- コクチョウの別名。
- 白鳥の湖に登場するオディール姫の別名。
- ナタリー・ポートマン主演のサスペンス映画⇒本項で記述。
映画のブラックスワン
2010年に放映されたアメリカ映画。監督はアーレン・アロノフスキー。
キャッチコピーは『純白の野心は、やがて漆黒の狂気に変わる────』
チャイコフスキーの有名なバレエ『白鳥の湖』をモチーフに、主役に抜擢された新人バレリーナが心の闇に狂わされていく様を描いたサイコスリラーストーリー。
競争率が激しいことで知られるバレエの世界を舞台に、『美しさの中の狂気』を存分に演出した内容から批評・興行面共に成功を収め、第83回アカデミー賞では作品賞を含む5部門で候補に挙がり、主演のナタリー・ポートマンも、アカデミー主演女優賞を始めとする多くの賞を受賞した。
あらすじ
ニューヨークのある一流バレエ団に所属し、プリマヴェーラ(主役を演じるバレリーナ)を目指し練習に励むニナ。しかし、その裏では果たせなかった自分の夢を押し付けてくる母の過剰な愛情と期待に辟易していた。
ある日。ニナにバレエ団の次の公演『白鳥の湖』の主役を踊るチャンスが巡ってくる。だが、白鳥の湖では「純粋で無垢な白鳥」(オデット姫)と「邪悪で妖艶な黒鳥」(オディール王女)という二つの正反対の役を一人で演じなければならない。ニナの性格ではオデット姫は完璧だったのだが、オディール王女に必要な『妖艶さ』が欠けていたのである。
ニナは主役を勝ち取りたい焦りと過酷な練習、それに母親のしがらみとプレッシャーが重なって肉体・精神共に押いつめられ、次第に妄想や幻覚に囚われていく。
主な登場人物
ニナ・セイヤーズ(演:ナタリー・ポートマン)
主人公。ニューヨークの一流バレエ団に所属するバレリーナ。真面目で几帳面な性格。
プリマヴェーラとなるべく練習に明け暮れる日々を送るが、半分は自分の夢を押し付ける母親の期待に応えようとしている節がある。
トマ・ルロイ(演:ヴァンサン・カッセル)
バレエ団のフランス人監督。主役候補にニナを抜擢する。ニナに黒鳥を演じるのに必要な『性的な魅力』が欠けていると指摘する。
リリー(演:ミラ・クニス)
ニナと同じバレエ団に所属するバレリーナでライバル。『白鳥の湖』ではニナの代役に選ばれている。
エリカ・セイヤーズ(演:バーバラ・ハーシー)
ニナの母親。元バレリーナで現在は趣味の絵画に没頭している。
かつて自分が果たせなかったプリマの夢を、半端強引に娘に押し付けているステージママ。