「Enter The GAME!Riding The END!」
概要
幻夢コーポレーション元社長である檀黎斗が完成させようとしていたゲーム。タイトルの英語表記は「KAMEN RIDER CHRONICLE」。
劇中では「究極のゲーム」と称されており、その内容は「一般市民が仮面ライダーに変身し、現実世界で生き残りをかけてモンスター(=バグスター)と戦い続ける命がけのサバイバルゲーム」である。
特に説明書は添付されていないようで、プレイヤーがガシャットのボタンを押してみるとライドプレイヤーに変身し、そこでナビゲーターのポッピーピポパポが現れ、その指導に沿いつつバグスターと戦うという流れになっている。
13体のバグスターを倒せばラスボスが出現し、そのラスボスを倒せばゲームクリアという仕組みである。
完成には10本のライダーガシャットのデータとそれらのガシャットのゲームデータから生まれた10体のバグスターのデータが必要であり、黎斗がバグスターウイルスを駆使して集めていた。
黎斗は自力で8体まで集めて残り2体となるが、第23話でライダーたちに敗北。これらのデータはパラドに横取りされた。
そして第24話、幻夢コーポレーション新社長天ヶ崎恋の協力によって全てのバグスターのデータが揃ったことで、パラドはゲームを完成させた。
ちなみに、完成に必要なのは10体のみで、ラヴリカバグスターやパラドは対象外のはずなのだが、完成したゲームではパラド(仮面ライダーパラドクスとして、2体分)を含む13体のバグスターが敵として登場する。3体は元々のゲームデータに組みこまれていたのだろうか?
第25話でバーチャルとリアルが融合した新しいジャンルのゲームとして何の予告もされないまま一般販売され、飛ぶように売れて瞬く間に普及した。
「最強のバグスター=ラスボスを倒してゲームをクリアしヒーローになる事」を目指してゲームに参加するプレイヤーが続出。社会現象にまでなっている。
このゲームの発売に伴い、幻夢コーポレーションの株価も暴騰している(株取引に精通している花家大我が呆気にとられて動揺するレベル)。
「たっぷり味わえよ…ゲームで攻略される側の気分をな」
実態
「GAME OVER…」
「コンティニューは出来ません!たった一つのライフを大事にしてね!」
このゲームの正体は確かに「究極のゲーム」である。
人間側にとっての「究極の死のゲーム」「悪魔のゲーム」という意味で、だが。
まず、このゲームの最重要事項である「ゲームオーバーになったらプレイヤーは消滅する。コンティニューなどない」というルールが、そのゲームオーバーになった後に初めてポッピーから伝えられるという鬼畜仕様になっている。
プレイヤーは突然の宣告に驚き、後悔し、泣き叫びながら消滅するしかないのである。
加えてガシャット側の機能としてゲーム開始時にゲーム病に感染させられてしまうため、治療が行われなければ戦わずとも死ぬことは確定してしまっている。
しかもタチの悪いことに、変身している間だけゲーム病の症状が緩和するという麻薬のような性質を持つことから、ゲームの実態を知っていても途中で辞める事はできない。
仮にこれらの仕様がわかっていたとしても、ライドプレイヤーはブレストシャッターによってHPにあたるライダーゲージが隠されているため、ピンチになったら変身を解除して逃げるといった手段も使えないのである。
更にゲームのナビゲーターを務めるポッピーに「ゲームを有利に進めるには、レアキャラであるライダーたちを倒してアイテムを奪い取れ」と吹き込まれた一般のプレイヤーたちは、ゲーム病を治療する為にやって来たライダーたちに我先にと襲い掛かるという事態まで引き起こされている。当然ながら仮面ライダーはプレイヤーとして認められておらず、ボスを倒してもライドプレイヤーのゲーム病を治療できる以外何も起こらない上、ライドプレイヤーを助ける行為をするとペナルティとなり、運営の刺客である仮面ライダーポッピーに襲われる。
