基礎データ
進化
容姿
枝分かれしたアイスクリームのような姿が特徴。
バニリッチをもう1匹くっつけたような形をしていて、串の刺さったようなツノの生えた右側のほうは笑顔を浮かべている。角の形はナビスコから発売されている菓子『ピコラ』に似ている。
だが、ポケモン図鑑BWでは左側の顔も右側と入れ替わるように笑顔になる(その際なぜかよだれも消える)。
概要
バニリッチの進化形。とても美味しそうな見た目のポケモン。
進化前と併せて、お菓子系のポケモンの元祖と言えるかもしれない。
名前の由来は、「倍+バニラ」だろうか。
水を飲み体内に雪雲を作り出すことができ、怒ると角から猛吹雪を吹き出し辺りを敵味方関係なく、雪で埋め尽くす。体温は実に−6度前後。
双方の頭は個別に感情があるらしく、体は合体はしているが意識は別の模様。
「サン・ムーン」の図鑑説明には、2つの頭それぞれに脳があり、両者の意見が一致すると猛吹雪を吹き出す模様。また片方の頭を失っても問題なく生きられる。
また「USUM」の図鑑説明では、朝日で溶けかけた2匹のバニリッチが合体し、寒い晩に再び凍るとバイバニラに進化するようだ。一種のスノーマシンとしても機能しており、スキーヤーやボーダーのお供として活躍している。
綺麗な水を使って体を大きくしたり、雪雲を作り出す生態があるため、ガラル地方では一族揃って草むらのみならず、雪が降りしきる水上に出現する。
同じく複数の頭を持つポケモンにはジヘッドやドードー等がいる。
独特な愛らしさからイラストの数も多いが、擬人化の際は形状ゆえ一卵性双生児で描かれるほか、所謂結合双生児として描かれているものも多いので、閲覧の際には気をつけることをお勧めする。
シナリオにおいてはレベルアップが遅い・進化も遅い、覚える技もほぼこおり技オンリーなので戦力としては微妙といったところ。
第5世代や第8世代では比較的早くに手に入りやすいため、こおりタイプを入れておきたい場合は重宝するかもしれない。
なお、野生として出てくる個体は「とけないこおり」を持っていることがあるので、必要なら狙ってみるのもあり。
反面、イッシュでは妙に人気で、Nやアデクといったチャンピオンクラスのトレーナーが使っている。
ただし、他のポケモンとの組み合わせの関係上、AIの優先度は低い方なので、何だかんだで最後の一匹がバイバニラになる可能性が高い。
ラストでバイバニラが出て来てNやアデクが最後のポケモンを出す時の台詞を言うシーンはなかなかにシュールである。
性能
種族値
HP | こうげき | ぼうぎょ | とくこう | とくぼう | すばやさ |
---|---|---|---|---|---|
71 | 95 | 85 | 110 | 95 | 79 |
第5~6世代
能力面は第5世代の中ではわりとバランスがよく、中でも特攻が最も高い。
だがこのポケモン、535もの合計種族値をほぼ均等、かつ一歩足りない感じに割り振ったために、目立った長所がないという、とんでもない無駄配分となっている。
その最たるものが80族のトゲキッスやカイリューをギリギリで抜けない79という素早さであろう。 しかもHPは71。どう考えてもわざとやったようにしか思えない。
全体で見るとHPを極力低く抑えつつ防御特防に配分という段階ですでに無駄が多いのだが、ほぼ使わない攻撃を限界まで高めつつ特攻は前作のグレイシアに全く及ばない程度に止まり素早さをマンムー以下に抑えたある意味芸術的なまでの無駄遣い……という悪い部分が有名なポケモンであった。
(ただし第7世代で混乱自傷率が下がり、混乱を戦術に組み込むことがあまり合理的では無くなったため、Aの高さは一概にデメリットとは言えなくなっている点に注意)
また、単色の氷という厳しいタイプと技バリエーションの少なさも問題である。
バイバニラに限らず基本的にこの手の無機物モチーフのポケモン全般に言えるのだが、手は極めて小さく足や尾、牙等が無いのでを使う技や体の部位を使う技の全般が覚えることができない。ポケモンの攻撃技は体当たり系か放射系以外は何かしらの部位を使うものがほとんどなため、頭と手しかない時点で技レパートリーは新技頼みというのが絶望的な点の一つ。
95と無駄に高い攻撃力を生かせそうな技は「こおりのつぶて」や弱体化した「だいばくはつ」、「つららばり」しかない。
特殊技の方も主力となる氷技の他に使えそうなものは「ラスターカノン」、「みずのはどう」、「めざめるパワー」と「ミラーコート」ぐらい。
耐久はそこそこあるので「ミラーコート」は使いやすいが、その他の技では水や鋼に止まりやすい(一応「めざめるパワー」で攻撃することは可能だが、大抵倒すには至らない)。
