基礎データ
全国図鑑 | No.639 |
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イッシュ図鑑第1版 | No.145 |
イッシュ図鑑第2版 | No.226 |
ぶんるい | がんくつポケモン |
タイプ | いわ / かくとう |
たかさ | 1.9m |
おもさ | 260.0kg |
とくせい | せいぎのこころ |
他言語版の名称
英語 | Terrakion |
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イタリア語 | Terrakion |
スペイン語 | Terrakion |
フランス語 | Terrakium |
ドイツ語 | Terrakium |
概要
ポケットモンスターブラック・ホワイトバージョンに登場するポケモンでシリーズで恒例の準伝説級に相当するポケモンの1匹。
テラキオンを含むコバルオン、ビリジオンの3匹をまとめて「聖剣士」と呼ばれている。
英語名の接尾辞が-onだが、決して岩タイプのブイズではない。
過去にポケモンたちが人間が起こした戦争に巻き込まれた際、コバルオン、ビリジオンと共にポケモンたちを守るために人間と戦い、制裁したという伝説が残されている。
彼は逃げ道をふさぐ障害物を破壊する役割を担っており、その突進力は頑強な城壁をたやすく粉砕するほど。
外見
ウシなどの大型の偶蹄目の動物を思わせる外見をしている(人によってはサイのように見えるという人もいる)。
体色は茶色で、背丈や足の長さが同じ位置付けにあるコバルオンやビリジオンに比べて胴長短足気味の外見をしているのが特徴。
背丈が他の2匹より低いとはいえ、それでも1.9mという高さは成人男性に比べたら十分な高さであるのだが、他の2匹と並べてみると若干デザインが浮いているとは言われたりする。
攻略本(=公式絵)でのテラキオンはゲームのドット絵に反してイケメンだったという話も多い。
ゲームにおける特徴
BW1
イッシュ地方のチャンピオンロードの洞窟内にある「試練の室」に鎮座している。しかし、フキヨセの洞穴であらかじめコバルオンを捕獲、または倒しておかなければ、かいりきやいわくだきでもどかせられない岩が入り口をふさいでいるために試練の室に入ることはできない。初期レベルは42。
BW2
「いま あなたの めのまえで そんざいかんを はなつ... 」
試練の室が崩壊して行き場を失ったテラキオンは、22番道路の路上に出現。しかも仲間たちと違って前振りもなく、ジム制覇後に22番道路に行くとぽつんと立っているだけ。
節冒頭のセリフはそんなテラキオンを形容するアクロマのセリフである。
これが原因でカバオが元となった不名誉すぎるAAを頂戴してしまった。
初期レベルは45。倒すor逃走した場合は殿堂入り後に再登場。レベルは65。
再戦時は攻撃技が格闘技の「せいなるつるぎ」のみになるのでゴーストタイプを立たせておけば捕獲に専念できる。
剣盾
本作では『冠の雪原』より参戦。
特定の条件を満たすとカンムリ雪原の各地にこんせき(足跡)が出現し、それを集めて100%にすると、湖畔の洞窟に出現する。
レベルは70。その圧倒的な火力から放たれる「ストーンエッジ」や「インファイト」は強力。それだけでも厄介なのに、隙あらば「つるぎのまい」を積んで手が付けられなくなってしまう。
ただ、洞窟の内部に出現する関係上、天候の影響を受けずに戦えるので、他の三闘と比べると戦いやすいのは救いと言える。
本作は伝説の捕獲率がかなり低めに設定されているためボールも大量に用意しておこう。
その一方でポケモンキャンプで顔を近づけると、他の聖剣士は目を細めて笑うのに対して、テラキオンだけは禁止級と同じく口が開く程度。
能力
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計 |
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91 | 129 | 90 | 72 | 90 | 108 | 580 |
表面にそれらしいのは見えないが岩タイプを有しており、立ち姿は四足であるものの格闘タイプをも有している。
