CV:ディエゴ・マタモロス(2)/TJ・ロトロ(DC、OR、RE2英語音声)/関俊彦(「0」HD版日本語音声、RE2日本語音声)、平田広明(実写映画版日本語吹替)
プロフィール
年齢:36歳(1998年当時)
身長:178cm
体重:66.7kg
血液型:O型
概要
『バイオハザード0』『バイオハザード2』『アンブレラクロニクルズ』『ダークサイドクロニクルズ』『オペレーションラクーンシティ』『ディジェネレーション』『バイオハザードRE:2』『ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ』の登場人物で、『2』でのラスボス。
『2』『バイオハザード6』で登場するシェリー・バーキンの父親。
弱冠16歳にしてアークレイ研究所の主任研究員に抜擢(着任当初はアンブレラ創業以来の最年少幹部として持て囃された)され、物語の根幹であるT-ウイルスとG-ウイルスを開発した天才科学者。
アルバート・ウェスカーは幹部候補生時代の同期でライバル兼友人でもあり、アルバートが情報部に転属してからもその関係は続いている。
実際にアルバートがライバルであったことに変わりはなかったので、「2」ではアルバートの離反を「バカな裏切り」と小馬鹿にした感じに評していた。
その一方で別の思惑込みとはいえ彼の離反を止めず、本社にも報告しないまま見逃して、更にはアルバートが復活し超人的な能力を身に付けた元となる試作ウィルスを渡している為、彼なりにアルバートへの友情は確かにあった事が窺える。
アンブレラが誇る優秀な科学者だが虚栄心が強く、幹部養成所再利用計画が頓挫した際や、遡ってアレクシア・アシュフォードが10歳で南極研究所の主任となって自身の最年少記録を大差で塗り替えられてしまった時も、一方的に嫉妬心を抱き競争心と焦りから無計画な研究や実験を繰り返すようになった。
しかしいずれの場合も、それをバネに研究へと没頭した結果、2つの悪魔のウイルスを生み出してしまう。
人物像
『Wesker's Report.』にて彼の人物像は詳しく書かれている。10代前半で科学分野に天才的な才能を発揮し、15歳でアンブレラ幹部候補生に迎えられ、16歳にしてアークレイ研究所の主任研究員にウェスカーと共に任命される。
常に何らかの研究データや資料を持ち歩き、暇さえあればずっとそれを眺めることも多かったほどの研究熱心で、非道な人体実験が延々と繰り返されて研究員の中に精神を病む者さえ出ていた中で終始平然としていた。そんな環境下で同僚のアネットと結婚して子供まで作ったことは、流石のウェスカーでさえも呆れさせてしまったほどだった。
上記の通り、なまじ優秀で才能があるが故に虚栄心が強く屈折した複雑な性格も持ち合わせており、研究中毒とも言える程に自身の研究と、その研究で周囲に己の優秀さを認めさせる事に異常なまでの執着を持っている。非常に残忍で冷酷な人物であり、アルバートと共謀して自らの恩師のジェームス・マーカスを少しも躊躇せず殺害し、自身の研究の為なら大人はおろか幼い子供を実験体にする事も全く厭わない。
その一方で自身の思い通りにいかないと直ぐに癇癪を起こして、前述通り稚拙で無計画な研究をしては失敗を繰り返して無駄に事を大きくするなど、精神的に未熟で幼稚な部分もあり、一人の企業人としても問題が非常に多い人物である。当然ながら策謀の巧みさなどはウェスカーには遥かに劣る。
その為、ブライアン・アイアンズ署長に多額の賄賂をチラつかせて、アンブレラ関連の事件の隠蔽を命じる等の裏工作は、基本的には妻のアネットに任せていた模様。
このように彼自身の本質は、良くも悪くも研究者としての才能のみに特化した稚拙な小物であり、ウェスカーのように様々な組織を渡り歩いて暗躍するようなスキルはない。
このような人物なので、妻のアネットや娘のシェリーに対してもどの程度まともな愛情があったのかは不明である。家の食糧の補充等のシェリーへの最低限の対応さえも全てアネット任せで、シェリーとまともに会話した事も無いらしく、親としての最低限の自覚すらあったのかは怪しい。
