基礎データ
全国図鑑 | No.0149 |
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カントー図鑑 | No.149 |
ジョウト図鑑 | No.243 |
マウンテンカロス図鑑 | No.147 |
アローラ図鑑 | No.381 |
カンムリ雪原図鑑 | No.196 |
パルデア図鑑 | No.349 |
ローマ字表記 | Kairyu |
ぶんるい | ドラゴンポケモン |
タイプ | ドラゴン / ひこう |
たかさ | 2.2m |
おもさ | 210.0kg |
せいべつ | 50%♂・50%♀ |
特性 | せいしんりょく/マルチスケイル(隠れ特性) |
タマゴグループ | すいちゅう1/ドラゴン |
他言語版の名称と由来
言語 | 名称 | 由来 |
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日本語 | カイリュー | 怪獣+竜+海竜 |
英語・スペイン語・イタリア語 | Dragonite | dragon(ドラゴン・竜)+knight(騎士)+draconite(ドラコナイト) |
ドイツ語 | Dragoran | Drache(ドラゴン・竜)+dragon(英語でドラゴン・竜) |
フランス語 | Dracolosse | Draco(ラテン語:竜)+colosse(巨大なもの) |
韓国語 | 망나뇽 | 망망대해(mangmangdaehae、茫茫大海)+날다(nalda、飛ぶ)+용(yong、竜) |
中国語(簡体字) | 快龙 | 快(速い)+龙(龍) |
中国語(繁体字) | 快龍 | 快(速い)+龍 |
ヘブライ語 | דרגונייט | 英語名の音写 |
ヒンズー語 | ड्रॅगनआइट | 英語名の音写 |
ロシア語 | Драгонайт | 英語名の音写 |
タイ語 | ไคริว | 日本語名の音写 |
進化
ミニリュウ → ハクリュー(レベル30) → カイリュー(レベル55)
概要
シリーズ第1世代『ポケットモンスター赤・緑』から登場しているポケモン。
爬虫類的な特徴や翼など、分類名通りドラゴンの様な姿でありつつ、ずんぐりした体型に二足歩行で怪獣っぽさもある。名前の由来も恐らく「海竜」や「怪獣」なのだろう。
表記はハクリュー同様カイリュ「ウ」ではなくカイリュ「ー」である。
カントー四天王のワタルが切り札としていることでも有名な、初代における唯一のドラゴンタイプであり、同タイプの元祖とも言える。さらに元祖600族であり、特に攻撃に関しては当時の全ポケモン151匹中トップだった。
その愛くるしい容姿と高めの能力からファンの人気も強く、pixivの投稿数も他の600族ドラゴンポケモンの投稿数を上回っている。
2段進化するポケモンは大きく姿を変える事も多いが、カイリューもその一つ。蛇のような体型だったミニリュウ、ハクリューから一転して四肢が生え、全体的にどっしりとした直立歩行になる。頭には電撃を放てる2本の触角が、背中には小さめな翼も生えた。体色も青から山吹色に変化する。色違いは体色が緑、翼は紫になる。
もっちりしたシルエットとは裏腹に、初代のポケモン図鑑で『地球を16時間で一周できる』と明示された凄い運動能力を持つ。現実の地球であれば平均外周距離は約4万8000kmあり、16時間で一周なら時速にして約3000km/h(マッハ2.5)という超音速。これは実在した超音速旅客機コンコルドのマッハ2.0を凌ぐ。元祖600族は伊達ではない。
実際にポケモンSVのDLC碧の仮面では、パルデア↔️キタカミの里間のロード画面で飛行機を追い越すカイリューが見られる。
溺れている人を助けたり、難破船を沖まで導くという優しい一面があり、遭難者をカイリューだらけの楽園に連れて行ってくれたという話も。
その反面、逆鱗に触れるとすべてを破壊しつくすまで止まらないという竜らしい破壊的な側面も持ち、「破壊の化身」という異名まで持っている。
元祖600族は伊達ではなかった(大事なことなので2回言いました)。
この性質から航海の安全を祈願する神のような扱いも受けているようで、船首に女神像もといカイリューの彫像を施す船が少なくないという。船の主要構造のひとつに竜骨(キール)というパーツがあるのとひっかけているのだろうか。
ゲーム上における特徴
ワタルの手持ちはワタルのカイリュー参照
ハクリューがレベル55で進化する為、かなり手間が掛かるポケモンであり、公式からも大器晩成と言われてるポケモンの一体である。
第5世代以降からは野生で出現する様になった。
BW | リュウラセンの塔外部の水辺の影に「すごいつりざお」を使う |