直接攻撃する手段としては、氷技以外は「ラスターカノン」に頼らざるを得なくなってしまう。
幸いにして「ぜったいれいど」は覚える。これがなかったら本当にシャレにならない。
補助技は「ボディパージ」・「ちょうはつ」・「どくどく」・「とける」など一通りはあるが、使っている暇はない。
一応固有の個性として、氷タイプ最強の「ウェザーボール」使いである。霰なら「ふぶき」でいいので晴か雨か砂に組み込むことになるのだが……
どちらにせよ使い辛いポケモンであることに変わりはなく、登場から第6世代まで殆ど見向きもされなかった。
さりげなく「フリーズドライ」を覚えるなど頑張ってはいたのだが……
第7世代
第2特性に「ゆきふらし」が追加された。
「ブリザードポケモン」の肩書き、さらに図鑑解説に「猛吹雪を起こす」とあったので唐突な追加という感じはなく、むしろ元々の設定に準拠したといったところなのでまったく違和感がない。
同特性の中では最も特攻が高く、必中「ふぶき」の威力は目をみはるものであり、高い素早さのアローラキュウコンや、耐性と持ち技が優秀なユキノオーとはまた違った強みがある。また、「だいばくはつ」による退場で特性「ゆきかき」を持つツンベアー等に繋げる事も可能。
「フリーズドライ」を扱えるのはアローラキュウコンも同じだが、特攻種族値の関係上あちらは威力が出しにくく、その点においてもバイバニラに分があるだろう。
また、USUMで「サイドチェンジ」を習得したことにより、ダブルバトル限定だが、「あられ」と「トリックルーム」を同時に発動することも可能になった。ダブルバトルならば必中「ふぶき」もより強力なものとなり、ゆきかきアローラサンドパンと組めば、キュウコン以上のSで壁を張ることも可能である。
ただ、習得技の微妙さは相変わらず改善されておらず、おまけに「オーロラベール」は習得不可ときた。その為相変わらずこおり技が通らなくなるだけで一気に厳しくなる。
守りの面では4倍弱点を持たない。これは地味に「ゆきふらし」持ち最終形態では唯一(他にアローラロコンのみ)となる。弱点が多いことに変わりはないが。
ちなみにゆきふらしの追加ばかりが注目されがちだが、「くだけるよろい」の素早さ上昇が1.5倍から2倍に変更されているのも無視できない強化点である。
性格による補正無しでも、素早さ個体値がVの場合は12の努力値を、Uの場合は20の努力値を振れば、くだけるよろいが発動した際に最速130族よりを超えるようになる。
そのため、努力値を耐久に回すことが容易になった。
……と、ここまで強化されはしたものの、こおりタイプ全体が冬の時代過ぎて注目されなかった。哀れ。
第8世代
「めざめるパワー」「みずのはどう」「どくどく」など貴重な技を軒並み失ったが、代わりとして念願の「オーロラベール」をタマゴ技で習得。
アローラキュウコンに比べすばやさで劣るものの「だいばくはつ」で自主退場ができるため、すぐに後続に繋ぐことができる。
ただすばやさも耐久も微妙な上、環境ははがねとはがね対策のほのおが跋扈しているため下手すると壁すら貼れずに落ちることがあるのがネック。
新要素であるダイマックスとの噛み合わせは微妙。自身があられを降らすためダイアイスの効果は空気、更にサブウェポンが最早「ラスターカノン」しかないため上記2タイプなどで容易く止まってしまう。
大人しく壁役に徹するのが無難か。
地味なところでは「つららおとし」を覚えるようになったため、物理型の芽が漸く出た。
ただこれも同世代で超火力ゴリラが出てしまい、悲しみを背負う羽目に。
ポケモンGO
2020年12月のホリデーイベントにて、バニプッチの実装に伴い新規実装。
ステータスの平坦さは本家通りではあり、そしてやはり此方でも技不足に悩まされる。
通常技は「こおりのいぶき」と「おどろかす」はあるものの「こおりのつぶて」は無く、こおりタイプのゲージ技はフルゲージ技の「ふぶき」のみ。
その他のゲージ技は「ラスターカノン」と「シグナルビーム」。一応ジム戦やレイドではこおりタイプのアタッカーとして扱えなくも無いが、こおり単タイプは耐性面に余り恵まれない点が足を引っ張る。
またトレーナーバトルに於いてはタイプ一致のこおり技に「こごえるかぜ」や「れいとうビーム」等が無いのも寂しい所。幸いシグナルビームは20%で相手のこうげき・ぼうぎょを下げると言う追加効果があるのだが…
使用するトレーナー
関連イラスト
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