万が一、仮面ライダーが全員やられてガシャットやドライバーを奪われた場合、ゲーム病を治療する手段が完全に無くなる(ゲーマドライバーは適合者でない一般人には使えない。他ガシャットもガシャコンウェポンしか使えず、既に召喚済みの場合は全く無意味なアイテムになる)という事であり、人間側は完全に詰み、バグスターによる一方的なワンサイド殺戮ゲームが展開することになる。
変身時の謳い文句の通り、このゲームを買って「エンター」ボタンを押した時点(Enter the game!)で人生の終わりに乗っかる(Riding the end!)のである。
とは言え、既にレベル差のあるバグスター(ライドプレイヤーはレベル1相当、もしくはそれ以下の初期パラメーターなのに対し、バグスターは初級クラスでもレベル10以上)と戦う必要がある上、レアキャラであるライダーを単体で相手にすることも容易では無い為、一般的なプレイヤーは初めから大きな壁にぶち当たることとなる。
同時に、仮面ライダーだがバグスター側のパラドクスの正体を知らないまま襲い掛かるようにも誘導されているため、挑んで返り討ちに遭う状況を起こし易くしている。
一応、レベルや戦闘能力はプレイヤーのプレイ状況で変動するようになっているようなので、まともな攻略法としては「バグスターウイルスを撃破して地道にレベルを上げてバグスター怪人を倒し、高レベル敵キャラクターからは即離脱」という方法を取るのが堅実だと思われる。一方でこの方法だと、ゲーム病の進行を止める為のバグスター怪人を撃破する前にゲーム病の方で命を落とす可能性があるので、早急なレベル上げが必要になる。
しかしバグスター達は倒されても強化して復活する性質があるため、倒せば倒すほど余計に攻略が困難になるという、堂々巡りに陥らざるを得ないのである。
このようにバグスターたちにとって一方的に有利なゲームバランスであり、「クリア不可能な無理ゲー」と言わざるを得ないが、それもそのはず、このゲームの正体とはバグスターたちが人類を攻略し、人類を滅ぼす為のゲームという物。
つまり本来のプレイヤーはバグスターで、参加した人間のプレイヤーたちはこのゲームにおける雑魚キャラに過ぎない。バグスター側に言わせれば「お前たちがいつも(ゲームで)やってることをやり返しただけ」ということか。
人間側があまりに不利なことから「パラドがフェアプレーと言っていたのは何だったんだ」と怒りを感じている視聴者も少なくないようだが、パラドがこだわる「フェアプレー」はゲームの仕様として準備されているルールに従うことであり、つまりはルール自体が理不尽であってもそれに従うことを重要視している。
だから、人間側に理不尽なルールのゲームに人間が自ら参加したならば、その理不尽さには従うべきというのがパラドの在り方なのだ。
実際、バグスターたちはこのゲームを強制的にプレイさせることはしていない。全てのプレイヤーは危険を知らされなかっただけであり、自分の意思でゲームに参加したことは間違いない。
第26話でもパラドは「全部お前達人間が望んだことだろ」と言い放っている。
また、「バグスターがゲームのプレイヤー」ということを念頭に置いて考えると、ゲームプレイヤーが何度も復活(コンティニュー)し強くなる(レベルアップする)のはゲームとしてごく当たり前のことである。裏を返せば、ゲームの敵キャラであるバグスター達は常に圧倒的不利な立場であり、人間たちへの怒りが沸くのも無理はない。パラドの怒りに拍車をかけたのは間違いなく自分が神と思い上がった人間だろうし。
なお、こんな残酷な内容でありながらCEROレーティングはA(全年齢対象)である。
誰にでも行き渡るよう仕向けた方が人類をより早く滅ぼせるからだろうか?実際31話にて中学生になる前の子供がゲームオーバーになったことが明らかになっている。
いずれにしてもCEROの正気を疑うところだが、ひょっとしたら洗脳能力を持つ天ヶ崎による働きかけがあったのかもしれない。
更に檀正宗の経営戦略により世界進出も見据え始めているという事態に。一刻も早くゲームをクリアしなければ世界中が危機に陥る状況となっている。