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BW2 | 上記に加え、18ばんどうろの隠し穴 |
SM・USUM | ポニの険路に出現するミニリュウの仲間呼び |
ピカブイ | 各地草むらの上空 |
剣盾 | 雷雨時のボールレイクの湖畔(カンムリ雪原) |
SV | 北2番エリア・オージャの湖・テラレイド(後述) |
性能
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計 | |
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第1世代 | 91 | 134 | 95 | 100 | ※ | 80 | 500 |
第2世代以降 | 91 | 134 | 95 | 100 | 100 | 80 | 600 |
※第2世代以前の「とくこう」・「とくぼう」は「とくしゅ」に纏められていた。
合計600という総合的に高いパラメーターを持つ、所謂600族の一角。色々なタイプの技を覚えられる器用さも持ち合わせているため、多様な役をこなすことも出来る。ガブリアス同様、登場するなら旅パに必ず入れる人もいるほど。
第2世代以降は技数が増え、その恩恵をかなり受けたポケモンの一体で、「げきりん」、「りゅうせいぐん」などのドラゴンタイプ技を筆頭に、「じしん」「だいもんじ」「なみのり」「かみなり」など覚える技の範囲は広い。
一方、タイプに関しては、「ドラゴンタイプにひこうタイプが加わってしまった結果、弱点となるこおりタイプのダメージがハクリューの時よりも倍加してしまう事態となった」というデメリットが生じてしまう事になっており、過信は禁物となっている(これはボーマンダにもいえることで、この点はドラゴン+じめんのガブリアスも共通)。
そもそもドラゴン・ひこうという複合タイプ自体が弱点が多いが、カイリューの場合、下記の隠れ特性でカバーがされている。
第1世代
タイプ一致技がダメージ量固定のりゅうのいかりしか存在せず、ひこう技を全く覚えず、じしんも覚えないため、高い攻撃力を発揮できる物理技としてノーマルタイプでデメリット効果つきの「はかいこうせん」がメインという状態。特殊技で立ち回れない事は無かったものの、当時猛威を振るっていたこおり技の「ふぶき」が弱点なのも痛手だった。
ただし、ふぶきについては「こおり状態(当時は凍ったら相手のくろいきりかほのお技を浴びなければ永遠に溶けなかった)にならずあっさり倒れてくれるからむしろ起点にされなくて使いやすい」という声もある。
進化Lvの都合で入手できるのはLv55以上の個体のみだったため、出場ポケモンの合計Lvを155にする大会制限により残りの2匹がLv50確定になってしまうという事実上のハンデから、大会でもカイリューが使われることは少なかった。
後のVC環境においては現在とは仕様の異なる「まきつく」と、「こうそくいどう」、「どくどく」を用いた「バインドハメ型」というものが考案された。他にこのコンボを使えるのはギャロップとファイヤーだが、この2体とは物理耐久の高さ、拘束技の命中率の高さで差別化が可能。
第2世代
「ふぶき」の弱体化、ドラゴン技のテコ入れによって前作よりは動きやすくなったが、当時のドラゴン技は全て特殊技だったため、カイリューにとっての恩恵は大きくなかった。とはいえ特攻が100あるため、新たに覚えたタイプ一致の「げきりん」はそれなりの威力があった……が、交代できないデメリットはやっぱり痛かった。
『クリスタル』にて「しんそく」を覚えたミニリュウが手に入った。当初は遺伝技にもなく、NPCからもらえる1匹のみの個体であった。
ひこう技に関しては「そらをとぶ」が追加された。純粋な物理ひこう技としては第9世代現在もこの技が最高威力である。
第3世代
「りゅうのまい」を獲得し火力増幅が可能になったが、同じタイプで似た技を覚えられ、かつ元の素早さも上で物理耐久も特性「いかく」で擬似的に高められるボーマンダ、隼伝説で更に上を取ってくるラティオス・ラティアスというライバルが登場。特性が与えられたが、何とも微妙な「せいしんりょく」であった。
公式大会の参加可能レベルが最大50となったため、Lv55で進化するカイリューは公式大会に出られなくなってしまった。
第4世代
フラットルールの導入、技による物理特殊分化で「げきりん」の物理技化、更にはHGSSで「しんそく」復活と、かなりの恩恵を受けた。……が、更に強力なライバルのガブリアスが登場し、既存ポケモンも順当に強化され、肩身が狭いことに変わりはなかった。
第5世代
そんな折、転機は突然に訪れた。
