私が手をくださずとも すでに世界は破滅へと進んでいる これは破壊ではない 救済だ
※タグは「ウェスカー」のみの使用が大半
プロフィール
年齢 | 38歳(『1』『CV』)→42歳(『DC』)→43歳(『UC』)→44歳(『4』)→46歳(『5』)→48歳(『5』) |
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身長 | 183cm→190cm(『5』) |
体重 | 84.5kg→90kg(『5』) |
血液型 | O型 |
趣味 | フットボール、戦史研究 |
概要
シリーズを通しての黒幕かつダークヒーロー的存在であり時には実質的な主人公を務める。
金髪のオールバックと屋内でもつけている漆黒のサングラスと黒服を好んで着用している。
瞳の色は元々碧眼だったが、死亡を経て蘇生を果たした『CV』では赤く発光する黄色目となった。
しかし蘇生した経緯が描かれている『UC』では赤く発光するも目は青だった。
また、『CV』以降の『DC』でも青目のままになっている。それ以降の『5』では黄色目。
生い立ちに関しては『5』にてオズウェル・E・スペンサーの口から「ウェスカー計画」という、アルバート自身も知らなかった事実が語られる。
スペンサーはウイルスを使った強制進化で自らが新人類の創造主となる野望を成就するため、完璧な肉体と頭脳を持つ従順な被験者を育成することを計画し、世界各地から才のある両親から生まれた子どもを集めて、その全員に計画の主任研究者の姓である「ウェスカー」の名を与え、アンブレラによる庇護や極秘裏の監視下で英才教育を施した後、全員に様々な手段で謎のウイルスを投与させ、生き残った者を次の段階へ移行させようと目論んだ(同期でライバルのウィリアム・バーキンからアルバートが受け取ったウイルスも、実は自身に投与させるための策略であった)。
しかし、この実験でアルバートとアレックスを除くほとんどのウェスカーが死亡するという結果に終わり、アークレイ研究所で発生した生物災害事件(「洋館事件」)のトラブルも重なって計画は頓挫してしまう。
ウェスカーとなったアルバートの資質と成長にスペンサーは満足していたが、真実を知ったアルバートは自らがスペンサーの野望に取って代わることを決意し、彼を手刀で殺害した。
アレックスがウェスカー計画の主任であり、アレックスの姓であるウェスカーの名前が被験者たちに与えられたという説もあるが、アレックス自身が当時12番目の被験者、子供であったことから異なると思われる。『5』ではウェスカー計画についての記述と思われる「プロジェクトW報告書」がアレックスにより書かれているようだが、1998年のものであることからも、これは主任としてではなくあくまでも成長し所属した情報部の一員としてだろう。
『1』ではラクーンシティ警察署特殊部門『S.T.A.R.S.』隊長にして、同隊アルファチームのリーダー。
この時点ではアンブレラの情報部に所属しており、生物工学に精通した知識を陸軍に買われて技術将校となり、民間企業(=アンブレラだが具体的な企業名は明記されていない)の要職を務めたという異色かつ偽りの経歴を用意され、S.T.A.R.S.の創設を後押ししたアンブレラの推薦により隊長の地位に着く。
『CV』『4』『UC』『5』では一部でプレイヤーキャラクターとして操作可能で自身に投与したウイルスに適応後に超人的な能力を得ており、『4』『5』や実写映画では強力な体術や弾丸避けも駆使しており、その強さは『マーセナリーズ』でも反映されている。さらに小説版『UC』では、リサ・トレヴァー以外のB.O.W.と同調し、意のままに操れた。
『CV』ではおまけ要素の『バトルゲーム』で使用可能。アイテムはナイフ1本と非常にハードモード…と思ったら、『CV』のナイフは旧シリーズモーションの最強クラスであるため、難関はラスボス対策のためスロットマシンでマグナムを当てるだけ。
『0』(HDリマスター)のウェスカーモードにおいてはピアノが弾けるという器用な一面も明らかにされた。(実際はある意味公式MODで中の人はビリーなのだが…)
