概要
事実婚とは、法的な婚姻関係にはないが、実際には結婚していることと差異がない状態の恋人関係をさす。
一般的に結婚とは、法律上で婚姻関係となる二人が、両親・両者の同意の下で婚姻届に署名し、提出することで成立するものである。しかし近年ではこうした形式的な婚姻関係に縛られない関係として、本形式が注目されている(逆にいえば、いくら披露宴に金をかけても、婚姻届を提出しない限り正式な意味での婚姻関係は認められないし、その逆に婚姻届さえ提出すれば披露宴を一切行う必要もないため、いわゆるナシ婚でもよい)。
メリットとしては法的な婚姻関係にないことで、両者別姓でいられること、法的な拘束力が弱いこと、互いの同意があれば比較的に自由にいられることであろう。
無論、デメリットも多く、法的婚姻関係を結ぶことで得られる、既婚者への法的な援助や支援(扶養控除や遺産相続権など)を受けることができないこと。婚姻関係のない男女の間で子供(非嫡出子=いわゆる私生児)が生まれた際に、両者どちらの姓で出生を登録すべきかの問題、などが挙げられる。
海外では比較的に多く、特にフランスでは政府側が人口・経済政策の一環として、事実婚関係を法的婚姻関係とをほぼ同等することを認めており、大きな効果を上げている。