ダイヤの国のアリス
だいやのくにのありす
概要
正式名称は『ダイヤの国のアリス~Wonderful Wonder World~』。副題は全作共通。
ルイス・キャロル著の児童文学作品『不思議の国のアリス』『鏡の国のアリス』を元にQuinRoseから発売された女性向け恋愛アドベンチャーゲーム(乙女ゲーム)である。
『ハートの国のアリス』『クローバーの国のアリス』『ジョーカーの国のアリス』の続編。
ただし、ストーリー上はクローバーの国の続き(という設定)となっている。
前作の国から突然『ダイヤの国』に主人公が飛ばされ、今までと異なる世界での住人との交流に翻弄されていく。
世界観が領土から塗り替えられたという点においてはクローバーの国と共通しているが、本作では最大の特徴として、既存の多くのキャラが諸事情(後述)によりアリスを知らない立ち位置となっており、キャラクターによっては以前より悪い関係から恋愛がスタートする事となる。
また、過去作において重要な立ち位置を担っていたペーター=ホワイトが作中では攻略できず、ビバルディ・ピアス=ヴィリエ・メリー=ゴーランドは登場しない等、人物にも大きな革新が施されている。
反面、新規キャラは三人が追加された他、一部の既存キャラは一新された容姿で登場する。
なお、本作はシリーズ初となる年齢制限が成されており、17歳未満は購入が推奨されていない。
ストーリー
不思議の国のアリスを踏まえつつ、
まったく異なるストーリー展開の恋愛アドベンチャーゲーム。
メルヘン調な世界なのに、
帽子屋がマフィアだったり銃撃戦が珍しくもなかったりと物騒な世界。
現実主義で、夢見がちなところが皆無な主人公。
物語は「クローバーの国のアリス」までのキャラクター全員と
友人という関係から始まる。
主人公はこの世界に残ることを選択し、愛着がわいている。
突然、引っ越しが起こり、 弾かれた主人公は
知っている場所のほとんどないダイヤの国へ。
ダイヤの城・帽子屋屋敷・墓守領・駅の4つの領地があるダイヤの国は、
領土間の争いが絶えない、より物騒な国だった。
初めて出会う者はもちろん、
友人であるはずの人達まで主人公のことを知らない様子。
余所者として珍しがられたり、怪しいと疑われたりと、
仲良くなる前……あるいは前より悪い関係になってしまう。
過去の時間の溢れる国で、主人公は新しい関係を築いていく。
常識の通じない世界で、 現実主義の主人公に、まともな恋愛は出来るのか――。(PC版公式サイトより)
ダイヤの国
『前作』であるクローバーの国にて『引っ越し』が行われ、国全体が変化して出現した。
ハートの国・クローバーの国とは過去の世界という位置付けにあり、その為これまでの多くのキャラクターが主人公のアリスを記憶していない。また、容姿や性格が若々しくなっている者も存在する。
領土はそれぞれ『ダイヤの城』『帽子屋屋敷』『墓守領』『駅』の四つに分かれており、主人公は己の滞在地に住むキャラとのみ恋愛が可能(滞在地ではないキャラとも会えるが恋愛には発展しない)。
今作の共通イベントとして、一定のターン毎にダイヤの城にて全領土の力を順位化する測量会が行われる。
登場人物
アリス=リデル | 『余所者』の主人公(名前変更可)。ペーターに拉致され不思議の国へ落ちた少女。ハートの国へ来た当初は元の世界に帰ろうとするが、最終的にこの世界に残る事を決める。CV:無し |
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ブラッド=デュプレ | 『帽子屋』。帽子屋ファミリーのマフィアのボス。ファミリーが発展途上である為、過去作に比べ性格に余裕が無い。主人公の初恋の人間と瓜二つの容貌。所属は帽子屋屋敷。CV:小西克幸 |
エリオット=マーチ | 『三月ウサギ』。大のニンジン好きである所こそブレてないものの、短気な面は強調されておりブラッドに折檻される事も。所属は帽子屋屋敷。CV:最上嗣生 |
トゥイードル=ディー・トゥイードル=ダム | 『ブラッディ・ツインズ(血まみれの双子)』。帽子屋屋敷の門番。青ネクタイ青目で休憩好きなのがディー、赤ネクタイ赤目でお金好きなのがダム。今作では常時大人の姿。所属は帽子屋屋敷。CV:福山潤 |
クリスタ=スノーピジョン | 『ダイヤの女王』。たびたび子供の姿に変身して城を抜け出す大らかな女性。アリスには人形を可愛がるように接している。気に入った物(者)を氷漬けにして保存する趣味を持つ。所属はダイヤの城。CV:小林沙苗 |
シドニー=ブラック | 『黒ウサギ』。ダイヤの城の宰相。神経質な性格でアリスを警戒している。白い色は大嫌いで、性格故に白髪交じりになりそうな事を嫌悪している。所属はダイヤの城。CV:鳥海浩輔 |
エース | 壊滅的な迷子癖と不幸体質を持つが、前向きに物事を考えるいい人。本作では子供の姿と大人の姿で現れる。所属は墓守領。CV:平川大輔 |
ユリウス=モンレー | 『時計屋』。根暗で偏屈で皮肉屋、人間不信気味のワーカホリック。子供姿でいる事の多いエースの保護者をしている。所属は墓守領。CV:子安武人 |
ジェリコ=バミューダ | 『ドードー鳥』。墓守にして美術館の館長。更に帽子屋屋敷とは異なるマフィアの頭でもある。「既に死んでいる男」と言われているが……? 所属は墓守領。CV:小山力也 |
ボリス=エレイ | 『チェシャ猫』。駅に住んでおり、汽車の改造や駅長の世話に勤しんでいる。気さくな性格はこれまでと変わっていない。所属は駅。CV:杉山紀彰 |
ナイトメア=ゴットシャルク | 『夢魔』。今作では駅長を務めている。読心術を持ち、他人の夢に入り込める能力を持つ。常に具合が悪くよく吐血している。所属は駅。CV:杉田智和 |
グレイ=リングマーク | 『トカゲ』。現役暗殺者としての姿で登場し荒々しい性格だが、既にナイトメアの世話役に徹してしまっており任務は停滞の渦中である。所属は駅。CV:中井和哉 |
ジョーカー | 汽車の中にてアリスが出会う男。ジョーカーの国で見たはずの人物だが、他の人物とは違いアリスの側も覚えておらず、『思い出してはいけない』とされている。所属は駅。CV:石田彰 |
ペーター=ホワイト | 『白ウサギ』。主人公をハートの国に引っ張り込んだ張本人であり、盲目的に彼女を愛している。本作では引っ越しに伴い序盤で『弾かれ』てしまい、本編では攻略できない。CV:宮田幸季 |