概要
「殺人的な加速だ!」とはトールギスに搭乗し、その加速Gを体験したゼクスが言い放った台詞。
同様に、「トールギスの欠点はパイロットが生身の人間である」とも言い残している。
トールギスに装備されたスーパーバーニアは、本機において基本的な移動手段だが、あまりの加速性能故に、その際に発生するGが人間の耐えられるそれを超えてしまう。
本機のテストパイロットであったオットーもまた、本機を操縦した際にその加速Gで重症を負い、その後負傷した状態で基地へ特攻を仕掛けるが、撃墜の前にその加速Gで絶命している。
同様に、張五飛の妻である妹蘭が故郷のコロニーを守るためにトールギス始龍(L5コロニーで建造されたトールギスの再生産機)に搭乗した際、やはりスーパーバーニアの加速によるGに耐え切れずに負傷し死亡している。
このように、この台詞はトールギスを乗りこなすのが命がけであると端的に物語っていると言える。
しかし、ゼクスは物語が進むにつれて自分の反応速度にトールギスが追いつかないと言い放ち、トレーズに至っては後継機のトールギスⅡ(性能はゼクスの乗っていたものと同一)を苦しむ素振りもなくエレガントに乗りこなしている。
ロケット打ち上げ時の負荷が10G、ジェットコースターの最大速度で約5Gとされているため、その負荷の大きさがわかるだろうか。
またとある一命を賭した耐久実験では瞬間的に約39Gに達した時点で全身の毛細血管が破裂し、一時的な失明と瀕死の重症をおったとされている。逆に言えば、十分な鍛錬を積んだ人間ならば、瞬間的に39G未満まで耐えられるということである。
ちなみに訓練を積んでいない一般人では6Gで失神するとされている。
その他の例
同様に加速Gで一般的なパイロットがダメージを負う機体はギャプランやガンダムMk-Ⅴ、ユニオンフラッグカスタム、ガンダムケストレルなどガンダムシリーズに度々登場している。
ガンダムMk-Ⅴはパイロットの奥歯が砕け、フラッグカスタムは限界を超えた機動で吐血し、ケストレルは半年も乗り続けた結果パイロットが脳に障害を負っているものの、トールギスのように加速Gが原因でパイロットが死に至った機体はガンダムシリーズにおいてブルーディスティニーくらいである。