概要
cv.遊佐浩二
シュテルンビルトの司法局ヒーロー管理官兼、裁判官。
『HERO TV』内で起きた器物破損等の被害状況の諸事情を考慮し、賠償金などの判決を公平に裁く。
ヒーローが犯人と面会をする際に立ち会うこともあるようだ。
ルナティック柄……ゲフン、特徴的なカラーリングのネクタイをしている。
※以下16話・25話のネタバレを含みますので閲覧には注意して下さい
----
16話にて、ユーリの衝撃的な過去が明かされた。
ユーリの父親はMr.レジェンドであった。「伝説」と呼ばれた彼もまた鏑木・T・虎徹同様に能力減退に悩まされており、市民からの期待というプレッシャーと能力減退からくる不安の間で板挟みとなったMr.レジェンドは、栄光の影で無残に歪んでいく。八百長行為に手を出し、酒に溺れ、妻に暴力を振るう日々。かつて彼がユーリに語った「悪を見て見ぬふりをしてはいけない」という言葉を胸に、母を助けるため、そして変わり果てた父を止めるために間に入るユーリだったが、Mr.レジェンドは暴力を止めなかった。そして皮肉にも、ユーリのNEXT能力はその瞬間に発動してしまう。
青い炎に焼かれる父の身体。その際顔を掴まれたため、ユーリの顔面には火傷の痕が残ってしまっている。感情が高ぶると現れるその痕は、ルナティックの仮面に模された手形と同じものである。
事件後ユーリの母親は精神を病み、能力で父親を殺害したユーリを「死神」と呼び憎しみを顕にするようになる。またその一方で、ユーリ本人も時折現れるMr.レジェンドの幻影に苦しめられ続けている。
「タナトスの声を聞け(笑)」「グローブついてんぞ(笑)」とネタにされがちであったルナティック=ユーリであったが、あまりに重い過去描写だったため、本編での彼の救済を求めた視聴者も多い。
そして最終回である25話にて、一度はヒーローを引退したものの能力減退を明かした上で2部リーグに復帰した虎徹のことを(モニター越しに)微笑みながら見つめているユーリの姿が描かれた。分かりやすい救済描写はなかったものの、父と同じように能力を失いつつありながらも前向きな道を選び取った虎徹の姿に、多少は救われていることを祈るばかりである。
ただし彼がマーベリックを殺害したことにより、ウロボロスの実態の解明を困難にした皮肉もある。
- 逃げ場のなくなったマーベリックは自身の能力を使って自身の記憶と自我を破壊してしまう(つまり廃人になってしまう)のだが、彼の記憶操作は完全なものではないので修復可能である。つまりマーベリック自身の能力を使えばウロボロスの情報を何かしら得られたと思われる。その手段として鏑木楓(鏑木・T・虎徹=ワイルドタイガーの娘)の能力がある。