概要
犯罪組織「製薬会社アンブレラ」が発見したRNA ウイルス。
生物の遺伝子を書き換え、驚異的な身体能力を与える作用を持つ。
反面毒性は非常に強く、人間が感染した場合、ほとんどの者は急激な肉体変異に耐えきれず命を落としてしまう。
これを基にして数々の生物兵器を創り出し、それの売買によって莫大な富を得るのがアンブレラの目的であった。
しかし、創設者たちにはまた別の目的が……
発見された経緯
ことの始まりは、欧州の貴族オズウェル・E・スペンサーが、とある豪商の残したアフリカ探検記を読んだことである。
その本「博物総覧」には、著者ヘンリー・トラヴィスが、アフリカの先住民族「ンディパヤ族」には“食すると絶大な力を得られる花”の伝説があると記していた。
これを読んだスペンサーは貴族仲間のエドワード・アシュフォード、学友の生物学者ジェームス・マーカスに話を持ちかけ、2人は眉唾ながらも共にアフリカへ赴き、本当に件の花を発見してしまう。
そしてこの花「太陽の階段」の中から始祖ウイルスが抽出されたのである。
野望
この世紀の大発見に3人は興奮し、そしてひとつの考えが浮かんだ。
このウイルスを使えば、人類そのものを“進化”させられるのではないか?、と。
そして自らは進化した人類の統治する新世界の「神」として君臨する……
その目的とこのウイルスの存在を隠しつつ研究を行うため生物兵器の開発と偽り、さらにそれを隠蔽するため表向きはウイルス治療の製薬会社として、アンブレラは設立されたのである。
開発されたウイルス
みんなだいすきゾンビウイルス。
感染した生物に始祖ウイルス以上の肉体強化をもたらすが、逆に脳細胞を衰退させて狂暴な怪物に作り変えてしまう。
その暴君のごときから「タイラントウイルス(Tyrant:暴君)」と名付けられた。
シリーズ初期の生物災害の病原体である。
アンブレラの科学者の一人、ウィリアム・バーキンバーキンがとある実験体から発見した新種のウイルス。
感染した生物の遺伝子そのものを突然変異させ、全く別種の生物へと“繰り返し”進化させる作用を持つ。
その進化は誰にも予測できず、あらゆる制御を受け付けない。
感染者の意識はもちろん、世界さえも飲み込みかねない、まさに悪夢の産物である。
名前の由来は不明。
アンブレラ創設者の一人、エドワード・アシュフォードの孫娘アレクシアが開発したウイルス。
始祖ウイルスに女王アリと植物の遺伝子を組み込んだもので、感染した人間はゾンビなどより遥かに強靭な肉体を獲得し、また血液に毒性や発火する性質を宿す。
やはり脳細胞を侵食して自我を奪ってしまうのだが、冷凍睡眠下でゆっくり身体に馴染ませれば少なくとも15年で適合することが可能。
名前の由来は同家の初代当主ベロニカ・アシュフォード。
T+G-ウイルス
同シリーズのガンシューティングゲーム「ガンサバイバー4 ヒーローズネバーダイ」に登場するウイルス。
アンブレラの幹部、モーフィアス・C・デュバルが開発したもので、名前の通りTとGの二つのウイルスを融合して産み出された。
適合した者は強力な電力を発することが可能。
また「美」に対して妄念じみた渇望を持つモーフィアスはこれを自らに投与したことで女性的な姿に変貌している。
アンブレラの壊滅後、同社の元科学者兼工作員アルバート・ウェスカーが開発したもの。
崩壊したアンブレラのウイルス開発ノウハウを結集してついに産み出された「人類進化ウイルス」だが、適合率は極めて低く、自我を保ったまま力を扱えたのもウェスカーのみ。
適合できなかった者は全身を蝕まれ、分裂と再生を繰り返すウイルス嚢胞の塊と化してしまう。
その姿が死と再生を繰り返す“尾を噛むヘビ”「ウロボロス」に見立てられたのが名前の由来。
C-ウイルス
アンブレラの壊滅後、新たに表出した組織「ファミリー」が開発したもの。
なんと「始祖」「t-Veronica」「G」の3つのウイルスを用いたもので、開発者のカーラ・ラダメスは並大抵の頭脳ではないと絶賛されている。
それゆえ効力は恐ろしく、感染者は知能を保ったままゾンビ化し、強化された身体能力と武器を用いて人を襲う。
さらに変異の過程で蛹(Chrysalid)に変態し、宿主の遺伝子ごとに異なる姿の完全変異種となる。
T-Abyssウイルス
T-Phobosウイルス