クリーチャーGとして
※詳しくはGを参照
妻のアネットと共にG-ウィルス研究を進めるうちにアンブレラとそりが合わなくなり、独自にアメリカ合衆国政府と兵器売買交渉を行おうとしたため、U.S.S.に襲撃される。
死の間近には自らに多量のG-ウイルスを注入し、クリーチャー「G」へと変貌を遂げてG-ウイルスをU.S.S.から取り戻すべく襲撃し、ハンク以外のU.S.S.を全滅させる。そしてこの際にT-ウイルスのカプセルを破壊したことが、ラクーンシティ壊滅の引き金となった。
G生物に変異した時点でウィリアム自身の人格や自我などは崩壊しており、作中ではシェリーの名を呼んだり『RE:2』では助けを求めて叫んだりするが、それらは全て生前のウィリアムの脳に残されていた情報を本能的に叫んでいるだけで、ウィリアム自身の意思などは全くない。
その後、何度もレオン・S・ケネディやクレア・レッドフィールドと戦うこととなるが、その度に敗れて異常進化を繰り返した挙句、列車の爆発で完全に死亡した。しかし、G-ウイルスを含んだ細胞片は後にエイダ・ウォンによって採取され、ウェスカーの手へ渡ることになる。
かつての恩師と同様、自身もアンブレラに切り捨てられた上に己の研究成果を利用された挙句、自身は自分が作ったウイルスで怪物となり果て、自我も失い暴走して倒されるという皮肉な最期を迎えた。
『RE:2』ではシェリーを捕まえようとしたアイアンズ署長に襲いかかってGの胚を植え付け、その後は第2形態に変化(=自我消滅)直前の状態でタイラントを撃破するシーンが追加されており、結果的には二度もシェリーを救っている。
あくまで遺伝子的に自分に近い為に、Gを繁殖させるための苗床として最適なシェリーを確保する為に行った行動に過ぎないのだが、ウィリアムが行なった数少ない善行と言えるだろう。
また、生前は全く親らしい事をしなかったウィリアムが、自我を失い怪物となり果てた事で初めてシェリーを守るべく行動をしたというのは皮肉以外の何物でもない。
実写版
映画『バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ』でもアンブレラの科学者として登場するが、本作ではレッドフィールド兄妹が育った孤児院の所長を務めていた他、ウェスカーとは赤の他人である等、原作とは色々と設定が異なっている。
中盤でG-ウィルスを強奪しにきたウェスカーに発砲されて致命傷を負った後に原作と同様にG生物へと変貌していた。
余談
名前の元ネタとして、一文字違いのウィリアム・パーキンというイギリスの科学者がいる。彼はアニリン染料とモーブ染料を発明したとして有名で、ロイヤル・メダルなど数々の賞を受賞している。
関連イラスト
関連タグ
バイオハザード バイオハザード2 アルバート・ウェスカー シェリー・バーキン アネット・バーキン G生物 アンブレラ オズウェル・E・スペンサー ジェームス・マーカス アレクシア・アシュフォード
カーティス・ミラー、フィリプ…ウィリアムと同じくGとなったバイオハザードシリーズの登場人物。
ジャック・ベイカー…バイオハザードシリーズにおけるクリーチャー化した父親キャラ繋がり。こちらは(ゲームのボスクラスのクリーチャーではよくあるお約束のパターンだが)倒してもパワーアップして蘇生して主人公達を執拗に追跡してくる事、『DC』と『RE:2』のクリーチャーG全形態と『7』本編の主人公イーサンと最後に闘った変異形態は目玉が弱点になっているという共通点がある。
モーフィアス・D・デュバル…クリーチャー化したアンブレラの研究員繋がり。(間接的であるが)こちらもG-ウイルスを使用していた。
アレクサンダー・アシュフォード、ハヴィエ・ヒダルゴ…こちらもバイオハザードシリーズにおけるクリーチャー化した父親キャラ繋がりであるが、どちらもアレクシアが開発したT-Veronicaウイルスの産物という皮肉な経緯である。