ガンダムサンドロック(Gundam Sandrock)は、テレビアニメ『新機動戦記ガンダムW』に登場する架空の兵器。
砂漠などの過酷な環境に適応した白兵戦用ガンダムタイプMS(モビルスーツ)。
主要人物の1人であるカトル・ラバーバ・ウィナーが搭乗する。
機体名の「サンドロック」は、英語の「Sand(砂)」と「Rock(岩石)」を組み合わせた造語。
敵組織であるOZ(オズ)からは「ガンダム04(ゼロフォー)」のコードネームで呼ばれる。
後に改修されガンダムサンドロック改(Gundam Sandrock-Kai)へと強化される。
機体説明
A.C.(アフターコロニー)195年、スペースコロニー内に潜伏する反地球圏統一連合組織によって行われた地球上の連合及びOZに対する一大テロ作戦、オペレーション・メテオの中核として開発された5機のガンダムの1機。
5機のガンダム達は、その開発者である科学者達がA.C.180年以前から最強のMSとして設計していたウイングガンダムゼロのデータを基に、それぞれ一部の機能を追求・特化して作り上げた子供達と言うべき存在であり、そのいずれもがOZが保有するMSを凌駕するスペックを誇っていた。
サンドロックは、ゼロの開発スタッフの1人H教授が、名家ウィナー家の庇護の下、L4コロニー群にて完成させた機体である。
本機は砂漠等の高低温環境や、不整地での運用を第一として設計されている。特に装甲強度においては5機中最高の防御力を持ち、同時に他のガンダムを凌ぐパワーも備える。
また、基本的に単独での破壊活動を目的とする他のガンダムと異なり、本機は僚機として行動を共にするマグアナック隊との連携運用を想定し、これらを統率する指揮官機としての側面を持ち合わせている。
その為高い索敵・分析処理能力を持ち、戦場では司令塔的な役割を果たす。
単体での白兵戦能力も優れており、巨大な重曲刀ヒートショーテルを駆使した接近戦を得意とする。
なお、他のガンダムにはない機能として、自爆装置を作動させるとコックピットの扉が開き、パイロットを脱出させた後、自爆に巻き込まないようにある程度前進するプログラムが組み込まれている。
アーリータイプ
カトキハジメによってリファインされたEW版ガンダムサンドロック改から逆算して、テレビ版サンドロックをリファインした機体。
大河原邦男デザインのテレビ版に対し、この機体はカトキ本人のイニシャルを取って「Ver.Ka.」、「アーリータイプ」「EW版」とも呼ばれる。
武装
ヒートショーテル
エチオピアの刀剣ショーテルをモデルとした2振りの大剣。
円弧の様に湾曲した独特な刀身を持ち、赤色化した高熱の刃で敵の装甲を溶断する。機体改修前後で斬りつける向きが異なる(改修前は円の内側、改修後は円の外側)。
シールドフラッシュ
シールド表面に設置された撹乱装備。強烈な光を発し敵の目を眩ます。
クロスクラッシャー
バックパックを中核にシールドとヒートショーテルを組み合わせ手に嵌めて用いる合体武装。
EW版ではヒートショーテルとシールドのみで構成可能になっている。
バックパックの推力によって打撃の初速度を増し、戦車すらも粉砕する威力を誇る。
と文字設定で表記されているが実際は打撃武器では無くクワガタムシの大顎の様に
相手を鋏み込んで断ち切る武装である。劇中ではエアリーズを鋏み込み切断した。
TV版のサンドロック改ではバックパックに追加された宇宙用スラスターで手に嵌める分が
塞がれる為、使用出来なくなった。
ホーミングミサイル
両肩に内蔵された小型の自動追尾ミサイル。
バルカン
接近戦での威嚇・牽制等に使用される頭部の小型機関砲。
ビームサブマシンガン
サンドロック改で追加装備された連射式のビーム銃器。
クロスクラッシャーの省略に伴い低下した攻撃力を補うべく用意された。
その他
コミック「新機動戦記ガンダムW Endless Waltz 敗者たちの栄光」においては追加装備として追加装甲とブースターが装備された姿を披露している。
ガンダムサンドロック改
トールギスの開発者の1人であるハワードが、自身の所有艦ピースミリオンの設備を用いて改修した姿。
各部のスラスターが増設、大型化され宇宙空間での機動性が高められている。
EW版ではカラーリングが変更され、布製のマントを装備するなどTV版から印象が大きく異なっている。