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曖昧さ回避

  1. 映画ドラマ舞台などで役者演技代役をつとめる事。(スタントボディダブルなど)
  2. 海外ドラマ映画などの音声を日本語に差し替える事。概ねこちらの意味でつかわれるため、本稿で解説

概要

日本人の声優が、元の台詞を日本語に差し替えて演じる事。

本人の演技よりも、国内では吹き替えのほうが有名で馴染みがある、というケースも多い。

ディズニードリームワークスアニメ映画などは、著名な大物俳優をキャスティングすることで有名だが、これらの作品は日本語版の吹き替えも、本職の声優ではなく、概ね知名度の高い男優女優に担当させている。


子役から吹き替えを担当し、声優になるというパターンも結構多い。(例:浪川大輔小野賢章等)


なお、日本における声優の活動は日本でのテレビ放送黎明期に輸入された海外ドラマの吹き替えに劇団員を起用した事が源流のひとつとされている為(もっと遡るとラジオ放送が主だった時代のラジオドラマにまで至る)、吹き替えとは切っても切れない歴史となる。その為、今日の大御所の中にはこの頃から活動されている方が多い。


演者の演技力もさることながら、最大の要と言うべきは日本語訳スタッフの翻訳センスも左右される。特にスラングや方言はニュアンスを伝える為にはどう日本語に変換・表現して落とし込むかで決まる為、翻訳者次第である。

機内上映版等は海外の会社が吹替を作っているため、ニュアンスや訳がおかしい場合が多い。


もちろん、担当声優の演技もアニメのそれとは隔絶しており、アニメ出身の声優にとって吹き替え出演での成功は自身の活躍の幅を広げる登竜門ともなり得る。とりわけ現実に即したリアルな感情表現の演技は、それまで感情を爆発させるようなオーバーリアクションが常だったアニメの演技とはまったく違うアプローチが必要となるため、ここを自分のモノに出来るかが分かれ目となる。


また文字数制限があり情報量が限られる字幕翻訳よりも幾分原語版に近いニュアンスで訳される事でも人気を博している。


また、ドキュメンタリー番組における海外の識者といった証言者の吹き替えでもよく活躍するケースもある。


日本の吹替文化

他国でも映画の吹替というのは行われるものだが、特に日本では80年代~90年代にかけて所謂「洋画劇場」系の番組が乱立したことで独自色を出すために同じ映画でもソフト版の音声ではなく、別の声優で吹き替えた複数種の吹替が作られることがあった。


作品によっては同じ映画でも3種類、またはそれ以上の吹替音声があったりする場合もある。

現在『ローマの休日』の吹替9種類が最多である。


日本人は吹替よりも字幕を好む、あるいは字幕にこだわり吹替はお子様専用と区別したがる傾向も強くあるためか、劇場公開される大作洋画は長年殆どが字幕版のみでの公開で、吹替版の公開は大作であっても稀であり、観客動員数も字幕版には及ばなかった。しかし2001年の『ハリー・ポッターと賢者の石』、2002年の『スパイダーマン』が子供向けに、およびこの二作と同時期の『ロード・オブ・ザ・リング』が難解で複雑な内容と長尺であることをそれぞれ考慮し吹替版を作って上映したところ大ヒット、以降大作洋画は劇場公開時にも吹替版が作られるようになったと言われている(実際に『マトリックスシリーズ』や『X-MENシリーズ』は第一作は吹替はソフト版のみの製作であったが、先述の作品が公開された後である二作目の上映以降は劇場公開版の吹替が作られるようになっている)。


昨今では話題性の為にプロではなく声優経験のない芸能人に吹き替えを行わせることも増えており、これらは映画ファンから不評を買うことが多いが中には吹き替えの演技が良いことが評価されフィックスとして定着した例やシリーズを重ねるごとに演技力が向上していき定着した例もある。詳細は後述。


劇場公開やソフト版で芸能人が担当していたりするお世辞にも上手いとは言えない吹替音声ではなく、しっかりとした有名なベテラン声優を雇っている為、テレビ吹替版、特に日曜洋画劇場版の吹替は人気が高い(例:『コマンドー玄田哲章版、『スピード宮本充版、『ダイ・ハード野沢那智版、『バック・トゥ・ザ・フューチャー三ツ矢雄二版など)。ただし一時期の日曜洋画劇場は小林昭二ジョン・ウェイン野沢那智アル・パチーノ若山弦蔵ショーン・コネリーなど定番の組み合わせを敢えて外し、自局独自の配役で新録し顰蹙を買っていた時期もあり、評判が悪い物も少なくない(その際は金曜ロードショーゴールデン洋画劇場木曜洋画劇場などが定番の声優で新録し直し、決定版を作り直すケースもあった)。


権利関係で普通のソフト版にはテレビ版の吹替は収録されていないことが多かったが、現在では吹替全収録のブランドを立ち上げたり、4K Blu-rayのソフト化に伴いテレビ版の吹替もすべて収録する配給会社が増えているが、ディズニーのみはソフト版以外は収録しない方針であり、その方針は買収された配給会社の映画にも影響しているため、20世紀フォックスの吹替の帝王といったシリーズは実質的な凍結状態となっている。


ただし、機内上映版といった海外の会社が独自に作っている吹替は音源がそもそも手に入らないことが多い為、収録されることは基本的にないがNetflixといった海外の配信サービスによってその音源が使用されることもある。


また、昨今はテレビの視聴率低下に伴いほとんどの洋画劇場系番組が無くなってしまったため、新規で吹替が収録されることは減ってきたが、現在でも稀に吹替音声を新規収録して放送する局や映画の記念盤を制作する際に特典的な要素として新規吹替を作ったり、サブスクリプション系の映画配信サービスでソフト版に吹き替えが無い場合に独自に新規収録するといった物も存在する。


