概要
PS3用の周辺機器として発売された、片手用コントローラー。
正式名称は「PlayStation Move モーションコントローラー」。
Eye Toyの後発プロダクトである「PlayStation Eye」による画像認識機能と組み合わせることで、体感型ゲームの操作を可能としている。
本体上部の発光する球体部分(スフィア)を画像認識技術によって補足するのに加え、3軸のジャイロ、加速度、地磁気センサー+Bluetoothによる接続で情報をやりとりする。PS配列のボタン、振動機能あり、リチウムイオンバッテリーを内蔵しUSB充電が可能など機能面は盛りだくさんである。
2005年頃には特許が申請されていたが、実際にプロダクトが公開されたのは2009年のことであった。当初はPS3用の周辺機器に過ぎなかったものの、「将来的にSONYから展開されるであろう、VR機器のコントローラー」として使えるように設計されたとされ、実際PS4でPSVRが発売されて以後は組み合わせる事でコントローラーとして使用可能になった。言ってみれば現在のVR用ヘッドセットで標準的な2つのコントローラーが先行して単体売りされていたという格好でもある。
全ゲームに対応していたというわけではないものの、PS4、PS5の互換性によって2010年の発売から2022年のPSVR2発売まで、実に12年間の現役期間があった(なお、公式に対応を謳ったゲームが発売されたのは2020年の『マーベルアイアンマン VR』が最後である)。
ちなみに先端についている球体(スフィア)は4色のうちから好きな色を選ぶ事ができる。
関連機器
PlayStation Move ナビゲーションコントローラ
PS Moveとの連携を前提に作られた棒状コントローラー。
こちらには画像認識や各種センサー類はなく、PSコントローラーの左半分を棒状にすることで左手にはこれを、右手にはPS Moveをというスタイルでのプレイを可能にしている。
一例として、『バイオハザード5』などの作品ではこのコントローラーを併用する事で左手でキャラを動かしつつ、エイムは攻撃は右手のPS Moveで行える。
PlayStation Move シューティング アタッチメント
ピストルグリップのような形状をした別売りアクセサリー。
銃身部分にPS Moveを差し込むことでピストルのように使う事ができるようになる。
銃を撃つ、という事に特化した形状となっているが、ボタンによるメニュー操作などを多様するゲームでは若干押しにくくなってしまうこともある。
PlayStation Move シャープシューター
アサルトライフルのような形状をした別売りアクセサリー。
こちらも同じく、銃身部分にPS Moveを差し込み、ハンドガード部にはナビゲーションコントローラーを合体させる。
上記のシューティングアタッチメントが玩具感のあるハンドガンなのに対し、こちらはかなり本格的な造形のアサルトライフルとなっており肩付けできる可変式ストック、セレクターレバー、リロードボタン、ポンプアクションの再現など非常に多機能。
FPS/TPSの人気が高い海外市場を意識して作れた製品らしく、日本では販売されなかった。大型であること、コントローラーをセットすると約850gになるという大物だが対応ゲームにはきちんと「シャープシューター」として認識されるようになっており、リアルな操作感を楽しむことができる。
ある意味Wiiザッパーと似たような製品ではあるが、最小限で廉価な製品として作られたあちらに対し、こちらは高機能故に値段は高かった(約1400円vs約6000円)。
PlayStation Move レーシングホイール
ハンドルの形をした別売りアクセサリー。
ハンドル中央部にPS Moveを差し込んで使用する。
PS Moveをいわゆるハンドルコントローラーとして使用するためのもの。一般的にハンコンと言うと有線・基部がありだったのに対し、こちらはハンドル部分だけで遊べるためセットアップや片付けが楽というメリットがあった。左右にウイングのように張り出している部分は可動式+スロットルのようにひねる事で入力が可能など、バイクなどの乗り物を表現する工夫もなされている。
一見キワモノめいた見た目だが実はPS標準配列のボタンが全て揃っているため、キーアサインをいじれば「PS Move対応」と書かれていなくてもレースゲームなどをプレイすることができた。
これもWiiに類似プロダクトであるWiiハンドルがあったが、あちらがリモコンをはめ込むだけの簡易な構造であるのに対し、こちらは色々な機能が実装されている+大型であるために価格は高かった(約1400円vs約4000円)。