『RE4』のマーセナリーズでは最初のリメイクRE版アルバートを使用できる(要アプデ)。オリジナル版以上にメレー(体術)重視キャラクターとなっており、遠距離メレーは高速移動攻撃するためエイダよりも早い、パリィボタンがチェーンソーさえ防ぐ返し技、さらにバレットラッシュは体術のみ使う状態。ただしナイフとライフルがなくなり、回復も現地調達頼みなので、初心者向けキャラクターではない。
中国拳法モーションや日本版ボイスも相まって、プレイヤーによっては某黒幕神父を思い出すことも(実際カプコンは関連のアーケード3D格闘ゲームやPSPのパーティーゲームを発売したこともある)。
性格は極めて冷静沈着で鋭い観察力と洞察力から感情よりも論理的な考え方を優先する。
自身の野望の邪魔になるクリス・レッドフィールドを憎みながらも、彼の能力の高さやラクーン以来続く浅からぬ因縁からある種の信頼や執着を抱いており、具体的な行動を起こす際にはほぼ必ず計画に引きずり込み、陽動として自らの目的や利益になるよう利用しているほど。
また『5』では目的の為なら手段を選ばない一面を見せており、自分以外の人間を利用するだけ利用して用済みとなれば簡単に切り捨てる(エクセラ・ギオネ)など極めて冷徹かつ冷酷非情な人物である。
一方で、毎回のようにクリスを泳がせ過ぎたことが仇となって何らかの煮え湯を飲まされたり、利用していたつもりのエイダに逆に裏を掻かれたり、予想外の展開には苛立ちや戸惑いを見せてしまうことが目立つなど、結局はその執着や他者を見下す選民的な傲慢さ・狭量さが裏目に出て足元を掬われることも多く、意外と詰めの甘い小物的な面も見受けられる。
この一点のみはさしものウェスカーも学習能力が余り働かなかったようで、主人公らに幾度となく逆転されてきたその根本的な理由を完全に理解することはできず、ずっと彼の精神的弱点として残り続け、最終的に自身の破滅にさえ繋がる足枷ともなってしまう。
しかし、指揮官としては非常に有能であり、S.T.A.R.S.時代にはメンバー達から絶対的な信頼を寄せられていた。また本心かは不明だが初代では正体が露見した際に「気に入っていたS.T.A.R.S.を失ってしまった」と語っている(主人公には「自分で殺したくせに!」と非難されているが)。
射撃技術も寄宿舎で飛行するワスプを難無く撃ち落とすなど、優れた技術を見せる。
もしも実写版と同様に味方となれば、非常に心強い存在である。
また身体能力と戦闘能力ともに超人的であり、『5』ではマトリックスもビックリのアクロバティックなアクションを披露した。
近年では対戦型格闘ゲーム『MARVEL VS. CAPCOM 3 Fate of Two Worlds』にクリス&ジル(DLC)とともに参戦した。MVC3参戦時の出典は『5』となっており、
使用する技の多くはバイオハザードのミニゲーム「THE MERCENARIES」で用いられた体術がもとになっており、技名の多くが漢字表記となっている。(なお、サムライエッジは特殊技の一環として用いる。)
また、彼のハイパーコンボ(超必殺技)のひとつに、相手に打撃をたくさん与えた後にウロボロス・ウィルスの仕込まれたミサイルをぶち込む『連環殺』がある。
バイオハザード6にて、なんと、姓のみ異なっているものの息子がいることがわかった。
G-ウィルス開発者のウィリアム・バーキンは、アンブレラ所属当時に幹部養成所で知り合って以来のライバル兼友人(二人共当時は「天才児」として持て囃されたが、アルバートの方が若干年上だったので最年少幹部の記録はウィリアムに譲ることとなった)。
共に10代で主任研究員としてアークレイ研究所に着任してからの約10数年間をT-ウイルスの研究に勤しみ、アルバートが様々な理由から情報部へ転属した後も関係は続いていたようで「洋館事件」が発生するまでの20年間関係を維持していた。
アルバートが情報部へ転属した後にアンブレラからの離反を決断した際、ウィリアムにはその事を告げており、ウィリアムは「バカな裏切り」と評しながらも本社へ報告しなかったことから彼なりにアルバートへの友情は持っていた模様。