PDWとの連携でほとんどのポケモンに隠れ特性が追加されることになったのだが、カイリューに実装された「マルチスケイル」なるものがとんでもなかった。
その効果は「体力が満タンの時相手からの技のダメージを半減する」というもの。元々の耐久が高いため、他の600族ドラゴン達の攻撃を耐えてから反撃し「しんそく」の先制でトドメを刺す、自分のHPを半分削れない攻撃に対して「はねやすめ」で無限ループといった戦法がとれるようになった。4倍弱点になる氷技も、相手がタイプ不一致なら耐えられるように。
さらに「しんそく」自体も優先度+2というべらぼうな強化が施され、弱点の先制技「こおりのつぶて」持ちすら潰せる凶悪すぎる性能を手に入れた。
「マルチスケイル」で1発耐え、そのターンで「りゅうのまい」を積むという単純かつ強力な戦術も一気に名を馳せた。もちろん「ドラゴンジュエル」や「こだわりスカーフ」を持たせて突っ込んでもよく、何かあっても「しんそく」で大体カバーできてしまうのが恐ろしく強い。
特にシングルでは「ライバルであるボーマンダのいた枠がそのままカイリューに置き換わる」ことになった。その影響力はすさまじく、「ステルスロック」や連続攻撃、「かたやぶり」持ちのオノノクスがカイリュー対策として大きく評価を上げるほどだった。
初代から15年の時を経て、カイリューのポテンシャルは遂に花開いたのである。
また、ひこうタイプの特殊技「ぼうふう」も同時に習得。でんきタイプの「かみなり」とはタイプと追加効果(こちらは「こんらん」)以外全て同じ性能を有する。
シングルではあまり出番がなかったが「げきりん」が使いづらいダブルやトリプルで雨パーティ要員として採用。ダブルやトリプルでは「ねこだまし」などの「ひるみ」が強いため、敢えて特性「せいしんりょく」が選ばれることがあった。
同世代で遺伝技で「アクアジェット」を覚えるようになったが、雨が降っていても威力は「しんそく」のほうが強く、優先度強化がされているこちらを選ばない理由はない。ただ「しんそく」は世代交代後すぐ使えない仕様なので、解禁までの場繋ぎで採用する場合もある。この場合は解禁されたら育成し直しとなる。
第6世代
「マルチスケイル」と相性のよい「じゃくてんほけん」「とつげきチョッキ」も登場。だが、フェアリータイプの登場によりドラゴン技の通りが悪くなってしまい、迂闊にげきりんを撃とうものなら起点にされてしまうようになった。別タイプの技もこれといった追加がなく、あろうことかライバルのボーマンダがメガシンカで超火力ひこう技を手にしてしまう始末。
メガシンカが与えられなかった分、道具の自由が利くので差別化は可能ではあった。やや誇張が入るかもしれないが、ボーマンダとの差別化点である「こうそくいどう」を「じゃくてんほけん」型に組み込んだケースが極稀に見られたとか。
第7世代
一般的なカイリューの技構成だと99%詰むミミッキュを筆頭に、特性により先制技を無効にするカプ・テテフといった強力なフェアリータイプの登場で苦しい立場に立たされていたものの、Zワザを利用した爆発力の高さは健在。
「そらをとぶ」をZワザにすることで、一発限りではあるがひこうタイプの大技を叩き出せるようになった。例えばバシャーモの「まもる」を貫通させながら抜群ダメージをタイプ一致で与えられ、その後に「しんそく」で追い打ちもかけられる。これはメガシンカ前提のボーマンダには出来ない芸当である。
また、2018年1月にVC版『クリスタル』が発売され、ここからしんそくミニリュウを(性別はどちらでもよいので)ポケムーバー経由で送ってタマゴを作れば遺伝できるようになった。
第8世代
当初は本編で登場せず、DLC第1弾『鎧の孤島』にて登場したキングドラの図鑑説明文の中に「カイリューと出くわすと激しい争いが始まる」という一文があったが、9月29日のポケモンダイレクトで公開された情報により、DLC第2弾『冠の雪原』にて復帰を果たすことになった。
なんと基本技に「しんそく」が追加され、思い出しになんのコストもかからないため育成はかなり楽になった。
「マルチスケイル」とダイマックスとの相性は非常に良く、耐久に全く振っていなくともダイマックスすれば特攻特化のグレイシアの「ふぶき」をも耐えてしまう。このため「じゃくてんほけん」との相性が抜群で、「弱点を突いても倒しきれずにじゃくてんほけん発動」「等倍では碌なダメージが通らず、その隙に積まれて大暴れ」というジレンマを発生させられる。
また厄介な「ステルスロック」を無視できる「あつぞこブーツ」なる道具も登場した。
