概要
メイショウタバルは、日本の現役競走馬。2024年毎日杯、神戸新聞杯の勝馬。
プロフィール
名前 | メイショウタバル |
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英字表記 | Meisho Tabaru |
品種 | サラブレッド |
性別 | 牡 |
毛色 | 鹿毛 |
誕生日 | 2021年4月20日 |
父 | ゴールドシップ |
母 | メイショウツバクロ |
母父 | フレンチデピュティ |
生産 | 三嶋牧場(北海道浦河町) |
馬主 | 松本好雄 |
調教師 | 石橋守(栗東) |
馬名のタバルは熊本県にある地名、田原坂が由来ではないかと言われている。
父は現役時代にGⅠ6勝を挙げた不沈艦ゴールドシップ。母はメイショウツバクロ。母の半兄に2012年の京都大賞典(GⅡ)を勝ったメイショウカンパクがいる。
経歴
デビュー前
2021年4月20日、北海道浦河町三嶋牧場にて母メイショウツバクロの5番目の仔として生まれた。育成時代は大人しく真面目で乗りやすかったとのこと。気性に関しては少し繊細な面があるらしく、新しいことをされるのが苦手らしく、馬自身が慣れてくれれば基本大人しくしていたと三嶋牧場の育成担当のスタッフが語っていた。(下記の動画の9分25秒あたり)
馬主はメイショウ冠で知られる松本好雄氏。JRA栗東トレーニングセンターの石橋守厩舎に入る。石橋守調教師は騎手時代、メイショウサムソンの主戦としてGⅠ勝利をあげており、母であるメイショウツバクロは彼が現役最後に勝利を挙げた馬で、馬主、本馬ともに大変縁が深い人物でもある。
2歳
デビュー戦は2023年10月9日、2歳新馬戦(京都芝2000m)角田大河騎手を鞍上に迎えデビュー。道中、後方につけ直線で上がり34.2の最速で迫ったが0.4秒差届かず4着。鞍上続投で2戦目でも、届かず5着。
3戦目の12月24日、未勝利戦(阪神芝2000m)では鞍上に浜中俊騎手を迎え出走。道中、中団につけながら最後で34.7の足を繰り出し、3/4馬身差で初勝利を挙げた。
3歳
2024年初戦は若駒ステークスからスタートとなった。しかし、馬場入場後に右前肢跛行が認められたため競走除外となった。
その後2月17日に行われた、つばき賞(京都芝1800m)へ出走。鞍上は前回に引き続き浜中俊騎手。レースでは先手をとったが少し抑え2~3番手につけ、直線で抜け出しキープカルムの追撃をアタマ差交わし、無事2勝目を挙げることができた。
次走は皐月賞のトライアルレースであるスプリングステークス(GⅡ)への出走を目指していたが、ここでフレグモーネ(急性の化膿性疾患)を発症、そのためレースを回避することとなる。幸いにも軽度のもので回復も早かったため、次走は毎日杯(GⅢ)への出走が決まった。レース前の坂路単走で4F52.0~1F11.8の好時計を記録し、調子も上々。
そして、3月23日毎日杯(GⅢ)、鞍上に坂井留星騎手を迎え出走。馬場状態は重。スタート直後そのまま先頭に立って1000m59秒6のペースで逃げ、直線では内ラチギリギリを駆け、後続に6馬身も引き離し逃げ切った。なお本レースのタイムは歴代2位タイの記録であり、着差も歴代最大のものであった。また石橋調教師とって嬉しい初めての重賞勝利。ゴールドシップ産駒としては2019年にブラックホール(競走馬)が札幌2歳ステークスを制覇して以来、約5年ぶりの平地での牡馬重賞馬が誕生したこととなる。嬉しいこと尽くめの重賞制覇となったとともに、クラシック戦線へ一気に名乗りを挙げたレースとなった。
が、この馬はあの気性難の白いオヤジの性分を存分に継いでいた……
皐月賞はダノンデサイルが除外された影響でハイになってしまったのか、スタート直後から先行すると鞍上の浜中俊の制御も効かずにパンサラッサも真っ青の大逃げ大暴走をかまし、従来記録したコパノリチャードの1000m58秒0(2013年)を0.5秒も上回る前半1000m通過57秒5の皐月賞史上最速タイムを叩き出すも、当然直線に入る前にスタミナが切れてしまい最下位の17着に終わってしまった。が、結果的に勝ち馬ジャスティンミラノのレコードタイム1分57秒1を叩き出す遠因になっただけでなく、自身も1分59秒3と2022年皐月賞で叩き出したジオグリフの1分59秒7(ちなみに2着はあのイクイノックスの1分59秒8)より速いタイムでのゴールと言う異常なレースになってしまった。
そんなこんなで文字通りダークホースとして引っ掻き回す事が期待された日本ダービーは、残念ながら挫石のため競走除外となった(このダービーは奇しくも皐月賞で競走除外されたダノンデサイルが優勝)。
挫石から回復しての秋初戦は神戸新聞杯(GⅡ)へ出走。前走に引き続き鞍上は浜中俊騎手。大外8枠15番からスタート。馬の気分に任せ、コーナーインまでにハナを取り切ると後続に5~6馬身の差をつけつつ道中を運び先頭へ。最後は後続のジューンテイクの猛追を受けたが、半馬身残してゴール、逃げ切り勝ちをおさめ重賞2勝目。開催場所と距離は違えど、産駒初の親子制覇を成し遂げた。(2024年は阪神競馬場が改修工事中のため中京芝2200mでの開催)
なお、ゴールドシップ産駒では重賞を複数勝利した馬は障害馬のマイネルグロンを除けば初の快挙。
クラシック最終戦の菊花賞では途中で失速し16着に終わった。