逆にアルバートがウィリアムに対して本当の友情を持っていたかは不明だが、少なくとも研究者としての自分に見切りをつけたのはウィリアムがきっかけである為、彼の才能を認めていた事が窺える。
(実際に「Wesker's Report」にシェリーが自分達の手にある際に「バーキンの事だ、まだ何かをこの娘に隠しているに違いない。」と記している。)
リベレーションズ2の黒幕でもう一人のウェスカー計画の生き残りの女性、アレックス・ウェスカーとは生前に深い交流があった事を窺わせる文章がいくつか登場しており、さらには彼女と共に並んで描かれた肖像画が登場する。(暖炉前のソファにアルバートが腰かけ、その横でアレックスが腰に手を当てたポーズをして共に並んでいる姿が描かれている。)
作中ではアレックスはアルバートを兄の様な存在と見ており、自らを遠回しに「アルバート・ウェスカーの妹」と名乗っているが、実際に血縁関係がある訳ではない。
またアルバートがアレックスにどの様な感情を持っていたかは明かされていないが、開発した「ウロボロス・ウイルス」が完成段階に達した時点で、アレックスに現物を提供している事から一定以上の信頼を寄せていた事が窺える。
あくまでも「同じ環境で共に育った兄妹同然の関係。」という見方が適切かもしれない。
『ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ』のアルバート・ウェスカー
演:トム・ホッパー
実写映画版のリブート作品であるウェルカム・トゥ・ラクーンシティ(WTR)でも、クリスの上司(先輩)にしてジルの恋人として登場。ただし後述の理由から、実際は同じ名前の別人と見て良い。
今作でもやはり悪役ではあったのだが、原作の超人めいた能力は勿論、S.T.A.R.S.入隊前の経歴といった特殊部隊員としての特出した才能などのほとんどはオミットされており、衰退していく小都市で燻る現状に不満を抱える不良警察官として登場する。
物語の中での役割の変化に伴い人間離れした悪意も失っている他、何よりも本来彼のトレードマークである筈のサングラスをかけていない。
作中で実際に働いた悪行も、
・任務を途中で放棄し、仲間を見捨てて私欲に走る
・火事場泥棒を働くつもりが、意図せず強盗殺人になってしまった 程度であり、今際にはせめてもの罪滅ぼしのつもりか、クリス達に脱出手段である地下鉄道の存在を教えて事切れるという、良くも悪くも原作のような完全悪な存在ではなくなっている(それでも十分悪いやつではあるが…)。
しかし、本編終了後のエンドクレジットの合間において、ある人物の手引きで遺体を回収された後、どこかの研究所に運ばれた上で、何らかの処置を受けて原作同様に蘇生された事が判明。
自身を救出した人物からサングラスを渡されたところで物語は終了していたが、今後、WTR版の続編が制作されるとしたら、今度こそ原作に忠実な姿や能力を得て立ちはだかってくる事になる…かもしれない。
登場作品
メインとなった作品一覧
- 『バイオハザード0』
- 『バイオハザード』
- 『バイオハザード CODE:Veronica』
- 『バイオハザード アンブレラ・クロニクルズ』
- 『バイオハザード5』
- 実写映画『バイオハザードIII』
- 実写映画『バイオハザードIV アフターライフ』
- 実写映画『バイオハザードV リトリビューション』
- 実写映画『バイオハザード ザ・ファイナル』
- 実写映画『バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ』
その他の作品一覧
- 『バイオハザード アウトブレイク』(あくまで、研究員時代でのカメオ出演。)
- 『バイオハザード4』(直接の対面はなくザ・マーセナリーズではプレイアブルキャラだが、本編(レオン)の一部シーン、対面するのはエイダのみ。事の流れを総括したAda's・Reportのみの出演。)
- 『バイオハザード ダークサイド・クロニクルズ』
- 『MARVEL VS. CAPCOM 3 Fate of Two Worlds』
- 『Ultimate MARVEL VS. CAPCOM 3』
