他シリーズにおけるゼロについてはゼロ(ロックマン)を参照。
担当声優
概要
『ロックマンエグゼ トランスミッション』で初登場。他のシリーズのゼロとは無関係であるが、電子機器やネットナビに感染し機能を著しく低下させ、そして進化を続けるウイルス、「ゼロウィルス」から偶発的に生まれた“心あるウイルス”として登場する。
元々は犯罪組織「WWW(ワールドスリー)」の首領であるDr.ワイリーが設計・開発、その後諸事情により凍結したゼロウイルスを彼の助手である「教授」が呼び覚まし、ネットワーク社会を混乱させる為にばら撒いたことが切っ掛けとなり生まれた。見た目は人(ネットナビ)の形を成してはいるが、その実態は全く異なる。
最初はただ存在するだけでゼロウイルスを産み増やすと言う凶悪なマザーウイルスであった。だが電脳世界に散らばったゼロウイルスから伝達される情報を蓄積していくうちに、何時の頃からか彼の中には人間達の言う“心”が生まれ、進化ともいえる変化を遂げた。心在るが故に自分の存在について悩み苦しみ、自身を「呪われたウイルス」「存在するだけで害悪を撒き散らす」とさえ皮肉る。『X』シリーズのゼロとは性格もまた異なり、心が芽生えて間もないせいか感情の起伏はあまり見られず、自身の耳目たるゼロウイルスが齎す様々な情報や知識を得てはいるもののそれが持つ意味や本質をあまり理解出来ていない。ウイルスでありながら凶暴性や残虐性は持ち合わせておらず、口調は厳格な戦士の風格を漂わせる。一人称は俺(オレ)。
『トランスミッション』にて事件を解決していく主人公、光熱斗&ロックマンと物語の終盤に自身が生まれた場所でもある「ゼロアカウント」エリアにて初めて遭遇し、対峙。ゼロウイルスにより会わずしてロックマン達の素性を知っていたゼロは、彼らを「電脳世界の平和を守る為に戦ってきた戦士」と評するも、まだ消え去るつもりは無いとしてロックマンを迎え討つ。しかしロックマン達の持つスペック以上の力、絆や友情の力に敗れ、感じたことのなかったその気持ちに理解を示し、潔く敗北を認める。また、「望んでウイルスに生まれたわけでは無い」「ただ自分が生まれ出た世界やそこで暮らす人々を知りたかった」とも語るが、ウイルスが消されるのは当然の結果であるとして自身のデリートを促す。だが直後に熱斗が事前に父、光祐一郎に渡し解析を依頼していたソースがワイリーの残したゼロの設計図だということが判明。ゼロの持つウイルスの生産力や感染力のみを封印させられる事が実現し、新たにネットナビとして生まれ変われた。
以降は教授がワイリーから引き継いだ野望、終末戦争(インターネット社会の滅亡)を阻止する為ロックマン達に協力。既に存在しているゼロウイルスの能力を駆使して現実世界の教授の居場所を突き止め、教授は逮捕され見事事件を解決させる。事件解決後、広大な電脳世界を見て回りたいという想いを示し、オフィシャル(警察に当たる機関)の監視付きながらも、光祐一郎にそれを許可される。最後にはロックマン達から「トモダチ」と言われ、奇妙に思いながらも親愛を交わし、再会を約束して“友”に別れを告げ、旅立っていった。
エグゼ版ゼロをデザインしたスタッフは、ゼロの雰囲気を残して如何にウイルスらしく、且つ外見や設定が似ている概存のキャラクター・ブルースと被らないようにするかにかなり苦労したという。デザイン面での主な特徴は、ウイルスであることを表現する為、顔が人間タイプでは無くフルフェイスの仮面の様になっている。これは同シリーズに登場し、かつ関連性のある「ドリームウイルス」に酷似している。ゼロの象徴とも言えるゼットセイバーは腕部が変形するエグゼシリーズにおける従来のソードタイプになっており、金髪の髪は束ねられた形ではなく平たく広がっている形状。
アニメ版ではBEAST+に登場する。
トランスミッションのキャラクターの大半は前々々作でダークロイドとしてデリートされているため、代わりに獣化ウィルスを引き連れ登場。
ワイリーを崇拝する教授に作られた設定は共通しているが、彼自身が獣化ウィルスから作られた存在となっている。
最後は教授を裏切り、ネットナビとして生まれたかったと熱斗達に告げ何処かへ去っていった。
原典のゼロ通りやっぱり置き土産(ゼロウィルスの影響を受けたウィルス。)は残していく。
戦闘において
『Xシリーズ』のゼロをモチーフとしていることから使用する技もそれに似たものが殆どであり、主にゼットセイバーを用いた三段斬り、電刃、空中回転斬りなどを使用し体力が減ると特定のバトルチップ(技)を使わなければ回避が不可能な「幻夢零」(即死攻撃ではないが大ダメージを受ける)も放ってくる。また、体力低下の際には「まだいける!」と『Xシリーズ』でお馴染みの台詞を言う。
なお、体格は大型のナビと同クラスかそれ以上はある上に、ゼットセイバーによる三段斬りがメインのため積極的に近づいてくる。避けるタイミングを間違えないようにしたい。