概要
仏教において、身心を乱し智慧を妨げる心の働きであり、人間の苦しみ(苦)の原因とされる要素である。
煩悩についての考えは、大乗仏教・上座部仏教問わず、仏教のあらゆる宗派で共通しており、修行によって悟りを開き、この煩悩を把握・克服して、輪廻からの解脱(涅槃)を目指すのが、仏教におけるの目的である。
煩悩の数
108個あるとされるが、最大で84000個あるとされ、最少では三毒のみとされる。
貪欲、瞋恚、愚癡(痴)の「三毒」、貪欲、瞋恚、惛眠、掉挙、疑の「五蓋」、貪欲、瞋恚、有身見、戒禁取見、疑による「五下分結・三結」、色貪、無色貪、掉挙、慢、無明による「五上分結」があるとされる。