ウシワカ
うしわか
概要
ゲーム『大神』に登場する胡散臭い男性で、自らを「人倫の伝道師」と名乗る。
テーマBGMまたは専用BGMが豊富であり、「笛の音」「ウシワカのテーマ」「ウシワカ登場」「ウシワカと対峙」「ウシワカ演舞~ウシワカと遊ぶ」が該当する。
ちなみに、曲名に「遊ぶ」という単語が使われているのは現時点では彼のみである。
人物像
妙な英語混じりの口調が特徴の人物。
一人称は「ミー」で、二人称は「ユー」もしくは「~君」(例:「アマテラス君」「ゴムマリ君」)。
どんな未来をも見通す力があるらしいが、常に煙に巻いたような言動やアマテラスやイッスンを茶化すような行動の方が目立ち、アマテラス一行の前にたびたび現れては不思議な予言を残したり、戦いを挑んできたりする。
愛刀として柄から光の刃が伸びる刀「ぴろうとぉく」を所持しており、戦闘スタイルは「ぴろうとぉく」と無銘の刀の二刀流で挑んでくる。
ちなみに「ぴろうとぉく」は儀式用の笛としての役目も果たしているようで、十六夜の祠の結界を解除する時には刃を収納した状態で横笛のように吹かれていた。
物語の中盤で、西安京に本部を置く女王ヒミコ直属護衛「陰陽師特捜隊」の隊長を務めていることが判明する。
彼はかつて特捜隊の仕事として神州平原にある「十六夜の祠」の警備を担当していたが、自身が都に帰っている時に何者かが宝剣「月呼」を抜いてしまい、ヤマタノオロチの封印が解かれてしまうという事件を起こしてしまう。
自身が犯した失態の責任として事件解決のために奔走しており、彼がアマテラス達と出会ったのは宝剣を抜いた犯人を捜している最中だった。
謎に包まれた彼の素性(ネタバレ注意)
※以下、『大神』の物語の核心的なネタバレを含むため、注意
彼の正体は月の民である。
(実は物語中盤の地点で''200年以上続く特捜隊の歴代隊長の名前が全て「ウシワカ」である''というかたちで彼が200年以上という長い年月を生きていること、すなわち地上の人間ではないことへの伏線が既に張られていた。)
200年以上前、彼は何らかの理由で月の文明で作られた「箱舟ヤマト」(以下:ヤマト)に乗って天神族が住む「タカマガハラ」に向かった際、星の海からヤマタノオロチがタカマガハラに襲来し、ウシワカは、昔のアマテラスをはじめとする天神族と共闘した。
しかし必死の抵抗も虚しく、ヤマタノオロチの圧倒的な力によってタカマガハラは壊滅し、ウシワカは生き残りの天神族と共にヤマトに乗り込むが、実はヤマトの正体は「夥しい量の妖怪が潜む貨物船」であり、船内に避難した天神族は成す術もなく全滅した(しかもその後、ヤマトは現在のカムイのラヨチ湖に落ちてしまったため、下界にも大量の妖怪が解き放たれた)。
この時、船内で生き残ったのはウシワカただ一人であり、彼は「船内の妖怪の存在を知らなかったとはいえ、結果的に天神族滅亡のきっかけをつくってしまった」と感じており、自身のことを''月の国から落ち延びた忌まわしい月の民''と自嘲するほどに心に大きな傷と罪悪感を抱くことになった。
その後、アマテラスとヤマタノオロチは戦いの末に共に下界に墜ちてきてしまい、ヤマタノオロチは物語開始時と同様に十六夜の祠を拠点に生贄を求めるようになる。
なんとしてでもヤマタノオロチを食い止めたいアマテラスは「イザナギの力がなくてはオロチを倒すことが出来ない」というウシワカの予言を信じてイザナギが動くまでの100年間待ち構えた(結果的に神木村の住民99人が生贄として犠牲になり、他の村民からオロチの使いと勘違いされて嫌われても予言を信じ続けた)。
このアマテラスの自身への信頼に感銘を受けたウシワカは、アマテラスが上記の戦いの末に亡くなった100年後に復活した際、アマテラスがかつての力を失った状態であっても彼(彼女)のことを信じ続け、陰ながら旅のサポートをすることにした。
その後、アマテラスが事件の元凶を倒したことで、彼もようやく一つの気持ちの区切りをつけ、アマテラスとともに「世直しの旅という荒波の中へ本格的に船出をする」という新たな目標を掲げる。
これらの事情から、彼の出生、目的に隠された謎が明かされたとき、彼への印象が大きく変わったプレイヤーも多いことだろう。