概要
自分の取った行動が原因で、自分の立場や自分自身を危うくしてしまう事。
「自殺」との違いは結果に対して自分の意志がどの程度介在しているかであることが多く、自殺は動機の面で不本意な部分はあれど明確に自らの命を絶とうとする意志を持って行われるのに対し、自滅の場合は本人に全くその気がないにもかかわらず結果的に自らを害する行為を取っている状況を指すことが多い。その場合、今度は事故との区別が難しくなりそうだが、こちらは本人の非が大きいかどうかで区別される傾向にある。
要するに、自業自得とか天罰覿面とかそういった言葉が脳裏をよぎるような状態が自滅であると言える。
例を挙げれば、自分で縄をかけて首を吊った場合は自殺で、不用品を括ろうとしていたら何らかの拍子にロープが首に巻き付きいて大惨事になるのは事故である。だが、縄を自ら首に巻き付けて『自殺ごっこ』などと称して遊んでいるうちに本当に首を絞めてしまうのは自滅である。またインターネットにおいて何らかの理由で自らも叩かれるのを覚悟の上で相手の非を晒上げるのはある種の自殺と言え、全くそんな気もなく客観的に見てもそれほど問題が無い投稿が一部界隈で大炎上するのは事故だが、邪魔な相手を誹謗中傷したり卑劣な罠に陥れようとした結果、逆に自分自身が迷惑ユーザーとみなされて相応の制裁が下されたり、客観的に見ても問題がある迷惑行為を身内からの受け狙いで投稿して炎上したりするのは自滅と言える。
また、敗北する可能性が高いと十分理解した上で、仲間を逃がすためや情報を集めるために単身で敵に挑み、想定通り敗れるのはある種の自殺と言えるかもしれないし、完全に想定外の事件が起きて結果的に敗北するのは一種の事故だが、彼我の力量差を見抜けず「この程度の奴は俺一人でも十分だ」などと言いながら自信満々で格上の敵に挑んで案の定負けるのは自滅である。
そして乗機の損傷により帰還が望めなくなったため敵を巻き込んで自爆したり敢えて地形へ突っ込んだりするのは自殺で、不意に発生した乱気流に飲み込まれるのは事故だが、余裕をかまして宙返りをしたりよそ見したりした結果衝突するのは自滅である。
自爆は「様々な理由はあれどやむを得ず自ら爆破する」という本来の意味では自殺に近いが、慣用的には「何らかの失敗により外部からの影響を受けなかった、あるいは想定からすれば極めて小さかったにもかかわらず爆発してしまった」という状況を指すことがあり、この意味で使う場合はほぼ同義。また、自殺でも「自殺行為」と言った場合は大体自滅の方を指している。