専属吹き替え(フィックス)

声優の中には、特定の俳優の吹き替えをほぼ専任している者がいる。このうち特に完成度が高く、特定の俳優の吹き替えがはまり役となった声優の事をフィックスと呼称する事がある。

中には吹き替えている俳優本人からフィックスとして公認された者もいる。

その中にも、トム・クルーズ森川智之のように、公認に加え本人からの指名を受けて完全固定に至ったものや、ジャッキー・チェン石丸博也クリント・イーストウッド山田康雄ウィル・スミス山寺宏一のように対面・公認後も複数回の交流を行い、俳優本人から完全に認知されたものなどの特例もある。

名俳優の中でも初期は2,3人の担当声優で回していたり(後に1人に絞られた)、ブルース・ウィリスロバート・デ・ニーロのように媒体およびメーカー、あるいは役柄や世代ごとに異なるフィックスが確立された俳優もいる。


日本における専属吹き替えの一例(五十音順)

編集者に向けての注意
  • 3作品以上担当した配役、もしくはシリーズ物以外で担当作品が複数ある配役、雑誌やメディアに取り上げられるほど知名度のある配役についてこの欄に追加するようにしてください。
  • 2作品以下の担当のみ、また声優自身のWikipediaに「担当俳優」の項目が存在しない、あくまでシリーズ物のみの担当に留まっている場合はこの欄に追加しないでください。
  • 本数も多く認知度の高い配役であっても現在は主流とはなっていない、或いは現任に取って代わられて起用が20年以上途絶えている配役は(初期)などで補足するようにしてください。
  • 本人公認や対面経験などの追記については、明確なソースがあるもののみにしてください。
  • 混乱を防ぐため、この欄の私物化はお控え下さい。

男優


女優


上記の中でも、特に日本で有名な海外ドラマの吹き替えに、『名探偵ポワロ』のポワロ(デヴィッド・スーシェ)役の熊倉一雄(本人公認)、『シャーロック・ホームズの冒険』のホームズ(ジェレミー・ブレット)役の露口茂、『スタートレック』シリーズのカーク艦長(ウイリアム・シャトナー)役の矢島正明とピカード艦長(パトリック・スチュワート)役の麦人、『探偵レミントン・スティール』のレミントン・スティール(ピアース・ブロスナン)役の神谷明、『超音速攻撃ヘリ エアーウルフ』のストリングフェロー・ホークジャン=マイケル・ヴィンセント)役の磯部勉、『ナイトライダー』のマイケル・ナイト(デビッド・ハッセルホフ)役の佐々木功、『24 -TWENTY FOUR-』のジャック・バウアーキーファー・サザーランド)役の小山力也などがある。特に、小山力也は『24』での吹き替えの完成度があまりにも高かったため、以降の作品でキーファー・サザーランドの吹き替えを専任するようになった。


一方で、ベテランの中にも専属で吹き替えを担当する俳優を持たず、様々な俳優の声を吹き替えているという声優も多い(青森伸池水通洋緒方賢一掛川裕彦瑳川哲朗永井一郎速水奨矢尾一樹など)。


番外編

現状ではフィックスと言えるほどの定着はしていないが、有名俳優の特に知られた代表作を当てており人によってはFIX並に定着しているケース。準FIXなどと呼ばれることもある。



シリーズ物限定


単発


タレント(芸能人)吹き替え

話題性の為にプロではなく声優経験のない芸能人に吹き替えを行わせるケース。このケースは洋画劇場時代と比較して近年はかなり増えている。これらは映画ファンから賛否両論や不評を買うことが多い。中には吹き替えの演技が良いことが評価されフィックスとして本職声優と同格クラスまで定着した例やシリーズを重ねるごとに演技力が向上していき定着した例や、MCUのサミュエル・L・ジャクソン竹中直人のように、専属の声優から取って代わる形で就任したために当初は賛否両論を呼んだものの、シリーズを通して吹き替えたことで現在は一定の支持を得ているものもある。

評価されればダイヤモンドの原石のように輝くが、不評を買えば後年腫れ物扱いを受けるが如く封印されたり、タレント自身のキャリアに傷を付けることもあるなど、ギャンブルに近い側面が大きい。

特に物議を醸し、誰も得をしない、言わば誰得な結果となったものとして、主人公とヒロインを妻夫木聡竹内結子が担当した『タイタニック』フジテレビ旧版や、主人公・マーヴェリックを塚本高史が担当した『トップガン』ソフト版吹き替え、篠田麻里子がヒロインを担当した『TIME/タイム』、菅田将暉が主人公のヒーローを担当した『シャザム!』、大島優子が主人公を担当した『マダム・ウェブ』などが有名。

ただし、『TIME/タイム』などは映画自体の評価があまり高くないこともあり、「むしろ吹き替えのお陰で今も日本では話題に挙がるんだからタレント吹き替え冥利じゃない?」という肯定(皮肉?)意見もあるにはある。


関連動画

洋画【日本語吹き替え】専属声優一覧【HD版】


pixivにおけるタグ付け

pixivでは「中の人ネタ」の一環としての扱いが多く、「吹き替え」タグのつけられている作品はかなり少ない。

また、吹き替えをネタにしたイラストは、女性声優よりも男性声優の方が圧倒的に多い。

これは、海外ドラマ洋画の吹き替えをメインに活躍している女性声優の知名度が、アニメファンの間では低い傾向にある(そもそもアニメ声の人気女性声優は実写作品のリアリティを損ねるため、基本的には吹き替えに向かない)ため、アニメ・吹き替えの双方で有名な持ち役を数多く持つベテラン男性声優と比べ、ネタにしにくいのが理由だと思われる。


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