概要
第21次新マクロス級超長距離移民船団「マクロス・ギャラクシー」内の可変戦闘機開発工廠「ガルド・ワークス」が、YF-24 エボリューションを原機として開発した可変戦闘機。
マクロス・フロンティア船団の開発したVF-25 メサイアは同じ設計母体を持つ姉妹機にあたるが、VF-25がほぼ原型機の性能を受け継いだ堅実な設計であるのに対し、本機は基本構造や変形方式を共通としつつ、ギャラクシー船団の高度な技術力を駆使した野心的な設計を採用している。
本機はインプラント技術により身体を機械化したサイボーグ兵士「サイバーグラント」の搭乗を前提とした専用機であり、生身の人間が搭乗することが考慮されていないため高G機動を可能としている。一方でVF-25に搭載されたISC(慣性蓄積コンバーター)と同等の性能を持つIVCや共通規格のEX-ギア・システムを装備しており、これによってサイバーグラントの生身の器官を保護している。
操縦系統にはYF-21のBDIシステムの発展形が用いられており、完全な思考操縦が可能。更に機体に登録されたパイロットの脳波を感知する事による遠隔操縦も行う事が出来るが、思考操縦に支障をきたした場合を想定し、手動操縦機器も備えられている。
コクピットはバーチャル・コクピットと呼ばれる内装機材を擬似的に透過し全天周モニターとする独自の機構を採用。キャノピーも完全に装甲化されており、外部情報は各部に設置された光学センサーから取得する。
武装として全長約16.85mにも及ぶBGP-01β 55mmビームガンポッドを装備している事が挙げられ、ファイター形態時には特徴的なシルエットを形成する。また、スーパーフォールドブースター、スーパーパック等の増加装備の装着も想定されている。
ギャラクシー船団側は新統合軍に対する本機の技術開示を拒んでおり、軍も本機の配備を正式には認めていない。この事情により、2059年の時点では試作機ナンバーである「YF-27」として扱われている。
バリエーション
YF-27 シャヘル
小説『マクロスF フロンティア・メモリーズ』収録の短編「ワイヤード・ウォーリア」、および電撃ホビーウェブ連載の小説『マクロス・ザ・ライド』に登場。
技術実証用に複数製造された試作型。
VF-27β
グレイス・オコナーらが搭乗していた一般タイプ。カラーリングはモスグリーン。
VF-27γ
エンジン出力や各種アビオニクス性能を設計限界まで高めたスペシャル仕様。ブレラ・スターン少佐専用機。