博士(スプラトゥーン)
はかせというにんげん
「おお 愛するジャッジよ 罪にまみれた 私をゆるしてほしい」
概要
スプラトゥーンシリーズのサブキャラクター。
本編開始前のおよそ1万2000年前に存命していたと思われるニンゲンの男性。
人類滅亡から1万2000年後の地球が舞台の作中で唯一、個人としてその存在が明かされているニンゲンである。
ただし、聡明な学者だった、飼い猫を愛していた以外は全くもって謎。
経歴・活躍等
作中に直接登場しないため、前述したように彼について判明していることはほとんど無い。しかしヒーローモードのミステリーファイルや、特別公式サイト「スプラトゥーンベース」などに断片的だが彼に関する経歴が記載されている。主に判明している情報は次の通り。
彼はかつて繁栄していた人類文明のとある博士で、猫のジャッジくんのかつての飼主である。当時は飼い猫を「ジャッジ」と呼んで大切に可愛がっていた。
しかし度重なる環境破壊や異常気象による海面上昇を見て、彼は人類滅亡をいち早く予測。学会で人類滅亡の危機を叫んだが、誰にも信じて貰えなかった。
そこで博士は、飼い猫だけでも生き残らせるべくジャッジくんをコールドスリープし、カプセルの中に眠らせる。同時にジャッジくんに不死の薬を投与して永遠の命を与え、およそ1万年後に目覚めるように設定した。
また、カプセルにはジャッジくんのクローン細胞も入れられる。これはジャッジくんが目覚めなかったときの保険で、後にコジャッジくんとして誕生することとなる。ただ、『スプラトゥーン2』のミステリーファイルにおける博士の独白では、
「このカプセルが開いた先の未来 お前は一人かもしれない そのときは カプセルを再起動するのだ」 |
とも言及しており、クローン細胞を入れたのは保険の意味だけでなく、1万年後に目覚めたジャッジくんを孤独にしないためだったようにもみえる。
これらとは別に人工知能「タルタル総帥」(リンク先ネタバレ注意)を博士は開発している。これは人類滅亡後に生まれた新たな知的生命体を観測する役目を与えることで、新たな知的生命体が人間と同じ過ちを犯さないように、と願ってのことだった。
海面上昇から人類滅亡を予測し、コールドスリープ技術、不死薬、クローン技術を用い、さらには人工知能を開発していることから、少なくとも気象学、医学または生物学、IT分野に精通した相当優秀な学者だったことが窺える。オルタナログの追加設定(火山噴火)も加味すれば、地質学にも精通していたのかもしれない。
飼い猫時代のジャッジくんを愛しており、ミステリーファイルでは上記のように「愛するジャッジよ」と独白している他、ジャッジくんと一緒にピースしながら仲良さげに写っている写真もある。このため、ジャッジくんを1万年間もコールドスリープして未来に送ることに対しては、ミステリーファイルでの彼の独白より、
「このカプセルはとおく10000年の先までけして開くことはない だがそれが本当におまえの幸せなのだろうか?私にはもうわからない…」(初代ミステリーファイル27) |
「おお 愛するジャッジよ 罪にまみれた 私をゆるしてほしい」(2ミステリーファイル27) |
と最後まで酷く葛藤していた様子が読み取れる。
人類滅亡からおよそ1万2000年が経過した本編中では、博士の生死は不明。おそらく人類ともども死亡したと考えられる。
余談
目のマーク
博士について記述しているミステリーファイルには、なぜか目のマークが描かれていることが多い。『オクト・エキスパンション』の舞台となる深海メトロでも、黒幕と博士に関係があるためか各所に目のマークのステッカーが散見された(参考リンク・デンワの画像奥にある目のステッカーがソレ)。
博士は生きている?
博士が存命中か否かは不明。
普通に考えれば人間が1万2000年も生きているのは可笑しいが、コールドスリープや不死薬の技術を持つ博士なら、永遠に生き続けるのも不可能ではないだろう。
本編中では博士が明確に死亡したと判断できる描写はなく、例えば博士自身もコールドスリープや不死薬を飲んで存命している可能性もあり、後々登場するかもしれない。
しかし仮に存命していた場合、愛猫だったジャッジくんのもとに何故行かないのかという疑問が生まれるため、真っ当に故人の可能性もある。
設定画集『イカすアートブック』では、「イカ研究員の1人が研究中に妄想を漫画として描いた」という体で裏設定を描いた漫画作品「イカマンガ」が掲載されており、そこでは眼鏡を付けた博士らしき人物がジャッジくんとともにコールドスリープで眠りに就く様子が描かれる。
しかし、次のコマで眼鏡を付けた頭蓋骨が写されることから、博士は死亡したと示唆されている(ただしイカマンガはアートブック内でも「内容が繋がってるようないないような……」と説明されているため、博士の死も含めて正史とは言い切れないことに注意)。
博士の名前
理由は不明だが、一部プレイヤー間で何故か博士の名前が「カラマリ博士」と呼ばれているが、ゲーム中で博士の本名が明かされたことは今まで一度もない。つまり「カラマリ博士」などという名前は誤りである。
恐らく初代『スプラトゥーン』のミステリーファイル26に登場する「カラマリ教授」と混同したものと思われるが、このカラマリ教授は滅亡した人類の研究をしていることを示す記述があり、少なくとも人類ではなく軟体世紀を生きる魚介類である。
名無しではあるが、今のところスプラトゥーンで「博士」といえるキャラはジャッジくんの元飼い主以外に居ないので、カラマリ博士でもカラマリ教授でもなく、単に「博士」と呼んでも問題なく伝わるだろう。
あるいは前述した人工知能のように「ハカセ」と呼んでもいいかもしれない。