり、カウンターを容易にする守備に特化したオーラ技術。
自身のオーラだけでなく、空間全域に流れるオーラを掌握する。
- 【神灯】
気配を撹乱するオーラ技術。
- 【神生】
オーラを用いて傷を治す自己治癒を行うオーラ技術。
また、オーラ量が多くなければ効果よりも消費の方が激しく、損傷を治す応急処置程度の技術とのこと。
理支配
月詠家が代々所持していた理を支配する力。
大会ではこれ単体では使っていないと発言しているので天詠などはまた別の能力や技術と思われる。
能力の基本は【整える・収める・分ける】それを自身が決めた道筋と条理と道理を駆使して条件を整え、自身の思い描く力を再現する能力。
弱点
万能な能力に見えるがしっかりとした弱点がある。それは【能力使用による容量オーバー】。ひとつひとつの技に膨大な情報量が必要となる理支配はすぐに情報がパンクしてしまう。その為、シアーネの持つ【影支配】で操る影(闇)には無限の情報とブラックボックスがある為、パンクを起こしてしまう。月詠白鳳が最後まで勝てなかった戦法である。
技・スペル
- 「天詠」
爆発と無数の光線を使い、全て自動または手動で全ての飛ぶ方角とパターンを決め、全ての光に意味を待たせる超高火力技。
大会で使っている天詠は本来の威力の1割であり、月詠白鳳のクローンに対して放った際は3割。3割の時点で全身を黒焦げにするほど。
- 「天満詠」
天詠の広範囲攻撃。天詠同様、真の天満詠は東京上空に巨大な光の塊を形成するほどでその威力は計り知れない。
- 「鏡詠」
法則を無視し、反射する技。発動する際には紋章が現れる為、判断は比較的容易。
- 「鏡球詠」
鏡詠を自身に球体として包む守備に特化した能力。
- 「共無波」
技名から推測すると相手の攻撃や能力に共鳴させ無効化する波動を生み出す技だと思われる。
- ~無化天無法天~
能力や法則などを無効化する能力。
- 天満絶空詠~乱禅~
元神王連の藤吾の奥義爆発解華「天地爆華・爆焔之陣」を凌ぐほどの高い防御力を誇る。
- 「瞬天」
瞬間移動に属する能力。クローンとの戦いで目の前に一瞬で現れた。
- 境鏡宝玉
触れると主導権を奪い月詠白鳳自身が制御し、反射、乱射等の応用も可能な月詠白鳳の絶対防御壁。
- 天詠〜螺旋〜
天詠を螺旋状に回転させ、威力を高めた「天詠」の派生技だと思われる。
波動支配
「それはあまりに強引で、だが美しく、繊細で圧倒的」
「俺色に奏で、そして染まれ」
「only my melody」
月詠白鳳のもう一つの能力。以前最強と呼ばれていたロイドが自信喪失し、最強と呼ばれる所以。【世界最強】の二つ名があったが当時の白鳳には本来の二つ名があった。それが【詠月の奏者】である。
白鳳の発言から【only my melody】が能力の総称と思われる。波動支配を使うと過剰に周囲の音を拾い上げ、頭痛の原因になるとのこと。技の使用時にはタクト(音楽の指揮棒)を使っている。
またベルディアの防御を突破する為に闇を生み出しており、かなり応用が効く万能な能力の模様。
技・スペル
- 〜序曲【オーヴァチュア】〜
オペラ、オラトリオで最初に演奏されるオーバチュアが名前の由来だと思われる。ファルドラの虚構迷宮の内部情報を丸裸にし、66部屋全てを繋いだ。迷宮に突入して3分で9割の脅威を取り除いた。
- 〜五重奏曲【クインテット】〜
結束、破壊、束縛、反響、全視の効果を重ね合わせ、虚構迷宮のほとんどを無力化した能力。クインテットの意味は五重奏や五重唱など。
- 波動支配〜治癒の波動〜
対象を癒す治癒系の能力。どの程度の傷まで治せるのかは現時点では不明。
- 波動支配月詠式獅子型「獅牙裂光」
闇属性を秘めた攻撃で「太陽の加護」を持つベルディアにもダメージを与えた。
【心眼】
培ってきた経験、知識、判断力を持って未来予知に近い予測を行う力。修行では身につかない。(四季凍夜や天野江も所持しているらしい)
最悪の展開
※第五章3幕Ep4のネタバレとなります
完全にすれ違い、拗れ、琴歌は「お父さんは私のことが嫌い」だと思いこんでいた。
しかしその事を知らず、素直になる術もなく白鳳は冷たい態度のまま金銭援助だけを続けていた。結果、琴歌の虚弱体質すら知ることなくひたすら厳しい態度を向ける傍から見て父親失格な奴になってしまう。
そして、琴歌が偶然シェインと出会い養子云々について知った事が引き金になる。琴歌と違って養子とは共に過ごし笑顔さえ向けていた事実が完全にアウトだった。
