◆忍◆ニンジャ名鑑#(未掲載) 【ユンコ・スズキ】 ◆殺◆
「やってやる!私はカワイイだッ!」
人物
初出は第3部「レプリカ・ミッシング・リンク」。
ネオサイタマの高級住宅街カネモチ・ディストリクトにある一軒家で父と家政婦オイランドロイドと共に気ままに暮らすカチグミ大学生。
サイバーゴスの無軌道大学生であり、サイバーゴスクラブ『ウゴノシュ』の常連。ハンドルネームはミッドウィンター。店内での称号はツァレーヴナ(王女の意)。
同じく店の常連であるヘイトディスチャージャーとは友人。
カチグミ生活は元々のものではなく、長らく行方不明だったエンジニアの父親トコロ・スズキが数日前に彼女の前に戻ってきた時から始まったもの。
昼に寝て夜に起きるという無軌道大学生生活を満喫していたある日、父親が突然ニンジャに殺害され、彼女自身も悪徳腐敗マッポニンジャキング・ピンに遺産目当ての父殺しの疑いをかけられ逮捕されそうになったことで彼女の運命は一変する。
突然に戦闘形態へと変形した家政婦オイランドロイドによって警官隊の包囲網を脱出。
逃げ込んだ先のウゴノシュにてヘイトディスチャージャーから半年前に『ユンコ・スズキ』は既に死亡していることを告げられ・・・。
容姿
雪のように白い肌にターコイズ色とクリーム色のLANケーブルが混じったサイバーゴスヘア。
右目は凍るように美しい青。左の瞳は黒い点が三角形に並び、時々回る最新鋭の網膜ディスプレイを搭載したサイバネアイ(サイボーグ義眼)になっている。
蛍光ブルーの液体入りチューブで装飾された下着と富裕層居住区の住人にしてはいささかチープな艶艶としたサイバーゴスウェアをまとっている。
胸の大きさは標準的。
正体(以下ネタバレ含みます)
その正体は事故死した『ユンコ・スズキ』の記憶データを記録したニューロチップをオムラ・インダストリー製暗殺用高性能オイランドロイド『モーターカワイイ』の先行試作品のカスタムタイプに組み込んだ、生体脳を持たない一種の完全機械化サイボーグ『モーターユンコ』。
オムラ社のエンジニアであった父親とその共同研究者達が研究していた記憶ニューロチップと完全義体化の組み合わせによる蘇生技術『スズキ・マトリクス理論』の被験体であり、唯一の成功例であった。
自分の正体と自分を蘇らせた父の意志を確かめるべく、道中で出会ったニンジャスレイヤーとナンシー・リーの助力を受けながらスズキ・マトリクス理論の独占を狙うアマクダリの追撃部隊を躱しつつ、彼女に無線LANで呼びかけてきた父の共同研究者の元へ急ぐ。
満身創痍で共同研究者の下へ辿り着き修理をしてもらおうとするが、モーター理念の狂信者である彼は彼女と彼女の父の意志を踏みにじるがごとく無骨で完全な戦闘ロボットに改造してオムラ社衰退の遠因であるニンジャスレイヤーへの復讐を行おうとする。
しかし蘇った幼き日の記憶から父の想いを感じ取った彼女は父が遺してくれた自分のオイランドロイドのボディを受け入れ、研究者に反逆して彼を殺害し、隠されていたスズキ・マトリクス理論を特許料フリーでネット上にアップロードしてアマクダリの目的をも挫くのだった。
事件の収束後は元のオイランドロイドタイプのボディに修復してもらうが、元の生活に戻ることは当然ながらできなくなってしまったため、エンジニアの勉強をしながらナンシー・リーの助手兼アジトの護衛役として彼女の下に身を置くことになる。
武装
右腕に暴徒鎮圧用小型アサルトライフル、左腕に超小型ZAPライフルを内蔵しており戦闘時には腕部が展開する。両脛に予備弾倉と再装填機構を搭載。
両ふくらはぎには多数のマイクロミサイルポッド、太ももには近接戦用のナイフがそれぞれ内蔵されている。
ボディは強化カーボンで構成されており、表面はオモチシリコンで覆われているものの堅牢な防御力を持つ。
戦闘時にはモーターシリーズの戦闘AIであるモーター回路が起動し、ユンコの意志とは無関係にオートで戦闘を行う。
テックカラテの技前はカラテ十段のブラックベルトに相当し、総合的な戦闘能力はモーターシリーズと同等。
ニンジャソウルの探知センサーを搭載しており、ニンジャとの交戦時にはモータードクロから後継された全力展開形態の『ゼンメツ・アクション・モード』へと移行する。
但し、ニンジャソウルを感知すると自動的にAIが移行しようとしてしまうため、フジキドのようにニンジャの協力者との会話時にはオイラン回路でAI移行を抑えておく必要がある