概要
北米を拠点にする異能者集団。
構成員は財政界や軍閥の重鎮揃いで、膨大な資金力と異能で策謀を企む秘密結社と噂されており、実際に数多くのホテルと会社を有している。その資産額は横浜の土地とそこに建つ会社全てを余裕で購入できるほど。その「三文小説の悪玉」のような非現実的な存在故に、日本では都市伝説の一つだと思われていた。
劇中での暗躍
本編開始の二年前に任務中の芥川龍之介の前に現れてポート・マフィアに接触。
そして本編にてマフィアに五十七億の懸賞金で中島敦を捕えて引き渡すよう依頼する。
しかし、マフィアがこれに失敗したため、敦が在籍する武装探偵社にフィッツジェラルド自ら乗り込んで社の所有する異能業務許可証を(おそらく敦を拉致せずに使役できることを狙って)大金やダイヤ付きの特注時計を餌に入手しようとするも社長の福沢諭吉に一括され撥ね退けられる。
そして二の矢としてはなった刺客のモンゴメリも撃退され、同時にマフィア抹殺のため放った刺客も、返り討ちに会い惨殺された。
かくして組合は、探偵社とマフィアとの三つ巴の抗争を展開することになる。
緒戦において組合は、マフィアの芥川と梶井によって拠点の船一艘の沈没とホーソーン、ミッチェルの戦線離脱の痛手をこうむり、探偵社の非戦闘員を人質にするため差し向けたスタインベックとラヴクラフトも誘拐の罪で警察に逮捕されてしまう。
しかし、探偵社とマフィアの双方が放った切り札の一つ(探偵社は太宰主催による日本政府との共同戦線、マフィアは精神操作能力を持つ夢野久作の戦地投入)をそれぞれ封じ込めて逆用(政界にいる構成員によるアプローチで日本政府に圧力をかけて前述の二名を開放し、捕縛した夢野を使って破壊工作)したため、一気に攻勢を強め、横浜焼却作戦を発動するのだった・・・
メンバー
フランシス・スコット・キー・フィッツジェラルド | 組合団長。能力は『華麗なるフィッツジェラルド(The Great Fitzgerald)』。 |
---|---|
ルーシー・モード・モンゴメリ | 組合構成員。能力は『深淵の赤毛のアン(Anne of Abyssal Red)』。 |
ジョン・スタインベック | 組合職人(フェロークラフト)。能力は『怒りの葡萄』。 |
ハワード・フィリップス・ラヴクラフト | 組合職人(フェロークラフト)。能力は『旧支配者(グレート・オールド・ワン)』。 |
ナサニエル・ホーソーン | 組合職人(フェロークラフト)。能力は『緋文字』。 |
マーガレット・ミッチェル | 組合徒弟(アプレンティス)。能力は『風と共に去りぬ』。 |
ルイ―ザ・メイ・オルコット | 組合徒弟(アプレンティス)にして作戦参謀。能力は『若草物語』。 |
ハーマン・メルヴィル | 組合職人(フェロークラフト)。能力は『白鯨(モビー・ディック)』。 |
マーク・トウェイン | 組合構成員にして狙撃主。能力は『ハック・フィン&トム・ソーヤ』。 |
このほかにもホーソーンの口から「ポオ殿」なる人物の名が出ているため、エドガー・アラン・ポーも在籍していると思われる。
目的(ネタバレ注意!)
フィッツジェラルドの目的は、ある予言異能者によってその存在が明らかになったある一冊の本であり、其の本は、いかなる異能や火災によっても破壊することができないという。
そして其の在処というのが横浜で、敦はその正確な位置を示す座標だというが・・・