- 『バイオハザード』((2022年、Netflix):IGN Japanの紹介記事において「目がふたつあって、鼻と口がひとつずつあるところは似ている。」と言わしめるほどの再現度。ただし、生い立ちからかなり異なるため、主人公姉妹の父親であるウェスカーは善人である。作中で「火口で死んだ」と文字通り片手間に語られる黒いコート姿のウェスカーも登場する。)
- 『Dead by Daylight』(キラーの一人・マスターマインドとして登場。俊敏な体術とウロボロス・ウィルスで生存者を追い詰める。時系列としては「5」の最中に霧の森に捕らわれた設定となっている。)
演じた声優・俳優
- Sergio Jones(『1』オリジナル版)
- Richard Waugh (『CV』『0』『4』)
- Peter Jessop(『1』リメイク版)
- D.C.ダグラス(『UC』『5』『DC』)
- ジェイソン・オマラ(『III』)
- ショーン・ロバーツ(『IV』『V』『ザ・ファイナル』)
- 立木文彦(VHS/DVD版吹き替え)
- 中博史(『Ⅲ』地上波放送吹き替え)
- 大塚明夫(『Ⅳ』『Ⅴ』地上波放送吹き替え)
- 中田譲治(『MVC3』/『UMVC3』/『1(HDリマスター日本語吹き替え)』『RE:4(日本語吹き替え)』)
- 日野聡(『ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ』日本語吹き替え)
関連イラスト
小ネタ
セガサターン版のバイオ1に収録されているバトルゲームでは、途中のステージでゾンビと化したウェスカーが登場する。当時はウイルスの力で蘇生して再登場する設定(続編)がまだ存在しなかったためだろう。
生前が特殊部隊の隊長であったためか、通常のゾンビより打たれ強い。しかし所詮はゾンビでありHP以外に特別な仕様はなく、ステージ自体も難しくはない。
バイオ2(RE:2)にて、署内のアルバートの机の中を根気よく調べると、ある人物の写真が手に入る。題名は『期待のニューフェイス』
一見、可愛い部下に目をつける上司のような人間臭さを感じられるネタであるが、後続のシリーズで明らかになったアルバートの性格や行動からすると、彼女の科学、薬物に関する一流のスキルに着目していたとも推測できる。この写真はリメイク版でもこのネタが登場し、同人物の画はリアルで綺麗な生写真となっている。
バイオ5にて瞬間移動のような挙動で銃弾を避けるという技を見せるが、ゲーム処理の関係上、どうしても「銃弾が当たってから回避する」という描写が幾つか存在してしまったため、ファンの間では「実はただのやせ我慢」「スタイリッシュに装っているだけ」とも評されてネタにされた。
また、今作でも懲りずにクリスを誘い込んで利用しているが、自身の野望の結実となる最終作戦ということもあってか、さすがに警戒を強めており、用が済んだらさっさと始末するつもりでいた。…のだが、計算が狂って生き延びられてしまい、結局「ここまで来たのならやはり絶望させてから甚振り殺してやろう」といつもの悪い癖が出て、舐めプ突破からの逆転敗北で計画を台無しにされ、怒りの余り発した「もっと早くに殺しておくべきだった」という恨み言をクリスから「泣き言か?似合わないな」とバカにされるという醜態を晒している。
CVでのアレクシア戦は通常版と後にリマスター(リメイク)された完全版で別物。
通常版では一方的にアレクシアにボコボコにされ「バ バケモノが!」と動揺するなど非常に小物くさいが完全版ではボコボコにはされず一矢報いる。がクリスにアレクシアを押し付け自分は逃げる為どうやってもカッコ悪くどちらのバージョンもよくネタにされる
テーマソング・アルバート専用BGM
曲名 『wind of madness』
『5』におけるアルバートとの最終決戦時に流れるBGM
長きに渡るクリス(そしてプレイヤー)と、それまでシリーズ作品の裏で何かしらの暗躍を重ねてきたアルバートとの因縁に終止符を打つラストバトルに相応しい迫力のオーケストラサウンドが神々しく、そしてカッコいい一曲となっており、「バイオシリーズ屈指の神曲」と称する声も多い。
バイオハザード4でのザ・マーセナリーズのテーマ。
黒幕らしさが滲み出ている。