概要
アメリカテキサス州の片田舎を舞台に、若者たちが異常な殺人一家の餌食となる姿を描いたホラー映画の古典的作品。
もともとは低予算で製作された映画だったが、公開されるや否や大ヒットをかまし、その映像描写の芸術性の高さから、現代ではマスターフィルムがニューヨーク近代美術館に永久保存されている。
細かい心理描写や人物の生い立ち、複雑なストーリー構成と言った要素は一切無く、
視覚からの情報と作品全体に漂う異様な雰囲気が、観る者に強烈な印象を与える作品である。
音楽も少なく、カーラジオから流れる音源がそのままBGMとして使われている。
だがその全体的な静けさが、かえってこの作品の、独特な雰囲気を醸し出すことに一役買っている。
また、この手の映画にしては珍しく流血描写は控えめで、濡れ場やお色気シーンと言った描写もない。
監督のトビー・フーパーはテキサス・連続ライフル射殺魔の事件現場に居合わせ、その惨劇を目の当たりしたことから、この映画の着想を得たと言われている。
また、実在した殺人鬼エド・ゲインの事件をモデルにしたとも言われているが、
監督自身はこの件に関しては記憶が曖昧だと言う。
本作の殺人鬼レザーフェイスはその強烈な個性から、本作を象徴するキャラクターとして知られている。
2003年には本作のリメイク版映画「テキサス・チェーンソー」が公開された。
備考
本作の原題は『The Texas Chain Saw Massacre』であり、直訳すると『テキサス電動のこぎり大虐殺』となる。