一人呆然とし、様々な負の感情を実感した末に、琴歌は負の感情により能力を全て開放…憎悪覚醒を起こし、周囲の制止や説得も聞かない程人が変わってしまう。
そんな事とは露知らず琴歌と鉢合わせした白鳳。いつも通りの態度をとる彼に琴歌は蒼い眼「記憶解析」を使用し、憎悪を更に爆発させるような過去を見てしまう。
それは、白鳳がシアーネを殺害した過去だった。
第三者目線で考えれば、悪魔アロケルの支配を受けた/受けそうだったシアーネを犯罪者にしないため、そして何より琴歌を守るために殺す決断をしたのだろう。(実際アロケルが白鳳に恨みを向けている)しかし、琴歌にそこまで考える情報や冷静さはなく、白鳳は実の娘に憎悪と殺意を向けられる事になった。
ギリギリでパトが間に合い戦闘にはならなかったが、琴歌は白鳳に対し絶縁を宣言。それを聞いた瞬間、白鳳は本当にショックを受けた(落ち込んで試合にも影響した)が、絶縁を受け入れてその場から立ち去ってしまう。
こうして、月詠家は崩壊してしまった……。
「真実が全て相手のためになると思うな」
残酷な過去
※第五章東京異変のネタバレを含みます。
とうとう回想で白鳳の過去が語られた。
女遊びが酷かった白鳳はナンパしようとして記憶喪失の少女に出会う。一目惚れをした白鳳は酒の勢いでうっかり関係を持ってしまったものの真剣に恋をして女遊びを完全にやめるほどになった。
そして少女には月詠琴葉という名を与え、恋人関係になった。
しかしそれから3年、琴葉は急激に体調が悪化しどんな手段を使っても治らず昏睡状態になってしまう。嘆き悲しむ白鳳の前に突如現れたのは金髪の強大な力を持った神。彼女は琴葉をムーサナと呼び、白鳳と関わった事でルール違反を侵し重症になった琴葉をあっさりと見捨てる。あまりの物言いに激昂する白鳳に対して彼女は名乗った。
帝王神候補2位リトア・メルトリアと。
なんと琴葉はメルトリア一族の専属神であり希少価値の高い女神だった。彼女の体調悪化が自身と関わった事による専属神としてのルール違反を特性で自覚せずに耐性と加護で無意識に抵抗したがゆえの結果だったと知らされる。
白鳳はリトアに怒りのまま反論し、その言葉が全て今までの自分の行いに跳ね返ってきていると感じ因果応報だと絶望する。しかしリトアは弱肉強食の理念と正義を振りかざせるのは最強のみという白鳳の今後に響く持論を放った。
そしてリトアは琴葉の記憶を元に戻して立ち去る。白鳳は本来の主を思い出して自分を突き放してほしいと思っていたが、琴葉は記憶が戻っても尚白鳳を愛し、神である事を思い出した事で白鳳が独りにならないよう遺伝結晶から琴歌を生み出し目の前で死んだ。
残った琴歌を抱き上げた白鳳は父親として娘を守っていくと決意する。
しかし、その後にはシアーネとの悲劇が待ち構えていた……。
育児と仕事を両立しきれないと判断してなんとかシアーネに琴歌の世話を頼み、仕事に追われながらも普通に娘を愛して暮らしていたある時、悪信教が突然動き出す。
後遺症でオーラを使わないように過ごしていたシアーネだが、第33司教(明らかに老人の様でベルディアと同一人物かは不明)がシアーネの元に現れる。結局シアーネは戦闘をしなくてはならなくなり、琴歌が眠っているうちに家から離れ司教と戦おうとするが……。
オーラを使用した事により何年も内側に潜んでいたアロケルの影響が強まり急速に悪魔化が進行、そのまま乗っ取られてしまう。
その後追いついた白鳳とアロケルによる一騎打ちとなり、白鳳が勝つが「次は琴歌に取り憑いてやる」「もしくはシアーネの姿で琴歌を殺害してやる」と脅され、一時的に主導権を取り戻したシアーネにも懇願され、自らの手で師であり恩人の命を奪わなければならなくなってしまう。
その後琴歌に今後の事を話そうとするが、パニック状態でもあった為シアーネの遺言に反し一人で生きるようにと厳しい態度で言い放ってしまう。すぐ我に返り撤回しようとしたが琴歌はその言葉を承諾し電話は切れてしまい、弁解もできなくなった。
そして白鳳は「自分がいるから皆が不幸になる」と絶望し自殺しようとするが、ギリギリで凍夜に叱咤説得されなんとか生きる気力を取り戻す。その代わり琴歌まで悲劇に巻き込まれる事のないよう今後接触しないと決めた。
今まで白鳳が琴歌に非常に厳しく接し自分から離れ、専属神契約を知り神と契約に嫌悪感を持っていたのはこれらの過去があっての行動だった。
はっきり言って闇落ちしなかったのが奇跡と言えるほどの辛い残酷な半生だったと言える。