概要
「ロックマンエグゼ」にて登場した人造ウイルスにして本作の最終ボス。
ネット犯罪組織『WWW』(ワールドスリー)が人工的に作り出したウイルスで、昆虫と人型を折衷したような外見をしており、体躯もウイルスの中でもかなりの大型タイプ。「夢のウイルス」という名を冠した、WWWが総力を挙げて生み出したウイルスであり、そんじょそこらのナビ程度では戦いにすらならない程の力を持つ怪物である。
WWW総帥のDr.ワイリーが軍事衛星を制圧し、人類間の終末戦争を起こす事を目的に開発される。ハッキング用ロケットにドリームウイルスを潜伏させた上で軍事衛星に撃ち込むことで、衛星を暴走状態に陥れ、世界中を火の海に変えようと画策していた。
戦闘時
相手エリアの中央から全く動かず、長時間のチャージの後にロックマンのいる位置に応じて各種の技を出してくる。 チャージ中はドリームオーラを身に纏っているが、攻撃の瞬間だけオーラが消失する。
また、オーラを纏っている時に100ダメージ以上の攻撃を当てられて消失すると、ドリームウイルスは次の攻撃が終了するまで完全に無防備になる。
攻撃方法はビーム発射、隕石攻撃、3×2マスのソード攻撃など多彩である。どれも攻撃力が高く、油断すれば一気にこちらの体力を削られてしまう。
他にもエリア最前列に後述のドリームビットを2体まで召喚してくる。
……と、まぁぱっと見は確かに迫力あるラスボスなのだが、何分ゲーム自体がシリーズ一作目であるが故にゲームバランスがまだまだ粗削りだったため、「100ダメージ以上の攻撃手段の用意」ぐらい大して困らない程度にはプレイヤーの火力が整っているのに対してドリームウイルス本体のHPはたったの1000しかないという有様で、実際には割とあっさり倒せてしまう。ただでさえ直前のイベントでロックマンも(実質的にラスボス戦限定効果ながら)かなりパワーアップしてるし。
ドリームオーラ
ドリームウイルスに搭載されている強固な防御プログラム。ダメージが100未満の攻撃を全て無力化してしまう。
WWW所属のナビ達が集めたファイアプログラム・アクアプログラム・エレキプログラム・ウッドプログラムを融合させて誕生した最強の防壁であり、ウイルスの範疇を超えた力を持つ。
ただし、あまりの防御力のために自身の攻撃も通さなくなるためなのか、特定の攻撃時に一瞬だけオーラが外れてしまう欠点がある。
尚、この防御能力は何者かにコピーされた形跡が見つかっているらしいのだが……。
後の作品でバトルチップとして使用可能であり、性能は「攻撃力200以下の攻撃を全て無効化する」というもの。何故かオリジナルが使っていた物よりパワーアップしているが、逆に言えば200以上の攻撃では一撃で破壊されてしまう上に「スーパーキタカゼ」などにより対策されている場合もあるため完全な防御手段とは言えない点には注意。
ちなみに、チップのイラストは初期こそドリームウイルスか描かれていたが、3以降はドリームビットが担当している。南無三。
ドリームビット
ドリームウイルスを模した小型ウイルス。ドリームウイルスの配下として召喚される。
エレメントチップの影響か、無属性の他に属性を持つタイプが存在し、炎属性の赤い個体は「ドリームメラル」、水属性の青い個体は「ドリームラピア」、電気属性の黄色い個体は「ドリームボルト」、木属性の緑の個体は「ドリームモス」と呼ばれている。
エグゼ2以降では度々登場し、恐らく「1」の最後に逃げ延びたのだと推定される(前作で召喚していた穴の1つが消滅していなかったりする)。無属性タイプはオリジナルと同じくドリームオーラをまとっている(逃亡中に進化した可能性有り)。
エグゼ3では飼育可能なウイルスの1種でもあり、召喚するバトルチップもある。前々作のラスボスの近衛たちが野生化して、挙句に「なかまに なりたそうに こちらをみている!」と言う姿を見せて、ペットに成り下がる様は一周回って微笑ましい。プレイングによってかつてのドリームウイルスの配下を従えたロックマンに野望を阻止されるワイリー及びWWWと言う図も演出できる。また、同作ではイベント戦限定でドリームビットの強化個体「ドリームビットSP」も登場する。
