概要
ファイナルファンタジー10の登場人物「ワッカ」のネット上でのあだ名のひとつ。アルベド族を深く嫌いエボン教を絶対視する事から、彼の言動を現代のネット上で韓国・中国に対し排他的かつ攻撃的ないわゆる「ネット右翼」(通称:ネトウヨ)になぞらえて「エボウヨ」ともじって呼ばれネタ化された。
実際のゲーム内での描写について
確かにワッカはゲーム本編の初期の頃はアルベド族を毛嫌いしており、仲間のリュックがアルベド族と判明するといきなり嫌悪感を露にするなどの描写はあるものの、終盤では真実を知っていくことで自らの認識の誤りを理解し、最後にはアルベド族に対して謝罪し和解しているので、ネトウヨほど排他的ではなく、また思慮が浅い訳ではない。ネタ成分もあるが、蔑称としての意味合いが強いので短絡的に使用しない事。
ワッカがアルベド族を毛嫌いする理由
大きな要因は以下の2つ。
- 機械の使用を禁じているエボン教に反して機械を使っている。(エボン教の教えは「機械を使わずに慎ましく過ごしていれば、いつか『シン』は無くなり平穏が訪れる」というもの。)
- ワッカの弟・チャップが機械兵器を所持して『シン』の討伐隊に入り、戦闘で死亡している。(ワッカはチャップに剣を渡していたが、チャップは剣は持って行かずに機械兵器を持って行った。)
その他にも
- アルベド族は度々機械を使用して『シン』を討伐しようとしているが、今まで1度も成功しておらず、その度に多大な犠牲を払っている事
- 『シン』を倒し、復活するまでの平穏な時期「ナギ節」をもたらす召喚士をどういうわけか攫って旅を妨害している事(もしかしたら攫った召喚士の中に旅を完遂し『シン』を倒せた者もいるかもしれない)
これらの事実が、「教えを破り、一時とはいえ救いを齎すものを奪い、なおかつ無駄な犠牲を払っている。」という印象を抱く要因となっている。
エボン教はFF10の世界であるスピラのほぼ全土に普及している宗教で、度々スピラを襲い甚大な被害をもたらす存在である『シン』を、「人が機械に頼り過ぎて堕落した罪、それに対する罰の象徴」とみなしている。
エボン教はゲーム本編の約800年前にスピラに勃興し、ゲーム開始時点では大衆の常識レベルにまで浸透しているため、機械を使うアルベド族に対して嫌悪感を持つ人間はワッカ以外にも大勢いる。
ワッカは上記の理由、特にチャップに関する一件から機械に対する憎悪の念が強く、それが機械を使うアルベド族に対しても悪い方向に影響を及ぼしてしまっていると言える。本人はチャップが機械を頼ったことが機械を嫌う理由ではないと主張しているが、むしろ最も大きな要因ではないかと思われる。
またアルベド族側も事情があるとはいえ召喚士を強引に攫っており、特殊な言語を使っている事もあって誤解や偏見を招きやすいという事実があることにはある。当然それらがアルベド族全体を排他的に扱ってよい理由にはならないが。
言い換えればワッカはスピラという世界における人間社会の正と負の側面を表す「スピラの一般人」という立ち場を分かりやすく表現しているキャラクターと言えるだろう。
余談
エボン教については本編内にて様々な真実が判明していくことになる。FF10の世界観の根幹に関わる内容なので、興味が湧いた人は是非ゲームをプレイし、ワッカと共に真実を知ることをオススメする。