概要
2007年に命名されたアルバータケラトプス・ネスモイは、それまでの角竜の常識を覆すこととなった。
それまでケラトプス科(「角の生えた」角竜類)の角竜の大まかな見分け方は、目の上に角があるものはカスモサウルス亜科で、それがないものはセントロサウルス亜科というものであったが、鼻孔の中の穴からセントロサウルス亜科と分類されたアルバータケラトプスは目の上に2本の角を生やしていたのだ。この発見からセントロサウルス亜科は初期のものは目の上に角を生やしていたが、進化していく中でそれを退化させていったことがわかった。
他にも鼻面は近縁種のパキリノサウルスのような骨質のコブになっており、フリルの上部には外部に向かって2つの大きなホックが突き出ていた。
化石は名前の由来ともなったカナダ・アルバータ州とアメリカ・モンタナ州で発見されている。
日本では福井県立恐竜博物館で一部レプリカの実物骨格を見ることができる。しかし最近までこの標本はカスモサウルス属の一種と考えられていたので、フリルなどはカスモサウルスに似せて復元してある。
余談
アルバータケラトプスは公式に発表される前、ギリシャ神話の怪物「メデューサ」に因んで「メデューサケラトプス」と呼ばれていたが、現在ではこの名前はカスモサウルス亜科の角竜の属名に使われている。