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「駆紋戒斗・・・俺があんたの意思を継いでやる!」

演:中村龍介

概要

Vシネマ「鎧武外伝 仮面ライダーナックル」に登場。

自称“駆紋戒斗の意思を受け継ぐ者”と称する不良集団『ネオ・バロン』のリーダー。

その正体はかつてのザックペコのチームメイト。理由は不明だが、戒斗にチームを追放された過去を持つ。

以下物語の核心に迫るネタバレに付き注意‼

・・・と、ここまで言えば聞こえはいいが、不良集団『ネオ・バロン』のリーダーというのは表向きで、その実態は狗道供界が教祖である黒の菩提樹』の正規メンバーの1人。

かつて自身がリーダーを務めていたチームを追い出された理由も、他のメンバーたちが正面から堂々とチームを乗っ取ろうとする戒斗に挑んだにも拘らず、ただ一人、武器を手に背後から不意を突くという卑怯な振る舞いを行った事で戒斗の逆鱗に触れた事が原因。

しかし、その行為に全く反省の色を見せる処か、以前より力に渇望するようになった挙句、戒斗の掲げた理想を曲解し暴走。

経緯は不明だが、その後は『黒の菩提樹』に入信したらしく、かつて戒斗が目指していた『弱者が踏みにじられない為に強者のみが生き残れる世界』を曲解したかのような理想の元、違法賭博で稼いだ資金を元に密かに『セイヴァーシステム』を制作。

地下闘技場で選別した強者=選ばれし者たち者以外を沢芽市ごと滅ぼそうと画策していた。

劇中、ペコを連れ戻すためにやって来たザックに「試合に勝てばペコを返す」と宣言。・・・したのだが、ザックが試合に勝つと、ペコがネオ・バロンに残ると言った時に「本人の意思を無視する訳にはいかない」と言い、その約束をあっさり破った。

ザックを『ネオ・バロン』に誘い組織の秘密を打ち明けるが、ザックがこれを拒否すると口封じの為に、卑怯にも一対大勢の状況を作って部下を戦わせてザックを追い詰めるが、駆けつけた 城乃内秀保凰蓮・ピエール・アルフォンゾに邪魔され取り逃がしてしまう。

更に迎撃に向かわせた部下も『黒の菩提樹』の暗躍を知って一時帰国した呉島光実に退けられたため、ザックの想い人にしてペコの姉であるアザミを人質にして誘き寄せると、入手した戦極ドライバーと、狗道供界に渡されたナンバリングの無いバナナロックシードで仮面ライダーブラックバロンに変身。

一対一で一進一退の攻防戦を展開するが、戦いの最中に部下を呼んで一対多数の状況を作り出したり、ザックを『スピアビクトリー』で部下ごと攻撃するというなりふり構わない戦いを行った。

その後、余裕を悟ったのか、一旦変身を解除。ダメージにより変身が解けたザックに、「足が治ったかどうか俺が確かめてやる」と言って、まだ治り切っていない足目掛けて執拗に攻撃するが、その際にザックから

「お前は・・・弱いからチームを追い出されたんじゃあない・・・!卑怯者だから追い出されたんだ!それが分からないようなら、お前は!・・・永遠に負け犬のままだッ・・・!」

と言われ、

「俺が負け犬だと?・・・俺は・・・俺は負け犬じゃあないっ!!」

と、逆上。再びブラックバロンに変身してザックを追いつめるが、そこへ駆けつけたペコから戒斗が使用していたゲネシスドライバーのパーツを受け取ったザックがジンバーマロンアームズへと変身した為に形勢は逆転。

激戦の末に最後は『スピアビクトリー』で迎撃を試みるが、ジンバーマロンアームズの必殺技に押し負け敗北し、意識を失った。その後の動向は不明(おそらく警察に捕まったものと思われる)。

余談

上記で上げる行動からも分かるように『ネオ・バロン』で見せる大物ぶりは全て演技で、その本質は目的や勝つためなら約束を平気で破り、どんな卑怯な手でも使い、部下すら平気で切り捨てる卑劣漢の下衆野郎。

戒斗の思いを知るザックにとっては、“チームバロンの面汚し”ともいえる存在で、彼が変身するアーマードライダーであるブラックバロンは、戒斗と同じ仮面ライダーバロンと同じ姿をしているが、「シュラの黒い内面と、捨てきれていない卑怯という甘さ」を反映したかのように漆黒の色をしているという特徴を持つ。

ちなみにニコニコ大百科では、以下のような事が書かれている。

『彼は戒斗の生き様を侮辱したような男かもしれない。だが、それは信念があったとはいえ戒斗がチームを乗っ取ろうとしたことが発端であるため彼のせいでもある。

しかし、それでもシュラは戒斗を侮辱しようと思い言葉を放ったことは無い。

曲がりなりにも彼は戒斗の思想を自分なりの解釈で実現しようとする等、この手のキャラにしては発端となった相手を恨むどころかむしろ崇拝しているという珍しいキャラクター。

道こそ違ったが、彼もまた多くの者に慕われている。

「戒斗が堕ちたかもしれない別の可能性」ともいえるキャラであり、戒斗とは別のベクトルの仮面ライダーバロンであった。』

(以上ニコニコ大百科でのシュラの項目からの引用。)

本編を見る限り、確かに彼が戒斗に罵声を浴びせるような発言は劇中のどこにも見受けられない。

このことから、「戒斗の事を本当に崇拝していながら、シュラの思想は戒斗の思想とは真逆で、シュラ自身もそれを理解していない」事が推測できる。ただし、「戒斗の理想を自分なりの解釈で実現しようとした」とも受け取れる為、一向に悪とは言い切れない。

かつての仲間であったザックには「何も変わっていない」「卑怯者」等と言われ、ついにはその野望も潰えるが、それでも彼は彼なりに戒斗の強さを継ごうとした。更に彼も多くの人に慕われていたのは事実である為、文字通り彼もまた「仮面ライダーバロン」だった。

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