更にポピュラーな「マルチスケイル」型の影で、「せいしんりょく」型カイリューも一定数存在する。今作から「いかく」無効の効果が付与されたことで外れ特性とは一概に言えなくなったことが大きく、「マルチスケイル」と相性が悪い「いのちのたま」を無理なく持たせられるため、「りゅうのまい」を積まずとも高い火力を押し付けることができることが評価されている。
「ダイジェット」全盛な環境なことも相まって第7世代に続いて無効タイプの無いひこう技が優先されるようになっており、ドラゴン技が採用されないケースすらある。第7世代ではほぼ手も足も出なかったミミッキュも2回攻撃の物理ひこう技「ダブルウイング」(及びそれを基にしたダイジェット)のおかげで場合によっては返り討ちにすることも可能になった。
ただし、「トリプルアクセル」という「つららばり」並に相性最悪の連続技も追加されている。
登場当初はバランスブレイカー級のポケモンになるのではないかと危惧されていたが、実際のところは上記の「トリプルアクセル」をはじめとした対抗手段も多数登場しているため、そこまでの脅威にはならなかった。
とはいえエースバーンやゴリランダーをはじめとした環境上位にいるポケモンに有利を取れる相手が多いため、復帰以降は常に高い採用率を保っていた。
BDSP
「ゴツゴツメット」の廃止やフェアリータイプの大幅減少により、そして「マルチスケイル」が継続されているのでシングルバトルで躍進。
第4世代当時の鬱憤を晴らすことに成功した。
第9世代
環境大進出。
新要素「テラスタル」との相性は、剣盾のダイマックスをも遥かに凌ぐものだった。
弁慶の泣き所である不遇な複合タイプを踏み倒しつつ、一致火力を増強したり不一致の役割破壊を強化できるようになったため、「マルチスケイル」による行動保証を持つカイリューにとってはまさに鬼に金棒と呼んで差し支えない。
テラスタイプの主な候補としては
- 弱点を減らし「しんそく」の威力を更に高めるノーマル
- 一致「テラバースト」で火力を押し付けるひこう
- 元々苦手であったこおりやフェアリーを「アイアンヘッド」で返り討ちにするはがね
- 攻撃を半減し物理技を弱体化させる「やけど」を無効にするほのお
- 「みがわり」無限ハメ型や「りゅうのまい」型にとって厄介な「でんじは」を無効にするでんき
が挙げられる。北2番エリアの最東端には誂え向きにはがねテラスタルの個体が生息している。
他にみずやじめん、ゴースト辺りも採用の余地がある。
なお本来のタイプであるドラゴンのテラスタルはまず使われない。だいたいサーフゴーやハバタクカミのせい。
そしてパルデアで良くも悪くもその名を轟かせるもう一つの要因となったのが「アンコール」の習得である。
アンコールで相手の行動を縛り、交代を余儀なくさせた隙に「りゅうのまい」で起点にするコンボがシンプルながら極悪。カイリューのS80を下回る鈍足のポケモンは、いやが上にも変化技を牽制されることになる。
元々技の習得範囲がとてつもなく広いこともあり、育成される型もバラエティに満ちている。
- 「ラムのみ」ASベースの「りゅうのまい」アタッカー型
- 「こだわりハチマキ」ノーマルテラス「しんそく」ぶっぱ型(「シルクのスカーフ」もあり)
- 「するどいくちばし」ひこうテラス「テラバースト」強化型
- 「たべのこし」HBベースの「ほのおのうず」+「アンコール」で相手を嵌めるバインド型
- 「でんじは」と「エアスラッシュ」でまひるみを狙うトゲキッス型
- 「おんみつマント」や「ゴツゴツメット」のサイクル・耐久型
- でんきテラスタル「クリアチャーム」安定「りゅうのまい」型
などなど、上記の例だけでも実戦の片鱗に過ぎないほどの無数の型が存在する。有志の調査によるとシーズン11終了時点でも上位50位入賞したものだけで187種類の型があるのだから驚きである。シーズン16になると「ひかりのこな」「みがわり」型という、傍から見れば半ばやけっぱちと言えるような型までが上位帯で使われるようになった。
本来絶対的に不利なパオジアンすらテラスタル次第で突破できてしまう番狂わせの権化として使用率は常に上位をキープ。レギュレーションC、Dの時期は見事1位を記録し、第9世代前半の覇者としてその名を馳せた。
とりわけ「しんそく」の圧力は目覚ましく、相手が対策としてゴーストテラスタルを仕込んでくることはもはや日常茶飯事である。
特性「ふゆう」のクレセリア辺りがゴーストタイプになった場合、よく採用される「しんそく」と「じしん」のツーウェポンだけでは完封されてしまう。いくら万能とはいえどもあまり過信せずに、別途あくタイプのメンバーを控えておくなどパーティの補完はしておきたい。
碧の仮面でマシンわざに「ほえる」が追加された。味方に「ステルスロック」を撒いてもらってから「でんじは」「ほえる」「はねやすめ」で粘るという一般環境版ルギアとでも言うべき運用法が新たにできるようになった。