人類側の反応
広告戦略が功を奏し、大人気ゲームとしてブームを起こした仮面ライダークロニクル。その熱狂の中で、第25話では6人のプレイヤーが永夢の目の前で命を落とすこととなった。商品が全国発売されていることから考えると、実際の犠牲者ははるかに多い。
衛生省は危険性に気づき回収と使用禁止を発表したが、プレイヤーはゲームをやめようとはしていなかった。
だがCRのドクターたちの活躍と、それを察した衛生省の日向官房審議官の「CRのドクターを信じてほしい」という訴え、及びドクターたちの行いを目の当たりにしたプレイヤーたちによる情報の拡散により、ゲームを止めるべきという空気が広がっていく。
しかし第27話では天ヶ崎恋が「ゲームがクリアされれば消滅したプレイヤーは全員復活する」という情報を世間に流した事で、減りつつあったプレイヤーの数は再度増えてきている。
花家大我はこれをプレイヤーを増やすためだけの虚言であると断定し、怒りの形相で天ヶ崎に抗議したが、真意のほどは不明。だが、世間ではそれを信じ込む人の方がはるかに多く、恋人・息子・友人を蘇らせたい一心で、やった事もないゲームに無理をして挑む者、命を懸けるゲームに興味を抱いてあえて挑戦する者、人々を救い自身がヒーローになるべく参戦する者が後を絶たず、幻夢サイドの思う壺になっている。さらに衛生省側も消滅した人間達の命を半ば人質に取られた形で強硬手段に出ることができなくなっており、行政側の取り締まりを封じることにも成功している。
また、復活した檀黎斗の存在によって、このゲームで消滅した人間どころか今までゲーム病で消滅した人間すべてに対し(現時点ではバグスターとしての復活しか確認されていないが一応は)「復活する手段は存在する」ことが判明している。
これによって幻夢サイドの主張する「クリア後の復活」はまったくの嘘八百とは言い切れなくなってきている。「ゲームのルールを破ることは絶対のご法度」であるバグスター側からの発表であることも踏まえれば、クリアすれば何らかの形で本当に犠牲者達が復活する可能性は非常に高いと言える。
攻略状況
ゲームをクリアするにはライドプレイヤーがバグスターを倒してクリアの証である「ガシャットロフィー」を集める必要があり、西馬ニコがリボルを下してその第一号となった。
永夢達はゲームが開始してから既にソルティとアランブラを撃破しているにもかかわらず、プレイヤー扱いではないためクリアの証を獲得出来ていない。
バグスターはデータ自体が残っていれば倒されても何度でも復活可能な上に、倒せば倒すほどバグスターは強化されていくので、ガシャットロフィーを得られるライドプレイヤーのみでの攻略も絶望的に近く、どこまでも人間にはクリアさせたくないバグスター側の思惑が窺える。ただし、運営側の采配次第ではライドプレイヤーが撃破していない状態でもガシャットロフィーを手に入れること自体は可能。
以上を踏まえて攻略法を模索するとすれば、バグスター側の離間工作を乗り越えて仮面ライダーとライドプレイヤーが協力し、「仮面ライダー達がバグスターを叩きのめし、ライドプレイヤーにトドメを刺させる」というのが最善であろうか(実際に第31話ではこのやり方でバグスターを倒した描写がある)。
なおその場合、既にトロフィーを一つ獲得し、且つCRのライダー達には対処できないラヴリカにダメージを与えてみせたニコがライドプレイヤー要員として最も適任と言えるだろう(もっとも、彼女の場合は「保護者が首を縦に振りそうにない」という別の壁が立ち塞がったが、後に「何度ゲーム病になろうと何度でも治療する」という提案で一応の解決は見られている)。
バグスター名 | 攻略話数 | 攻略者名 |
---|---|---|
ソルティバグスター | 第28話 | ライドプレイヤーニコ |
アランブラバグスター | 第28話 | ライドプレイヤーニコ |
リボルバグスター | 第27話 | ライドプレイヤーニコ |
