概要
またはその一種、Calotomus japonicusの和名。
南日本〜インド・西太平洋等の全世界の暖かい海の沿岸に広く分布する。
丈夫な歯で海藻や甲殻類などを食べるが、実は季節に応じて食べ物が変化し、暖かい時期は動物食、冬場は草食になる。ちなみにブダイ科の歯はほとんどが嘴のようになっていて、ブダイ本種のように歯がたくさん集まっている形なのは珍しい。昼行性で昼間に行動し、夜間は岩や海藻の陰で休む。
なおアオブダイなどは粘液を使って寝袋を作るが、ブダイは寝袋を作らない。雌から雄に性転換をし、幼魚と成魚あるいは雌雄で、色彩が異なる者が多いというベラ類のような特性も持つ。
派手な見た目だが普通においしくいただける魚で、沖縄地方では「イラブチャー」と呼ばれてしばしば食されるという。
種としてのブダイ
和名 | ブダイ |
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別名 | アカブダイ、クズナ、イガミ、アカエラブチャーなど |
学名 | Calotomus japonicus |
分類 | スズキ目 ベラ亜目 ベラ科(またはブダイ科) ブダイ族 ブダイ属 |
体長 | 30~60cm |
分布域 | 本州中部以南、朝鮮半島、台湾 |
ブダイ族の海水魚。体長は40cm程度。
雄は青っぽく、雌は赤っぽい。
ブダイ類は嘴状の葉を持つ種が多いが、本種の歯は嘴状にはならない。
浅い海の岩礁域や藻場、砂礫地、サンゴ礁などに生息し、春~秋は底生動物や石灰藻、冬は海藻などを食べる。
雌から雄に性転換をし、一匹の雄を中心に何匹かの雌が集まってハーレムを形成する。この雄がいなくなると、群れで一番大きな雌が雄に性転換する。
繁殖期は夏で、浮遊卵を産む。
食用となり、旬は秋~冬。刺身や煮付け、フライなどで食される。
ブダイ族の一覧
ブダイ属
イロブダイ属
カンムリブダイ属
キツネブダイ属
アオブダイ属
- アオブダイ
- アカブダイ
- アミメブダイ
- イチモンジブダイ
- イトヒキブダイ
- オウムブダイ
- オグロブダイ
- オビシメ
- オビブダイ
- カメレオンブダイ
- カワリブダイ
- キビレブダイ
- スジブダイ
- シロオビブダイ
- ダイダイブダイ
- ツキノワブダイ
- ナガブダイ
- ニシキブダイ
- ヒブダイ
- ヒメブダイ
- ブチブダイ
- レモンブダイ