また「スケイルショット」もマシンわざで再習得し、「いかさまダイス」と併せた型も登場した。この型を使う場合はフェアリー対策の「アイアンヘッド」やサーフゴー対策の「じしん」の優先度が高くなり、テラスタイプもはがねの他、「スケイルショット」の威力を高めるドラゴンも選択肢に入る。
一方で「ダブルウイング」のわざマシンも復刻したのだが、環境での暴れ具合を鑑みてかカイリューは習得できないという措置を取られた。
続く藍の円盤では「ワイドブレイカー」を再習得した以外は目立った新規技は特に無し。
一方で相性最悪の「トリプルアクセル」が復活し、更に先制技に対して先制し、100%怯ませるというノーマルテラス「しんそく」型のメタとでも言うべき新技「はやてがえし」が登場した。
ダブルバトルでは通常特性の「せいしんりょく」の価値が高く、「しんそく」で相手を縛れる上にファイアローやヤミカラスの優先度の乗った「おいかぜ」より早く動けることからやはり需要がある。イエッサンの「サイコメイカー」への対策として「アイススピナー」が採用されることもある。
だがWCS2023Day1では、あまりに対策されすぎた影響からか使用率ベスト10に残っていない。
総じて、第9世代のカイリューはその汎用性の高さからトップメタに君臨している。
第9世代のテラレイドバトル
上記の通り第9世代の対戦ではトップメタに君臨するほど強力なカイリューだが、テラレイドバトルにおいても攻略が難関な部類に入る。
☆6レイドでの使用技は「ドラゴンダイブ」「しんそく」「りゅうのまい」「アクアテール」であり、一定時間または残り体力によっては「ひかりのかべ」を使用する。素の攻撃種族値の高さに加えて、初ターンに自分と味方を合わせて最大4積みの「りゅうのまい」から3タイプの技でこちらのポケモンを全滅させてくる。さらに「りゅうのまい」が通常選択技に入る(特殊行動ではない)ためいつ使われてもおかしくなく、特にバリアを張られた後では「ちょうはつ」で止めることもできなくなる。
ちなみに、技の一覧を見ると気づくがひこう技は見られないため、☆6レイドのカイリューについては、くさ・むし・かくとうタイプは選出しても問題ない。
かなりの難攻不落だが、対策がないわけではない。
まず、「りゅうのまい」のこうげき上昇は特性「てんねん」で無効化できる。この特性を持つポケモンでかつ物理耐久が高ければ、十分対抗できる(とはいえ、「てんねん」持ちのうち2匹は弱点を突かれてしまう)。
相手のテラスタイプがかくとう弱点であれば、「てっぺき」→「ボディプレス」のコンボが使えるポケモンで挑むのもよい。ただし時間が半分を切るとこちらのバフを解除してくるため、なるべく早期決着が望ましい。
また、ランダムマッチングの野良レイドの場合サポートに回るのも手。
はがねテラス以外なら「ちょうはつ」「リフレクター」「クリアスモッグ」「なげつける(かえんだま)」を覚えたグレンアルマが有効。
「スキルスワップ」で特性あまのじゃくを押し付け「りゅうのまい」をデバフに変えたり序盤に限り「ひっくりかえす」で「りゅうのまい」の増加分を一気に下降できるカラマネロは全タイプに対処できるが、いずれもバリアが張られる前にしか動けない上、味方のデバフがカイリューのバフに変わるため墓穴を掘りかねない。
それでもこれらを使用し「りゅうのまい」の脅威を減らすことができれば、野良レイドでも勝てる見込みはある。
それでも難しいことに変わりはないので、厳しいと感じたら避けてしまっても構わない。翌日以降には別のポケモンに切り替わるのに加え、報酬についてもサンドウィッチ(ポケモン)の材料に必要なスパイスを落とすとは限らず、苦労して勝つほどの旨味は無い。
使用トレーナー
ゲーム版
- ワタル:四天王(カントー)/カントーチャンピオン※
- イブキ:ジムリーダー(ジョウト)
- レッド:ポケモントレーナー※2
- ナギ:ジムリーダー(ホウエン)
- クロツグ:フロンティアブレーン
- ゲン:ポケモントレーナー
- バンジロウ:ボストレーナー
- リュウキ:ポケモントレーナー
- シンイチロウ:カイリューマスター
- スモモ:ジムリーダー(シンオウ)
- メリッサ:ジムリーダー(シンオウ)
- ハッサク:四天王(パルデア)
- カキツバタ:ブルベリーグ四天王
- スグリ:ブルベリーグチャンピオン
※1:ワタルについてはワタルのカイリューを参照
※2:ポケモンスタジアム金銀
漫画版
- ワタル(ポケスペ)
- キワメ(ポケスペ)
- ケイト(ポケスペ)
アニメ版
余談だが、アニポケ第7シリーズのポケモンWCS(アニポケ)では、ワタル、アイリス、サトシがカイリューを用いるため、8人中3人がカイリュー持ちの大会となり、マスターズトーナメントは単純な起用されたポケモン数で言えばカイリューがTier1のトーナメントであった。
