概要
西武6000系電車は1991年に登場、第1・2編成が先行量産車(試作車)としてデビューした。1993年より量産車が登場し、製造は試作車から第17編成(6117F)までを東急車輛製造が製造。1996年から日立製作所が製造を担当し、従来のステンレス車体からアルミ合金車体に材質を変更、6050番台として区分けされた(6000系50番台、あるいは6050系と通称される)。
2008年度から予定されている副都心線への直通に備えるため(第1・2編成を除いた)、2006年頃より全ての編成に対して直通対応改造が施行された。施行内容として、前面FRP部分は保安上の問題(と、されているが…?)により、銀から白に塗色変更、正面・側面の種別・方向幕はフルカラーLED(行先部分のみ白色)に変更、室内では非常通報装置を東京メトロ10000系電車と同等品に変更、乗務員室は運転台デスク部分を含めて大きく改修され、マスコンハンドルはツーハンドル式から東芝製(らしい)のワンハンドル式へと変更された。従来のコイト製モニタ装置から、三菱製TISモニタへと変更。併せて、設備の増加に伴う計器類や配線を削減するため、制御伝送化のうえ、同モニタ装置への機能の集約を行った。このほか車掌スイッチの改良や、副都心線内でのワンマン運転時に使用されるATO装置、ITVモニタ装置等、元新宿線所属車両には新たにATC装置なども併せて設置された。2008年度より、6109Fを皮切りに客室ドア上部にスマイルビジョン(トレインビジョンと同等)と呼ばれるLCD案内装置やドア開閉表示灯を設置し、それに合わせてドアチャイムの改良も行った。
現在、6000系は試作車を除く全編成(6103F~6117F、6151F~6158F)が池袋線に小手指車両基地所属となり、新宿線に残留する試作車は2編成とも玉川上水車両基地(拝島線)所属である。(イベント・試運転・回送などでほんのたまに試作車が池袋線にくる。)
試作編成6101F・6102F
新宿線に残留する上記試作車両は、地下鉄への直通を行わないため(ほぼ)原型のままとされており、全編成を完全に真っ白のフロントマスクにしたわけではない。先述したが6101・6102Fは試作要素が強い先行量産車であるため、改修工事の対象からはずされた。6103Fからの量産車および50番台とは、周辺器具やドア位置などが若干違っている……とよく言われているが、実際にはドア位置の関係ではなく、乗務員室内の機器が量産車と異なることや、床下機器の配置の関係等、諸々の理由でコストが掛かることがわかり、改造が見送られた。また東武9000系9101Fも同じ理由で改造が行われていないが、実際にはホームドア設置後の有楽町線に乗り入れているので、実際のトコロあまり関係がないらしい。
幻の編成
Sマ-クがついた編成がいた。これは当時、有楽町線乗り入れ不可の編成であることを示していた。副都心線直通開始後も、直通非改造(副都心線直通不可)の編成が多く見られ、識別として「Yマーク」を掲出していた。
稀に事故の影響でスカートが撤去された6000系もいるが、間が抜けた顔に見えてとても可笑しい。当たり前だがこれらはちゃんと修理されている。(6101f・6101号車)