国鉄特定地方交通線に指定されていた神岡線を引き継ぐために設立された第三セクター。神岡鉱山で産出される硫酸の安定輸送のために神岡鉱山を保有する神岡鉱業の親会社である三井金属鉱業株式会社が株式の51%を保有する大株主だった。
2006年に神岡線が廃止され、2007年6月をもって会社解散となった。
神岡線
路線概略
起点 | 猪谷駅 |
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終点 | 奥飛騨温泉口駅 |
開業 | 1966年11月6日 |
三セク転換 | 1984年10月1日 |
廃線 | 2006年12月1日 |
所有者 | 日本国有鉄道→神岡鉄道 |
路線総延長 | 19.9km |
閉塞方式 | スタフ閉塞 |
概要
神岡鉱山から産出される亜鉛鉱石の輸送が目的の鉄道で、三セク転換後も硫酸輸送を貨物列車で行っていた。高原川沿いの急峻な山間を走るため、全線の64%がトンネルまたは橋梁という山岳路線で路線環境も良く、奥飛騨の地下鉄とも呼ばれていた。
しかし2004年に神岡鉱業が硫酸の輸送をトラックに切り替えたため、貨物営業がなくなり収入の7割以上を占めた貨物収入が消滅。更に三セク転換時に支給された転換交付金も底をつく見通しだったことから2005年8月に廃線を決定。廃線の方針が出てからフランスコネックス社などが路線引き継ぎの意思を表明したものの実現することはなく2006年12月1日をもって廃線となった。
車両
旅客列車
- KM-100/KM-150形
新潟鉄工所で1両ずつが製造された気動車。車体、エンジンなどは新造されたものだが、一部の機器類は国鉄キハ20形より流用している。
KM-101は一般用、KM-151はイベント兼用となっているが、基本構造は両形式とも同一。
路線廃止後も旧神岡鉱山前駅に隣接する車庫に保管されている。
貨物列車
- KMDD13形
国鉄から購入したDD13車両。
- KMDE10形
1991年にJR四国から購入したDE10。
- DB1形
除雪用モーターカー。モーターカーではあるが、線路閉鎖をせずに本線走行を可能とすべく、車籍を有していた。廃線直前に樽見鉄道に貸し出され、そのまま譲渡。
- 25DL形
三井金属鉱業より無償譲渡されたディーゼル機関車。2両が在籍し、1両は廃線後中越パルプ工業高岡工場で活躍している。