番外作品
『ポケモンGO』
- サービス開始直後から実装されている古参キャラ。弱点とする属性がこおり・フェアリー・いわの3つと少ないため汎用性も比較的高く、相手を選ばずに活躍できる。しかも覚える技が優秀で、基本的にどれであっても活躍できるが、やはりタイプ一致のドラゴン技を覚えているとかなり強力。特にスペシャルアタックの「げきりん」は威力が110とかなりの破壊力を秘めており、タイプ一致補正も相俟ってすさまじい威力をたたき出せる。しかも、2ゲージ技であるためにある程度連射が利くという点も見過ごせない。
- 2018年2月24日に行われたコミュニティ・デイではこの日の正午~18時にかけてミニリュウorハクリューから進化させたカイリューが確定でりゅうせいぐんを覚えるようになっていた。こちらも使い勝手は悪くないので、現在ではりゅうせいぐん持ちのカイリューも見かける機会は多い。
- コミュニティ・デイの「復刻枠」に選ばれたことのあるポケモンの1体。また、ドラゴンタイプが出やすいイベントで野生のハクリューが出現することも珍しくない。こういった点を踏まえると、「600族の中では」レアリティは低い方で強い個体を用意しやすいと言える。
- 実装当初は、効果が今一つなはがねタイプやフェアリータイプ(同ゲームには無効が存在しない)が軒並み最大CPが低く、むしろジム防衛側のカイリューとの応酬が頻繁に起こることを考えると唯一のドラゴンポケモンであったカイリューの需要は非常に高いものであった。初代の悲惨ぶりを考えれば正に大出世と言える。だが、同時にあまりにも皆がジムにカイリューを置きまくるせいで同ゲームのジムが「カイリュータワー」と揶揄されることにもなった。
- その後ジムの仕様が変更された(同種のポケモンを複数体設置できなくなった)ためにジムがカイリューで占拠されるということはなくなったものの、それでも依然としてジム内で一番強いポケモンがカイリューということは多々あった。
- 一応、原典同様こおり技に滅法弱いため、そこそこのCPであってもこおりタイプのポケモンを連れてこられるとあっさり沈められてしまう。このため、サービス開始当初はそこそこの攻撃性能と抜群の耐久性能を兼ね備えたラプラスが対カイリュー戦の切り札として重宝されていた。
- しかし、その後こおり・フェアリー・いわ・はがねタイプの強豪が増加し、ドラゴンタイプにもボーマンダやレックウザ等同タイプのライバルが実装され、サービス開始当初と比べれば割と色々なポケモンで対抗できるようになってしまったため、現在はさすがに全盛期ほどの強さは発揮できなくなっている。ジムにカイリューが置かれていないことも珍しくない。カイリュータワーなどと言われたのも今は昔の話である。
- カイリューをジムに置きたい時は、他のポケモンとの兼ね合いをよく考えた方がいいだろう。メタグロス&デンリュウ&ガラルマタドガスのように、どう考えてもじめんタイプに弱すぎる組み合わせになってしまっている場合や、ハピナス&ケッキング&バンギラスのようにかくとうタイプに弱いポケモンが考えなしに並べられている場合は、それらのポケモンに強いカイリューにも需要はある。トゲキッスもこの手の状況には対応可能なので、状況を見て選ぼう(例えばバンギラスとフェアリータイプが既に置かれている場合ははがねポケモンで攻められる可能性が高いのでカイリュー、ノーマル・あく・かくとうで纏まっている場合はフェアリータイプも参戦する可能性が高いのでトゲキッス)。
- 2017年6月に実装されたレイドバトルでは、「高い能力で安定して攻撃するより能力が多少低くとも弱点を突いた方が結果的に速く倒せる」ことから、やはり相手を選ぶ。当初は「ドラゴンタイプのボスでなければお呼びでない」などと言われていたが、ラティ兄妹やレックウザに加えてシンオウ三龍、イッシュ三龍、更にはアクジキング、レジドラゴ、メガボーマンダまで実装された現在は高難度レイドにドラゴンが来襲する確率はかなり高くなっており、高個体値の伝説ポケモンやそのアメが潤沢にある廃人トレーナーでもなければ、600族の中でも入手難易度が低めのカイリューにも出番は回ってくる。1匹は強いカイリューを作っておこう。
- 逆を言えば高個体値の伝説ポケモンやアメが潤沢にある廃人にとってはさほど重要でないポケモンと言える。現在ではレックウザやボーマンダ等、同じくドラゴン/ひこうの複合でかつカイリューよりも高い攻撃力を誇るポケモンが追加されている(しかも、レックウザもボーマンダも「ドラゴンテール」+「げきりん」のコンボを覚えられる。ボーマンダはコミュニティ・デイ限定だが)ため、廃人はレックウザやボーマンダを優先しがち。カイリューの名誉のために言っておくと、耐久性や継戦能力の高さではレックウザやボーマンダに勝るため、完全下位互換とは言えない。