モータスバグスター | 第31話 | ブレイブ(2) |
ガットンバグスター | 第30話 | ライドプレイヤーニコ |
ポッピーピポパポバグスター | 第28話 | エグゼイド(1) |
カイデンバグスター | 第31話 | ライドプレイヤーニコ |
バーニアバグスター | 第30話 | ライドプレイヤーニコ |
チャーリーバグスター | 第31話 | ライドプレイヤーニコ |
グラファイトバグスター | 第41話 | ライドプレイヤーニコ |
仮面ライダーパラドクス | 第39話 | エグゼイド(4) |
ラヴリカバグスター | 第32話 | クロノス(3) |
ゲムデウス | 第42話 | クロノス(5) |
(1)正確には永夢が「ポッピーを笑顔にする」というクリア条件を満し、黎斗から「ポッピーの洗脳解除のお礼」として入手。
(2)第31話でいつの間にか所持していた。
(3)運営であるクロノスによって「絶版」宣言を受け、削除される。ガシャットロフィーの行方については39話でパラド撃破を永夢に強要し、その前金として渡している。
(4)パラドと永夢が和解しCRに合流した事で、第41話で黎斗によって作りだされ、手渡された。
(5)ドクターマイティXXガシャットの力で弱体化したため、彼の力を取り込んで自身がラスボスになる事を目論んだクロノスに撃破された。
CRのライダーが倒したため、クリア扱いにならなかったバグスター
※()内はライダー名。
・ソルティバグスター(ブレイブ、第26話)
・アランブラバグスター(スナイプ、第26話)
・バーニアバグスター(スナイプ、第27話)
・モータスバグスター(ブレイブ、第30話)
黎斗の構想と製品版
前述の通り、本来の企画者兼ゲームマスターである黎斗は開発途中で死亡。
公開され一般販売されたものはパラドたちバグスターが手を加えた、人類殲滅作戦のためのアイテムである。
そのため、本来黎斗が意図しなかった方向づけがされている可能性が大いにある。
黎斗自身の発言から、間違いなくデスゲームの設定は元から存在した。
だが常に死に直面しているということは、裏を返せば生を実感する機会にも直面しているということでもあり、「満たされない人々に夢と冒険を与える」という黎斗の発言と人類滅亡を目論むパラドの態度などから、ゲーム病に感染させる機能の方は元々搭載されていなかったのではないか、と推測することが可能である。
もっとも、「このゲーム無しでは生きていけなくなる」という黎斗の発言が何を意味しているのかわからないままであることや、黎斗の歪みきった性格を考えると、元からこの仕様だったという可能性も十分ありえる。
後に登場したプロトマイティアクションXガシャットオリジンと共に用意されていたレベル0マニュアルの仮面ライダークロニクルの説明欄には、プレイするためにはバグスターウイルスを取り込みプログラミングをする必要ありと記述されており、プロトマイティアクションXガシャットオリジンの力によってプレイヤーの感染率を下げて安全なゲームを可能にする旨が書かれているため、バグスターウイルスの感染・発症の危険性は元からだった可能性はさらに高まった。ただし黎斗は感染対策法をきちんと考えているため、意図的ではなくプレイするうえでどうしても起こりうる案件という方向性だと思われる。
ゲームバランスについても黎斗がゲムデウスについて「同じく自身が作った仮面ライダークロノスでなければ倒せない」と語っている。が逆説的に考えればライドプレイヤーでもバグスターを攻略しゲムデウスへの挑戦権を得ること自体は十分実現出来うるものと考えられる。
黎斗の子供じみた性格と圧倒的なプライドの高さを考えると自分が作ったゲムデウスの出番が自分が作ったわけでもないその他のバグスターに削られるというのも不自然である。そのためこの辺りはライドプレイヤーがバグスターを攻略するゲームからバグスターがライドプレイヤーを攻略するゲームにパラドが変貌させた際にバランスもいじったと思われる。
