CV:林真里花(RE:2の日本語吹き替え)
演:ジャネット・ポーター 吹替:安藤麻吹(ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ)
概要
『バイオハザード2』/『バイオハザードRE:2』、『ダークサイドクロニクルズ』、『バイオハザードレジスタンス』、『ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ』の登場人物。
アンブレラ社に勤める女性研究員。ウィリアム・バーキンの妻で、シェリーの母親。
夫と同じくG-ウィルス研究の第一人者であるが、研究員ながら卓越した射撃能力を持っている。
『2』のリメイク版である『RE:2』では髪を1本に結った長髪に変更されている。
人物像
元々はアークレイ研究所の研究員であり、当時主任だったウィリアムと知り合い職場結婚。
彼がG-ウイルスを発見する2年前に一人娘のシェリーを出産。
家族に対する愛情は深いが、母親となった後も夫を愛するあまり家庭を顧みず研究に没頭しており、シェリーとの親子関係があまり良好とは言えない状態であったが、研究中毒の夫と比べればまだ親としての自覚はあった様子。
また、『2』では被害妄想が激しい一面もあるが、それに至るにはちゃんとした理由がある。
『DC』『RE:2』では使命感から周りが見えなくなっている一面もあるが、被害妄想の気はなくなっている。
上記のとおり、神経質で一辺倒な部分もあるとはいえ、夫や夫の友人をはじめとする、人間性が欠落している多くのアンブレラ社員や研究者の中では良心的であり、かなりまともな思考と精神を持った人物だったと言える(後述する通り、特に『DC』『RE:2』では良心的な一面が強調されている)。
ただし、実験体である人間を無作為に使い捨てていくような状況に精神を病む研究員も多かった当時のアークレイ研究所の過酷な環境に平然と着いて行け、あまつさえ職場結婚し、子供まで儲けた彼女もまた、ウェスカーに言わせれば「狂っている」タイプの研究員だったと、当時を振り返る手記で綴られている。
また、(正史に含まれるか不明だが)レジスタンスでは(脱出しようとするサバイバー達を妨害する)マスターマインドとして登場し、その際の言動から、研究者としては夫をはじめとする他のアンブレラ研究員同様の冷徹な姿勢で臨んでいた事が窺える。
来歴
ウィリアムがアンブレラからG-ウイルス計画を承認された事を機に自身も計画に参加した。ラクーンシティ研究所でウィリアムの研究をバックアップする傍ら、外部との連絡を行なう役割も担当。その時に連絡を取り合っていた人物がラクーン市警察の署長ブライアン・アイアンズ。
洋館事件後、G-ウイルス奪取を狙うアンブレラの特殊部隊に研究所が襲われ、T-ウイルスの汚染によるラクーンシティの崩壊を察してシェリーを警察署へ避難させた。しかし、夫婦の研究成果であるG-ウイルスへの執着を捨てられず、そのサンプルが入ったネックレスをシェリーを持たせた事で事態をより一層悪化させてしまう。
そして、夫への愛情とG-ウイルスに対する執着が自身と周囲の運命に大きな影響を及ぼす結果へと繋がってしまう。
その後、アンブレラが夫を襲撃した事から疑心暗鬼に陥り、G-ウイルスを守ろうとするあまり、サンプルを狙いに来たエイダはおろか、レオンとクレアにすら敵意を向けていた(小説版でこの部分がより強調されて極度の人間不信に陥っており、エイダと行動を共にするレオンは勿論の事、シェリーを案ずるクレアさえも最後まで信用しなかった)。
当初は夫の研究を引き継ぐ為に奔走していたが、G生物と化した夫がシェリーにGウィルスの胚を植えつけた事を知った際には今までの過ちに気づき、シェリーを救おうと決意した。
シナリオによって経緯が異なるものの、最終的には致命傷を負ってしまい、最期はG-ウィルスの研究の過ちに気付き、娘への懺悔と母親としての後悔の言葉を残してレオンとクレアに看取られながら息を引き取った。