- 2019年12月に、レガシー化して習得できなくなっていた「りゅうのいぶき」と「ドラゴンクロー」を再び習得できるようになり、ボーマンダやレックウザと技の面である程度差別化できるようになった。特に、「りゅうのいぶき」と「ドラゴンクロー」のコンボは現状ではカイリューとラティオスしか実現できない貴重な組み合わせである。一撃の重さはなくなるが、回転効率はこちらの方が上であるため、主にトレーナーバトルにおいて採用されやすいコンボとなっている。
- 2018年2月24日の「コミュニティ・デイ」では、ミニリュウが大量発生し、イベントの時間内に進化させたカイリューが通常では覚えられない「りゅうせいぐん」を覚えられ、更に色違い実装+この色違いの出現率も上昇という一大ミニリュウ祭りが行われた。このため上記の苔生した色のカイリューが実装されたのだが、ミニリュウ・ハクリューがピンク色だったことから進化させてショックを受けたトレーナーが多かったようだ。
- 2022年11月5日に「復刻コミュニティ・デイ」が行われた。当時色違いが取れなかったトレーナーへの救済措置にもなった。
『ポケモンマスターズ』
- ワタル&カイリュー
- ワタルのカイリューを参照。
- 主人公&カイリュー
- 報酬のタマゴから孵化したミニリュウを主人公のバディにする事が可能で、最終進化させる事が可能。
『Pokémon Unite』
タイプ | バランス |
---|---|
特性(進化前) | ふしぎなうろこ(状態異常に少しの間防御が上がる。) |
特性(カイリュー時) | マルチスケイル(攻撃を受けたとき、受けるダメージが少しの間軽減する。また一度発動したら再発動には一定時間の待ち時間が必要) |
わざ1 | たつまき→りゅうのまいorしんそく |
わざ2 | りゅうのいぶき→はかいこうせんorげきりん |
ユナイト技 | りゅうせいラッシュ |
- シリーズ初の進化レベルが5と8のバランス型のポケモン。また通常攻撃はバランス型としては初の遠隔判定である。
- 主な特徴として三回目の特殊攻撃には水、電気、炎の三種類がある。これらの通常攻撃はミニリュウでは水のみだが、ハクリューになると電気、カイリューになると炎が追加されていく。それぞれ効果が異なり、水は命中時にHP回復、電気は少しの間行動不能に、炎は追加ダメージを与えていくというものになっている。また共通して命中時には技の待ち時間を一秒短くする効果もある。この効果はどの技構成にしてもカイリューの運用にとって重要なものになっている。
わざ1 | レベル5で習得。 |
---|---|
りゅうのまい |
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しんそく |
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わざ2 | レベル8で習得。 |
はかいこうせん |
|
げきりん |
|
ユナイト技 |
|
- 技や道具の選択次第で高火力アタッカーや味方のサポート等出来ることが多く、総じてバランスタイプ名に恥じないオールラウンダーな性能といえるだろう。
- 弱点はバランスタイプらしく尖った性能を持ったポケモンと比べるとやや器用貧乏な面があることだろうか。また2進化ポケモンらしくミニリュウとハクリュー時の性能はやや心もとないため、序盤はカイリューになるまでうまく立ち回っていくことが重要なポケモンといえるだろう。
『ポケモンレンジャー』
- リングタウンのレンジャーベースに常駐しているカイリューレンジャーのパートナーで、レンジャークラスが7になるとキャプチャイベントが始まり、キャプチャに成功する事で『カイリューバス』を利用できるように。今でいうアーマーガアタクシーの走りである。原作だと600族だし相当強いんだろうな…と思いきや攻撃は3方向に竜巻を撃ってくるだけでそこまで難敵というわけでもない。
アニメ版
ワタルのカイリュー
アニポケ・ジェネレーションズ・オリジンがいる(参照)が詳細はワタルのカイリューの項を参照。
『アニポケ・サトシの旅シリーズ』
〈レギュラーの手持ち〉
- アイリスのカイリュー
- CV:佐藤健輔
- 一般的にはカイリュー=可愛いというイメージがあるが、それを覆してしまったのがこの個体である。詳細は当記事にて
〈ゲストなど〉
- 超巨大カイリュー
