ガルマ・ザビは機動戦士ガンダムに登場するキャラクター。
声優は森功至さん。
ジオン公国軍地球方面軍司令。
階級は大佐(『THE ORIGIN』では少将)。
デギンの四男。
放映開始時の設定年齢は20歳。
主な乗艦はガウ攻撃空母。
ジオン公国の士官学校を首席で卒業。
ジオン公国の御曹司にして美男子という事でジオン国民の人気も兄弟の中で高く、父デギンや兄ドズルからもその将来を嘱望されていた。
基本的に優しくナイーブな青年で、他人を信用し過ぎるため、ガルマを溺愛していた父デギンは彼が軍人の道を選んだ事をかなり心配していた(『THE ORIGIN』では気性が優しいガルマに対して「学者にでもすれば良かった」と心配するシーンもある)。
シャアのガンダムシリーズを通してのただ一人の友人で、士官学校以来の付き合いである。
シャアはザビ家への復讐のためにガルマに近づいたのだが、「お坊ちゃん」「坊や」と精神的な甘さを指摘する一方、「いい友人」とも発言する。
一年戦争ではジオン公国軍の地球方面軍司令官として北米に拠る。
実質的に地球方面軍は姉キシリア率いる突撃機動軍の麾下であり、彼はあくまで名目上の司令官でしかなかった。
またその権限も実質的にジオン地上軍第2軍(北米方面軍)司令官程度の物に限定されている。
司令官でありながら、ブラウンに塗装された専用戦闘機であるドップに搭乗し(降下作戦にはザクⅡFS型に搭乗したという説がある)、前線に出撃する事も多かった。
また、占領地として赴いたニューヤーク(『THE ORIGIN』ではロサンゼルス)の前市長エッシェンバッハの娘、イセリナ・エッシェンバッハとは結婚を誓い合う仲だった。
シャアに「ジオン十字勲章」ものの獲物だとそそのかされ、幾度となくホワイトベースへ攻撃を仕掛けるものの、アムロの奮闘とブライトの奇策によってホワイトベース隊に連敗する。
第10話で「親友」シャアの口車に乗り、ガンダムをガウで追跡するよう誘導され、待ち伏せしていたホワイトベース及びガンキャノン、ガンタンクに総攻撃を受ける。
その際、シャアから裏切りを告げられ、愕然としながら初めて「親友」の正体と本性に気づく。
嘲笑するシャアの声が響く中、ガウ攻撃空母の舵を自ら取り180度回頭させてホワイトベースを道連れにすべく体当たり攻撃をかけるも間一髪でかわされ、爆発四散するガウの中で戦死する。
脳裏にイセリナを思い浮かべつつ叫んだ最期の台詞は「ジオン公国に栄光あれ」である。
なおシャアがガルマを間接的に謀殺したという事実は表には出ていないが、シャアはガルマを守りきれなかった責任をドズルに問われ、左遷(予備役編入)されている。
ガルマの葬儀は国威発揚・戦意高揚のための国葬として、ギレンによって大々的に利用される。
しかし、父親であるデギンは、身内のみでの密葬を望み、最後まで国葬に難色を示していた。
また、TV版第11話ではイセリナが、ガルマの部下・ダロタと共に敵討ちに向かう。
その後、仇討ち部隊としてドズル麾下のランバ・ラル隊が地球に降下し、ホワイトベース追撃の任務に当たることになる。
ゲーム『ギレンの野望 ジオンの系譜』ではifシナリオの一つとして、彼が戦死せず兄のドズルやランバ・ラルらを部下に従えイセリナに見守られながら「新生ジオン」の総司令官として立つ「ガルマの栄光~新生ジオン編~」が登場する。
ここでの彼はジオン公国の罪を自覚し、その贖罪のために軍を率いるという設定で髪を束ねている。
またMSV-Rのグフ複合試験型は元々「ガルマ専用グフ」としてデザインされたMSだった。