捕手は主にホームベースの後ろに座って投手の投げた球を受け止めるのが仕事だが、
ただしゃがんで投手の球を受ければいいだけではなく、後述するように捕手のやることは多く、責任も重くなりがちである。漫画やアニメの影響で太った人物がやるポジションというイメージがあるが、体が大きいだけでは決して務まらない、難しいポジションなのである。
しかし、上手い捕手がいるということはそれだけ自分のチームを有利にできるということでもある。
捕手に必要な大まかな事
ルールの熟知と視野の広さ
捕手は他の8人の選手と正対する位置で守備に就くため、プレー中はベンチの監督に代わって他の選手達に指示を出す現場監督の役割を担うことが多く、ダイヤモンドの形を扇に見立てて「扇の要」とも呼ばれている。
そのため、捕手は投手が投げる投球内容の組み立て以外にも様々なことに常時気を配っておかねばならず、状況に応じて臨機応変に対応できる冷静さが求められる。
怪我に負けない心と体
捕手は他の8つのポジションと異なり、マスクやプロテクター等の防具を装着して守備に就く。
これは捕手が他と比較して試合中に怪我をする機会が非常に多いためであり、至近距離で打者が振り回すバットや全速力で本塁に突っ込んでくる走者の体当たりなど、常に危険と隣り合わせである。
故に、捕手にはそういった危険に負けない心の強さと頑強な肉体が必要不可欠なのである。
肩の強さと送球の技術
捕手には相手チームの盗塁を防ぐという仕事もあり、必然的に速いボールを投げる肩の強さと、ボールを捕ってから投げるまでの素早さ、そして正確なコントロールが要求される。
それらを兼ね備えた捕手が出場するだけで相手チームの盗塁を牽制する効果もある。
捕手と打撃力
上述したように捕手は守備時の負担が大きいポジションのため、少しでも負担を軽くするために打順が少なくて済む下位打線に配されることが多く、打撃が悪くても評価に影響しない場合が多い。
故に、阿部慎之助などのような強肩強打の捕手は大変貴重なのだが、大抵の場合は打撃を活かして一塁手や外野手にコンバートする選手が多い。