孔雀明王
くじゃくみょうおう
仏教の尊格『明王』の一柱。
毒蛇・毒虫を食らう孔雀を神格化した存在であり、悟りを妨げる「三毒」を食らい浄化するとされる。
明確に女性の尊格とされ、仏教でも珍しい『戦女神』であり、他の明王と違い憤怒の相をとらない。
孔雀明王とは、仏教の尊格『明王』の一柱である。
概要
元はインド神話の女神マハーマーユーリー【महामायूरी】であり、孔雀が神格化された存在を原点とする。
仏教でも珍しく明確に女性として描かれる尊格(天部以下は除く)であり、明王の特徴である「憤怒の相」をとらずに穏やかな表情を浮かべている。そのため「孔雀仏母」「孔雀王母菩薩」という女性的な別名を持ち、その姿も菩薩のように非常にたおやかである。
一面四臂で、倶縁果、吉祥果、蓮華、孔雀の尾を持ち、蓮座を背中に載せた孔雀に跨っている。
孔雀の「毒蛇・毒虫を食らう」という食性から、悟りを開く妨げになる「三毒」(貪・瞋・痴)を食らって浄化し、悟りへの道を手助けするとされている。
真言
オン・マユラ・キランディ・ソワカ