ステータスは他の2闘と比べると最も無駄がないと言われており、攻撃は129、素早さも共通して108と高めなので速攻物理アタッカーとして育てるのが基本。また、HPは91、防御面も共に90とそこそこの硬さも持ち合わせている。
特攻は72と低めだが、後述の通り物理技の方が充実しているため、特に問題はない。
育成では性格は激戦区の100族付近をまとめて抜ける"ようき"一択。もちろん個体も最速を狙おう。『剣盾』では“シンクロ”の補正を受けられるようになったので、手持ちの先頭に性格が“ようき”のラルトス等を据えておくことで比較的楽に厳選が行えるようになった。
岩タイプと格闘タイプの複合であり、攻撃タイプとしては優秀。
元々格闘タイプには、相性補完として岩タイプの技を持たせるのが必須に近い。
(分かりやすい例として四天王のレンブの手持ちが全員にストーンエッジかいわなだれを所持させている)
テラキオンの場合はその岩技をタイプ一致で放つ事が出来るため、紙耐久の弱点はおろか、
「(耐久を強化すれば)不一致弱点くらいなら耐える」というレベルの相手までも一撃で仕留める事が出来る。
加えて通常フォルムでは第五世代まで格闘タイプ1位タイの素早さ(バトル中のフォルムチェンジ含むならメロエッタステップフォルムが最速。さらに第六世代からはルチャブルに抜かれた)で、かつその中で一番高い攻撃力からの一撃を受けきるのは難しい。
持ち物はより広範囲を一撃で仕留めるために「いのちのたま」や「こだわりハチマキ」、多めな弱点やインファイトで落ちる耐久を補う「きあいのタスキ」がよく用いられる。
このような特徴があるため、聖剣士では最も使用率が高く、早くもプレイヤーの間で対策が練られ始めている。
一方でその無駄が無さすぎる種族値が災いしてどうしても物理一本での運用となり、おにびを食らうと機能停止しやすいという岩タイプお約束の欠点も抱えている。このため、「ラムのみ」も候補に入る。
複合タイプによる双方の弱点相殺も飛行タイプしかなく、4倍弱点は無いものの弱点が6つと多め。さらに第六世代のフェアリータイプも弱点に加わった事で現存するポケモンではバンギラスやユキノオーなどに並ぶ最多タイの7つになってしまった。フェアリーはマリルリやメガサーナイトなどキチガイ染みた火力のモンスターがいるため、比較的高いとされるテラキオンの防御力をもってしても一撃で倒されかねない。尤もテラキオン自体も「どくづき」や「アイアンヘッド」といったフェアリーに有効な物理技を覚える事や、後者はメガシンカ後も上テラキオンより遅く物理耐久も据え置きのため、タイマンならむしろ窮地に立たされるのはメガサーナイトの方である。
だが逆に相手の技が「いまひとつ」となる相性の良い属性も6つと多いのも特徴。また、飛行弱点のポケモンが一気に数を減らす元凶になったファイアローの登場により、等倍にはなってしまうもののそれまでは然程重要でもなかった飛行が弱点ではない格闘タイプという個性がここになって活きてくる事となった。
とはいえ、素早さは最速テラキオン<準速ファイアロー。ファイアローは特性に依存して最速にされない事が多いため、わずかな差でギリギリ抜けないのは実にもどかしいところもある。また炎タイプなので散り際の「おにび」撒きで実質上の共倒れを狙ってくるケースも少なくない。いっその事準速ファイアローメタでいじっぱり+こだわりスカーフで運用する選択肢もありかもしれない。
覚える技
タイプ一致の聖剣士用の技「せいなるつるぎ」を始め、「インファイト」「ストーンエッジ」などの技がメイン。
サブウェポンとして「じしん」「シザークロス」を覚えられるが、一致技だけで補完しきれているため、残りは補助技の「つるぎのまい」「ちょうはつ」や先制技の「でんこうせっか」辺りに割くのが一般的。
だが、最近は猛威を振るっている弱点が少なく耐性が多いメガクチートや格闘・岩共に半減以下にしてくるギルガルド対策の「じしん」もサブ候補に挙げられるようになってきた。ちなみに「じしん」は過去作でも格闘・岩を半減する数少ない種族だったニドキングやドクロッグ対策にもなる。
また、コバルオンの頁にある昔話の設定からか、テラキオンは「いわくだき」が使え……って全員使えるよ!!