- 無印編13話で登場した、アニメ初登場のカイリュー。マルチスケイルで共通するルギア同様、ナガスクジラ科のような神秘的な鳴き声を持つ特別な個体。何よりも、数十メートルはあろうかというその体躯が特徴。鳴き声だけでなく大きさもクジラ並みで、伝説のポケモンたちにも引けを取らない。全身図ははっきり見えるものの抽象的に描かれているため、表情は全く読み取れない。劇中で飛ぶ様子は見られなかった。
- 巨大になった理由は明らかにされていないが、マサキの灯台に毎年回遊してくるという、小説「霧笛」の巨竜をオマージュした設定で、カイリューには「生涯成長し続ける」という生態があるため、古代から生きて巨大に育った個体なのかもしれない。
- 性格はおとなしいようで、攻撃されても反撃しない。
- 郵便屋さんカイリュー
- CV: 小形満
- 映画『ミュウツーの逆襲』の序盤において、「最強のポケモントレーナー」からの手紙をサトシ一行に届けるために登場。仮にも初代最強の攻撃力を持つドラゴンなのにもかかわらず、その姿がえらく似合っていたためか、妙に視聴者の印象に残っており、pixivでもこのカイリューを描いている絵師が割と多い。詳しくは「郵便配達人カイリュー」の記事を参照。
- ユウジのカイリュー
- 無印196話
- ムサシのイメージ登場。
- 無印252話
- イブキの先々代のカイリューだったが、先々代亡き後も竜の聖域を守り続けていた。しかしロケット団のせいで聖域が火の海に包まれると怒り逆鱗し、サトシ達はカイリューを止めようとカイリューを攻撃し何とか我に返えさせた。
- AG126話
- モブで登場
- ポルトのカイリュー
- DP118話で登場したポケリンガチャンピオンのポルトのポケモン。大会ではシンジのドンカラスと当たり、初速と機敏さでドンカラスに劣る分最高速度とパワーで押すが、風がドンカラスに味方して攻撃が外れ、逆にドンカラスの「ゴッドバード」が当たって敗れた。
- クロツグのカイリュー
- DP141話で登場したクロツグのパートナー。クロツグとのコンビはフタバでは無敵だったらしい。クロツグが故郷・フタバタウンに凱旋した時に出てきて住民に挨拶していた。
- XY60話
- モブのポケモンパフォーマーのポケモンで登場。
『アニポケ・リコとロイの旅シリーズ』
- 27話
- ぐるみんの動画の小道具で登場。
漫画版
『ポケットモンスターSPECIAL』
- 2章からワタルのカイリューが登場(詳細はこちら)。
- 他にも伝説のトレーナーであるキワメや、フロンティアブレーンのケイトの手持ちが登場する。
余談
- 丸々とした顔の輪郭など、その風貌からムーミンと言われることも多い。
- アニポケ新無印編第10話でも、ゴウが「もっとミロカロス的になってもいいよな」と疑問を口にするシーンがあったりする。サトシはハクリューが進化して自分を抱きしめて助けてくれたことから「カイリューに手が生えるのは誰かを助けるため」と解釈している。
- ちなみに第4世代では「特殊ドラゴンタイプ最強」と銘打って、通常では手に入らないレベル50のカイリューが配布されたことがある。そして、ポケモンBWではリュウラセンの塔でついに野生の個体まで登場した。しかも出現最低レベルは50。
- シッポウシティの博物館では不慮の事故で骨になってしまったカイリューと思しきポケモンが展示されている。これにショックを受けたカイリューファンも少なくないらしい。
- 俳優の竹内涼真(実写映画『名探偵ピカチュウ』でティム・グッドマン役の吹き替えを担当した)がお気に入りのポケモンとしてカイリューを挙げている、曰く、「ミニリュウ、ハクリューとコツコツレベルを上げないといけないけれど、一生懸命育てると強くなるから」とのこと。
- 飛行能力に着目して、ぬいぐるみにラジコンヘリを付けて飛ばすなんて人も現れた。
関連イラスト
関連タグ
0148.ハクリュー→0149.カイリュー→0150.ミュウツー(メガミュウツー(メガミュウツーX/メガミュウツーY))
同複合タイプ
600族
世代 | ポケモン |
---|---|
1 | ミニリュウ→ハクリュー→カイリュー |
2 | ヨーギラス→サナギラス→バンギラス(メガバンギラス) |
3 | タツベイ→コモルー→ボーマンダ(メガボーマンダ) |
" | ダンバル→メタング→メタグロス(メガメタグロス) |
4 | フカマル→ガバイト→ガブリアス(メガガブリアス) |
5 | モノズ→ジヘッド→サザンドラ |
6 | ヌメラ→ヌメイル/ヒスイヌメイル→ヌメルゴン/ヒスイヌメルゴン |
7 | ジャラコ→ジャランゴ→ジャラランガ |
8 | ドラメシヤ→ドロンチ→ドラパルト |
9 | セビエ→セゴール→セグレイブ |
" | ジュラルドン→ブリジュラス |
関連ポケモン等
※厳密には測定による違い
- ポケふた関連