ロシア連邦大統領
ろしあれんぽうだいとうりょう
概要
所属国 | ロシア連邦 |
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設置 | 1991年4月24日 |
初代 | ボリス・エリツィン |
任期 | 1期6年(最大2期12年まで) |
選出 | 国民の直接選挙 |
給与 | 773万4000ルーブル/月(2019年10月) |
ロシア連邦大統領(ロシアれんぽうだいとうりょう、ロシア語:Президент Российской Федерации、英語:President of Russian Federation)は、ロシア連邦の国家元首たる官職。1991年3月に実施された国民投票の結果に基づいて、同年4月に設立された。
歴史
当時のソ連では党とゴルバチョフの権威・指導力が地に落ちている事は国民には明白であり、国民はロシアの復活とエリツィンを大いに指示し、ソ連の恐怖の軍事独裁体制と社会主義経済の崩壊に耐えられなくなっていたのである。エリツィンはゴルバチョフにクレムリンから退去するように命令し、1991年8月にゴルバチョフは党中央委員会の解散を命じて党書記長を辞任した。同年12月にクレムリンのソ連国旗が後納され、白・青・赤のロシア国旗が掲揚された。
1993年12月に新憲法が施行され、国家元首は大統領・任期は4年であると規定された。ソ連時代の1978年4月に実施された憲法改正の時と比べて広大な権限を有する。
選出
国民による直接選挙で選出され、被選挙権はロシアに10年以上居住した35歳以上のロシア国民にある。過半数に達する候補がいない場合は、上位2名で決選投票を実施する。当初の任期は1期4年であったが、2008年12月の憲法改正で1期6年に延長され、2012年ロシア連邦大統領選挙の当選者から適用された。3選禁止規定によって連続で就任できる上限は2期12年だが、他の人間を挟めば何度でも大統領に当選できる。
2020年7月の憲法改正で「任期は生涯2期12年」としながらも「過去の経験者はゼロから数える」・「経験者は終身連邦院議員の資格を得る」・「経験者とその家族は将来に渡って各訴追を免除される」と言った、プーチン大統領による露骨な独裁化・権力の保持を可能にした。
権限
フランスの半大統領制をモデルとしており、強大な権限を有している。
- 首相・閣僚などの指名・任免権(首相は国家院の承認が必要)
- 国家院(下院)の解散権(国家院での内閣不信任が必要)
- 大統領令の発令
- 議会で可決された法案の拒否権
- 軍の指揮権
- 戒厳令・非常事態宣言の発令
- 国民投票の実施権
歴代大統領
全員がソ連時代に誕生しており、過去に共産党員を経験した。
代数 | 氏名 | 所属 | 与党 | 在任期間 | 特記事項 |
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初代 | ボリス・エリツィン | 無所属 | ロシア民主党 | 1991年7月 – 1999年12月 | 初代大統領 |
第2代 | ウラジーミル・プーチン | 無所属 | 統一ロシア | 2000年5月 – 2008年5月(大統領代行:1999年12月 – 2000年5月) | エリツィン大統領から後継として指名され、国家主導型経済を推進した。 |
第3代 | ドミトリー・メドヴェージェフ | 無所属 | 統一ロシア | 2008年5月 – 2012年5月 | サンクトペテルブルク市長時代からのプーチンの部下であり、プーチン大統領に指名される。 |
第4代 | ウラジーミル・プーチン | 無所属 | 統一ロシア | 2012年5月 – 現職 | 2回目の就任で任期が2期12年となった後の最初の大統領であり、最大でも2024年5月まで在任できる。2020年7月の憲法改正に実施より、2036年5月までの続投が可能となった。 |
副大統領
1991年4月に副大統領が設置され、5年間の任期で大統領と共に単一の候補者として選出された。副大統領は大統領に代わって一定の権限を行使し、大統領の死亡・辞任・免職などの場合にそれらが継承される。1993年12月に現在のロシア連邦憲法が発効した事で廃止され、その後はロシアの首相の地位は第2位の公職となった。