「おお 愛するジャッジよ 罪にまみれた 私をゆるしてほしい」
概要
スプラトゥーンシリーズのサブキャラ。人類滅亡1万2000年後が舞台のスプラ世界で、唯一個人としてその存在が明かされているニンゲンの男性であり、ジャッジくんのかつての飼い主。
直接登場したことがなく謎も多い人物だが、ヒーローモードでの作中テキストや、アートブック等の関連書籍、開発者インタビュー、特別公式サイト「スプラトゥーンベース」などで断片的な情報が明かされている。
経歴
彼は1万2000年前に繁栄していた人類の博士の一人で、飼い猫だったジャッジくんを「ジャッジ」と呼んで可愛がっていた。しかし度重なる環境破壊や異常気象による海面上昇を前に、人類滅亡をいち早く予測。学会で危機を叫んだが、誰からも聞き入れてもらえなかった。
人類滅亡が迫る中、博士は飼い猫だけでも生き残らせるべく、ジャッジくんをコールドスリープしてカプセルの中に眠らせ、さらに不死の薬を投与すると、遙か未来の1万年後に目覚めるよう設定。また万一ジャッジくんが目覚めなかったときの「保険」として、カプセルにはジャッジくんのクローン細胞も入れた。ただし博士は、
「おおジャッジよ このカプセルが開いた先の未来
お前は一人かもしれない そのときは カプセルを再起動するのだ」
- スプラトゥーン2 ミステリーファイル27
という独白もしており、保険だけでなく1万年後に目覚めたジャッジくんを孤独にさせないためだったようにも見える。このクローン細胞は後にコジャッジくんとして誕生することとなる。さらに博士は、人類滅亡後に生まれるであろう新たな知的生命体を観測させるための人工知能「タルタル総帥」を開発(※リンク先ネタバレ注意)。これは新たな知的生命体が、人間と同じ過ちを犯さないようにと願ってのことだった。
その後人類は滅亡するが、博士の安否は不明。おそらく人類ともども死亡したと考えられる。
海面上昇から人類滅亡を予測し、コールドスリープ、不死薬、クローン技術を用い、さらには人工知能を開発していることから、少なくとも気象学、医学または生物学、IT分野に精通した相当優秀な学者だったことが窺える。オルタナログの追加設定(人類滅亡の原因に噴火が付け加えられた)も加味すれば、地質学にも精通していたのかもしれない。
飼い猫だった頃のジャッジくんを愛しており、仲良さげに一緒にピースしている写真もある。愛猫を1万年先の未来に送ることには、最後まで酷く葛藤していた様子がミステリーファイルでの独白から読み取れる。
- 「だがそれが本当におまえの幸せなのだろうか?私にはもうわからない…」
- スプラトゥーン ミステリーファイル27
- 「おお 愛するジャッジよ 罪にまみれた 私をゆるしてほしい」
- スプラトゥーン2 ミステリーファイル27
余談
博士は生きている?
博士の安否は不明。
普通なら1万2000年後も生きているのは可笑しいが、コールドスリープや不死薬の技術を持つ博士なら、永遠に生き続けるのも不可能ではないだろう。
本編中では博士が明確に死亡したと判断できる描写はなく、例えば博士自身もコールドスリープなどで存命している可能性もある。しかしその場合、愛猫だったジャッジくんのもとに何故行かないのかという疑問が生まれるため、真っ当に故人の可能性もある。
設定画集『イカすアートブック』に掲載されている漫画『イカマンガ』では、眼鏡姿の博士らしき人物がジャッジくんとともにコールドスリープで眠りに就く様子が描かれるが、次のコマで眼鏡を付けた頭蓋骨が写されており、博士の死亡が示唆されている(ただしイカマンガは本編と異なる内容も多く、正史ではない可能性があることに注意)。
また、ニンドリ2018年10月号ではイカ研究員が博士について「博士はジンルイが己の過ちによって滅んだことを憂いており(以下略)」と答えているが、憂いている理由を人類が「滅ぶこと」ではなく「滅んだこと」としており、まるで人類滅亡後に憂いているような表現をしている。もしかしたら博士は人類滅亡後も生きていた……のかもしれない。
目のマーク
博士について記述しているミステリーファイルには、なぜか目のマークが描かれていることが多い。『オクト・エキスパンション』の舞台となる深海メトロでも、黒幕と博士に関係があるためか各所に目のマークのステッカーが散見された(参考リンク・デンワの画像奥にある目のステッカーがソレ)。
博士の名前
博士の本名が明かされたことは今まで一度もない。
ミステリーファイルなどの作中テキストは勿論のこと、アートブックや設定集『ハイカラウォーカー』、開発者インタビュー、公式サイト、公式SNSの投稿、いずれでも名前を言及されたことが無い本名不詳者で、いわゆる名無しなのである。
ちなみに一部では「カラマリ博士」が名前だと広まっている。
……が、「カラマリ博士」は完全なる誤解。上記の通り、博士の本名が明かされたことは一度もない。これは恐らく初代『スプラトゥーン』のミステリーファイル26の「カラマリ教授」と混同したものらしいのだが、このカラマリ教授、そもそも人類ではなくイカ達と同じ魚介類である。
いつか博士の本名が明かされる日は来るのだろうか。
関連イラスト
謎の多い人物かつ、スプラトゥーン本編が一切絡まない時代の人物という難しさもあってか、Pixivで彼に関連した作品は非常に少ない。基本的な傾向としては、ジャッジくんやタルタル総帥と一緒に描かれることが多い模様である。
関連タグ
タルタル総帥(※オクト・エキスパンションの重大なネタバレにつき注意)