一応地震は聖剣士の中では唯一覚えられるのだが、それではむしろ道がふさがってしまう可能性もある。意図的にがけ崩れを起こして高いがけを登れるようにしてあげたのかもしれないし、一応攻撃種族値は三種の中では最強なのでほかの二人ではとても壊せない岩だったのかもしれない。
ほかの二匹とは違って設定を生かせる技のない、ある意味かわいそうなポケモンなのである。
特性
「せいぎのこころ」は、「あくタイプ」の技を受けると攻撃が一段階上がるというものだが、彼自身が「かくとうタイプ」なため、交代であく技を受けるということ位でしか発動機会はない。
この特性の真価を発揮するのはダブル、トリプルバトル。
味方のポケモンから連続攻撃属性の悪タイプの技「ふくろだたき」を当てて貰うと、ひんしでない手持ちの数、つまり攻撃がダブルでは4、トリプルでは6段階(最大値)アップする。
この状態から中央に置き、範囲攻撃の一致「いわなだれ」を放って無双していく。
範囲攻撃の補正で下がった威力もこの攻撃力の前ではなんの問題にもならない。
お陰で味方から袋叩きにされるドMなテラキオンが増加したとか。
外伝作品における活躍
ポケナガ
聖剣士で唯一の登場。
ポケモンGO
コバルオンに続き、2019年11月27日~12月17日にかけて★5のレイドボスとして登場した。
入手するにはジムに襲来してきた個体を倒してゲットチャレンジで捕獲する必要がある。
ボスとしての強さは、伝説枠としては並程度といったところ。
いわタイプだけあってタフネスはそれなりにあるとはいえ、べらぼうに高いわけでもないので、ある程度のレベルのプレイヤーが集まれば、5~6人程度でも攻略できてしまう。いわ・かくとう共に弱点を突けるタイプが豊富にあるので対処に困らないのも攻略しやすいポイントとして挙げられるだろう。
一方、手持ちに加えた時の性能はと言うと、通常技で「うちおとす」、ゲージ技で「いわなだれ」といういわタイプの強力なコンボを揃えられるので、いわポケモンとしてはなかなかの強さを発揮できる。一方、かくとう技は現段階ではゲージ技の「インファイト」しか覚えられないので、かくとうポケモンとして運用するのはかなり厳しい。素直に「かくとうタイプの付いたいわタイプ」として運用するのが望ましいだろう。
ただ、いわタイプにはバンギラスやラムパルドといった強力なライバルがいるため、それらと競合することになってしまうのがネック。特にラムパルドとは習得できるいわ技がまるっきり被ってしまっており、あちらの方が攻撃力が高いのも気になるところである。とはいえ、バンギラスはイベント限定技としてしか通常技でいわタイプの技を覚えられず、ラムパルドも現状では入手難易度がかなり高いので入手や育成が困難というデメリットもある。
テラキオンは回数さえ熟せれば個体の厳選やアメ集めが比較的楽に行えるので、そのあたりで差別化していきたいところである。
劇場版「キュレムVS聖剣士ケルディオ」のテラキオン
CV:安元洋貴
「聖剣士」の一体。パワーに優れ、体長の数倍近い大きさの岩を軽々と持ち上げる。
豪快でややお調子者の兄貴分的な存在。ゴツい見た目に反して三体の中では一番フランクな性格をしており、堅苦しい言葉使いはしない。
ケルディオに「相手から絶対に目を離してはならない」ことを説く。
…目を離さなかった結果、振り飛ばしたバスラオにみずでっぽうを食らって逃げられるというユーモアも忘れない。