ピクシブ百科事典は2023年6月13日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴

アーサー・ペンドラゴンの編集履歴

2015-11-13 15:09:45 バージョン

アーサー・ペンドラゴン

あーさーぺんどらごん

5世紀後半から6世紀初めに登場したと云われるブリトン人の伝説的な君主についての、最も有名な誤解。

概要

中世の騎士道物語で有名な「アーサー王」のフルネームである……と、されているが、これは大きな誤りである


ペンドラゴンは苗字ではなく「Pen DORAGON(ドラゴンを統べる者、ドラゴンの頭)」という意味の称号であり、アーサー王の父であるユーサー・ペンドラゴンが持っていた称号。そしてこの称号は本来、子に継承されるようなものではない。当時の人名では個人名を区別するためにWilliam the short(ちびのウイリアム)Mary of the wood(森のメアリー)のようなニックネームを添えていた(英国放送協会のfamily name(surname)に関する特集ページ参照)。ペンドラゴンも同様なニックネームだと考えれば、子にそのまま継承されるようなものではない。現代の感覚で言うと、ミスター・サタンの娘をビーデル・サタンと呼ぶようなものである。


この誤りは、「ペンドラゴンは苗字なのだろう」→「じゃあ息子もペンドラゴンだ!」と言う事で広まったものであろう。当時のブリテンには苗字は存在せず、アーサー王は「アーサー」の名前だけでフルネームなのである。例えばイングランドでファミリーネームが用いられるようになったのは、ノルマン征服以降のことであり、それ以前の人名は個人名やニックネームで呼ばれていた。またウェールズでイングランド流のファミリーネームが用いられるようになったのは1400年以降の事であり、それ以前はゲール語系の個人名が用いられていた(それぞれ前掲引用元参照)。


16世紀辺りの大衆小説でも見られる誤りであり、現代においても、この誤解を真に受けてしまった作品は非常に多い。


関連タグ

ペンドラゴン ブリテン カリバーン エクスカリバー  騎士

問題を報告

0/3000

編集可能な部分に問題がある場合について 記事本文などに問題がある場合、ご自身での調整をお願いいたします。
問題のある行動が繰り返される場合、対象ユーザーのプロフィールページ内の「問題を報告」からご連絡ください。

報告を送信しました