ちなみにクレア表シナリオと『DC』、『RE:2』では皮肉にもG生物と化した夫に致命傷を負わされてしまう。
前述通り『DC』『RE:2』ではアンブレラの襲撃に際し、ウィリアムが自らにG-ウイルスを投与した結果、G生物へと変貌していく様を目の当たりにした事で、「Gの研究は間違っていた」と認識しており、レオンやエイダに銃を向けたのも、危険なG-ウィルスを他人に渡さぬようにという義心からだった。
『DC』ではレオンとクレアがスパイではなくシェリーの協力者であるとわかった後、G-ウイルスの真相とウィリアムが怪物化した経緯を話し、クレアからシェリーを助けるために共闘を持ちかけられるが、夫を止められなかった責任感からか、一人でバーキンGを止める事を選ぶ。
『RE:2』では怪物化したウィリアムをこの手で止めると共に、危険なG-ウィルスが流出する事を阻止すべく奔走。
ウィリアムに襲撃されたクレアを(G-ウィルスに感染していないか検疫する事も兼ねて)介抱するが、自身はウィリアムの捜索を優先する事に固執しており、シェリーの身を案じるクレアの話を殆ど聞かぬまま、彼女の前から去ってしまう。
その後、地下施設の一角で監視カメラ越しにシェリーと会話するが、その最中にシェリーが倒れた事で娘がG-ウイルスに感染している事に気づき、一度は悲嘆に暮れるも、尚も諦めずにシェリーを助けようとするクレアに研究所に行けば抗ウィルス剤がある事を伝える。
その後、研究所でG第三形態と化したウィリアムと対峙するクレアの下に駆け付け、硫酸弾を撃ち込んで一度はバーキンGを沈黙させるも、そのすぐ後に復活したバーキンGに投げ飛ばされて壁に叩きつけられる。尚もバーキンGに立ち向かおうとするが、その深手を負った身で戦う事は無理であると悟ったクレアから、代わりに抗ウィルス剤を手渡され、母親としてシェリーを助ける様に促された事で、バーキンGの始末をクレアに委ね、シェリーの元へと向かい、無事に娘を治療した。
その後、バーキンGを撃退したクレアと共にシェリーが回復したのを見届けたが、叩きつけられた際に負った傷が致命傷となっており、限界を迎え、クレアとシェリーの前で倒れてしまう。
死の間際、G-ウィルスが漏洩しないよう自爆装置を作動させたことを告げ、シェリーには今まで一人ぼっちにさせたことを詫び、クレアにシェリーの事を託して息を引き取った。
実写版
映画『ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ』で初の実写化。
原作とは容姿や人物像が大きく異なっており、彼女自身はG-ウィルスについても何も知らないばかりか、科学者でさえもなく善良な一主婦に過ぎない。
最期はG-ウィルスを強奪しにきたアルバート・ウェスカーからシェリーを守ろうと夫の銃を手に取るも(正当防衛という形で)射殺された。
余談
ゲーム本編ではゾンビにもクリーチャーにもなることなく退場しているが、没案では夫と同じくG生物となったアネットの設定イラストが存在しており、『バイオハザード アーカイブス』などのメディアで見ることができる。
『RE:2』で吹き替えを担当した林真里花女史は実写版バイオハザードⅢ、バイオハザードⅣのTV放映版において、クレアの吹き替えを担当していた。
実写版のリブートである『ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ』で吹き替えを担当した安藤麻吹女史は、CG映画『バイオハザード:ディジェネレーション』でアンジェラ・ミラー役も演じていた。
関連イラスト
関連タグ
ウィリアム・バーキン シェリー・バーキン G生物 アンブレラ
ブライアン・アイアンズ レオン・S・ケネディ クレア・レッドフィールド
タイレル・パトリック…アネット同様に、リメイク版で善人寄りにキャラ設定を変更された人物。