ゲムデウスに対抗できうる伝説の戦士クロノスに変身できる人間が現れる確率は奇跡に等しいと語ったが、言い換えれば『奇跡と呼べるレベルではあるがクロノスへの変身は可能』ということでも有り、一応は外部からの助けがなくともクリア可能にしてあった辺り、『楽しく遊んでもらいたい』というゲームクリエイターとしての良心が働いたというべきか。
また、演出面で黎斗が意図しなかっただろうものがいくつか確認できる。
具体的には「ポッピーピポパポのナビゲート」と「仮面ライダーをイベントとして利用する」ことが挙げられる。
というのは、*ゲームの開発者は仮面ライダークロニクルの完成に命を賭けていながら、ポッピーピポパポの存在には全くの無関心を貫き、別個体のドレミファビートのバグスターを呼び出そうとしており(この行動についてはポッピーピポパポの記事参照)、同時に永夢たちライダーからはガシャットを取り上げようと躍起になっていたからである。
上記の2つの演出は、こうした黎斗の態度と矛盾しているため、パラドたちによるオリジナル演出だと推測される。
一応、黎斗が見せたゲーム画面にも仮面ライダーは登場している為、永夢たちが変身しない別の形での登場は想定していたようである。
ちなみに第35話で正宗や幻夢コーポレーション社員らの商品会議の内容の中に「多人数参加クエストの実装」と書かれているため、どうやら多人数協力プレイは前提からして無いようだ。
結末
黎斗、パラドの手から主導権が移り、正宗の手により「プレイヤーとバグスターを管理しつつ、人命を管理しつつ永遠に愛されるコンテンツとして盛り上げ、いずれはクロニクルを世界展開し自社を発展させる」という理念を目指し暗躍していた。
だが、ハイパームテキガシャットが完成した事でムテキゲーマーが登場し、貴利矢の裏切りによって商売道具のプロトガシャットが奪われ、更に飛彩にも離反されてしまうなど様々なアクシデントが発生してクロニクル発展どころではなくなり、その結果「クロニクルを絶対にクリアさせない」という思考に徐々に囚われ始める。更にジョニー・マキシマとの交渉が失敗した事で海外展開が白紙になるなど、次第に彼の計画は崩壊していく事になる。
元々の主な開発者であった黎斗に技術面で依存し正宗が満足しきっていた事から、黎斗を捨てた時点で既に今後の発展は難しいものとなっていたのである。
長い戦いを経て、第41話でグラファイトが敗れた事でニコが全てのガシャットロフィーを集め終えたため、遂にラスボスのゲムデウスが参戦。
ゲムデウスウイルスをばら撒くよう正宗に予め思考ルーチンを書き換えられていたゲムデウスによって大規模なパンデミックが発生するも、貴利矢と黎斗が完成させたドクターマイティXXガシャットの力でゲムデウスが弱体化したため、何としてでも仮面ライダークロニクルを終わらせまいとした正宗がクロノスに変身してゲムデウスを撃破。『クロノスに変身してゲムデウスを倒す』という手順を辿った事から一度はゲームクリアの扱いになりかけたが、敗れたゲムデウスのウイルスを正宗が自身の体内に取り込み真のラスボスとなった事で、ゲームクリアの扱いはなかった事にされてしまっている。
その後、第44話でゲムデウスと正宗が分離し、ゲムデウスはパラドに道連れにされる形で消滅。クロニクルの本来のルール上は敵キャラであるはず(そもそも普通なら倒されて存在していない)のパラドがゲムデウスを倒してしまった為に、この時点でプレイヤーがクロニクルをクリアすることが不可能になり、残る正宗もライダー達に敗れた後に仮面ライダークロニクルのマスター版ガシャットと共に自害・消滅した。
これにより、仮面ライダークロニクルは本来のプレイヤーが誰ひとりとしてクリアできず、さらにドクター側からして見ても主要キャラは全員生存して希望があるとはいえ「データ化された人達を救う」「正宗を止め罪を償わせる」といった目標を達成できず、決してハッピーエンドとは呼べない後味の悪い痕跡を多く残しており、皮肉にもエンディングを迎えず勝利者が誰もいないという結末で幕を閉じた。
なお、仮面ライダークロニクル自体は完全に終了したものの、本編終了後にシステムデータの一部が南雲影成に盗まれ、ハリケーンニンジャガシャットに悪用される事件が発生した。
さらにその数年後、仮面ライダークロニクルを新たにリニューアルしたゲームが黎斗によって開催された。
ゲームの参加者
一般人
表向きのゲームプレイヤーで、実際は狩りの獲物。
バグスター
表向きは狩りの獲物であるが、事実上のゲームプレイヤーである。
初級バグスター
中級バグスター
上級バグスター
※全13(12)体。パラドクスはパズル・ファイターで2人としてカウントされており、ガシャットロフィーも2つ出現する。
ラスボス
※本作のラスボスを担当する究極のバグスター。表向きは人間たちが狩るべき目標。
※檀正宗がゲムデウスとクロノスの力を手にした、運営にして真のラスボス。
CR(及び元CR)の仮面ライダー
ゲーム上は「イベント上のレアキャラ」扱いであり、彼らの持つ戦闘を有利にするアイテム(ガシャコンウエポン等)を目当てに戦闘を仕掛けることが推奨されている。
協力者
※CR所属の仮面ライダーではないが、利害の一致で協力している。
※元はバグスター側にいたが、後にCRと共闘した。
※途中に運営として復活したが、裏切ってCRと共闘した。
伝説の戦士
※ラスボスに対抗できる伝説の戦士でありバグスターに"死"を与えられる存在。本来はプレイヤーが手にするはずの力であったが、運営に奪われ、現在は審判として運用されている。
仮面ライダーアウトサイダーズ
ep.2「滅びの予兆とデザストの覚醒」の終盤で、財団Xの進める「プロジェクト・アウトサイダーズ」に対抗する形で西馬ニコが幻夢コーポレーションの社長である小星作に株主総会の開催を命じるという衝撃の展開で幕を閉じた。
ep.3「バトルファイトの再開とゼインの誕生」で実際にリブートされ、ゼインドライバーにインストールし、歴代の仮面ライダーの力を使用可能にするという形で用いられた。
一方、財団Xもこれを逆手に取り、クロニクルガシャットを利用してヒューマギアのボディを基にバンノドライバーと眼鏡を使用し、蛮野天十郎/ブロンズドライブとブレン/仮面ライダーブレンを復活させた。
ep.4「狂った時の運行とゼインの正体」では、仮面ライダークロニクルの利用目的が「悪意の根絶及び人類の管理」であることが判明した。橘朔也は計画を実現するために、西馬ニコに仮面ライダークロニクルの一般開放を要求するが、ニコに拒否される。さらに滅とブレンがゼインに協力する橘と桜井侑斗に反旗を翻し、そこへアークが滅をハッキングしたことで戦闘に発展した。
最終的にゼイン側が勝利したものの、ゼインが侑斗の身体を乗っ取り、ニコの声に変え、作社長に仮面ライダークロニクルの一般開放の再開を命じた。
余談
ゲームタイトルは「仮面ライダー年代記」の意味。
実際の内容はどこが「”仮面ライダー”クロニクル」なんだと指摘されてもおかしくない代物であったが、本来はライドプレイヤーが仮面ライダークロノスとなってゲームをクリアするまでの物語であり、これまでに登場したライダーガシャットの集大成だと解釈すればタイトルに偽りはない(クロノスの名前自体もクロニクルの語源となった時間の神「Χρόνος」が由来である)。
「仮面ライダーアウトサイダーズ」では歴代アウトサイダーズを復活させる文字通りの「仮面ライダー年代記」に相応しい活躍を見せた。
関連タグ
仮面ライダーエグゼイド 仮面ライダークロニクルガシャット バグスター
ジャマトグランプリ:同じ脚本家による作品内で登場した新たなるゲーム。倒すべき敵キャラと人類及び仮面ライダーの立場が逆転している点が共通している。
終幕のデザイアグランプリ:上述のジャマトグランプリが終了した後で開催された新たなるゲーム。一般市民を量産型ライダーに変身させて行うデスゲームという点で共通しているがこちらは参加者同士の殺し合いを強要する、参加者が無差別に選ばれ拒否権も無いなどより悪質なゲームと化している。