ただ、エグゼ4以降は確認されておらず、野生のものは恐らく根絶したと思われる。(飼育されていたものはもしかしたら流出しない様スタンドアローンのサーバー辺りを用意してサンプルとして保管されているかも知れない)
一応時系列上「5」と「6」の間に当たるレジェンドオブネットワークにも登場しているが、出現時期の関係上、弱体化を食らっている。
ドリームウイルス本体よりも、続編や外伝に登場するこちらの方がよっぽどの厨ボスと有名。
ソード
ドリームウイルスが使う攻撃範囲3×2マスのソードによる攻撃手段。
後の作品では「ソード」「ワイドソード」「ロングソード」を使うプログラムアドバンスが、ドリームウイルスのソード攻撃をベースにしている「ドリームソード」に変更され、シリーズでは定番化している。
広範囲ソードの代名詞になっているためか、ダークチップ「ダークソード」の攻撃範囲もこのソード攻撃と同じとなっている。
ちなみに、変更前は「ベータソード」と呼ばれる元になった3枚のソードをそれぞれ順番に3回ずつ使うプログラムアドバンスだったりする。
漫画版では
ゲーム版とほぼ同じく、WWWが軍事衛星をハッキングする作戦の切り札として登場した。
ゲーム版と違い、ドリームオーラ作成の為に組み込んだ4つのプログラムは不完全であり、攻撃を受ける度に消滅していたが、復活するスピードが高速であるため断続的に発生しているように見えていた。
ゲーム版と比較して少々弱体化したかに見えたが、作中ではハッキングへの防衛に当たったオフィシャル側の総攻撃を物ともせず、逆に全滅に追いやりハッキング攻撃を行うという化け物じみた力を発揮。
しかしシンクロ率を限界まで高めたロックマンと熱斗によりオーラの内部に侵入され、オメガキャノンの直撃を受けデリートされた。
あさだみほ版ではWWWの幹部のナビが操る量産型ドリームウイルスが登場。
アニメ版では
WWWが開発したという設定は無くなり、普通のウイルスより少し強い程度の扱いとなっている。
実体化して熱斗らに襲いかかったが、同じく実体化したロックマンによりデリートされる。
「BEAST」では膨大な数で襲いかかってきた。
後作で量産型に成り下がってしまった元ラスボス……どっかで見たなぁ、そんなの。
また、同じ形状のエネミー(色が非常に薄い)がゲームセンターのウイルスバスティングゲームのラスボスとして登場しており、炎山のバトルチップによる援護を受けたロールに倒された。
…というか炎山のバトルチップ一発(描写から恐らくブラックホールかダークホールの様な即死系チップ)で即デリートされたため、あまり強くない様子
その後の展開から考えても、結構倒しているナビが多いため所詮同系統なだけの可能性が高い。
ドリームビットは劇場版にて『No.1017』という自律稼働型のロボットとして多数登場。
ロックバスターが効かないほどの頑強な装甲が特徴だが、頸部が弱点であり、バレル大佐は鋼鉄棍を弱点に突き立てる事で対応していた。
ドリームウイルスR
『ロックマンエグゼ トランスミッション』で登場するウイルスであり、元WWWの幹部である「教授」により作成された。
彼はワイリーを崇拝しており、意思を持つウイルスである「ゼロ」を利用してあらゆるネットワークやネットナビから蓄積した情報を元にドリームウイルスを再構築、強化した姿。
教授の発言がハッタリでなければ予算と時間さえあれば何度でも作り直すことが出来るらしい。
外見もより大型化し、禍々しい深緑に変色。全属性の攻撃をしてくるなど正にドリームウイルスの究極形態である。ドリームオーラも強化され、通常形態を凌駕する圧倒的な性能を持つ。
第二形態も存在し、巨大な外殻を捨て、コアを抱えた赤い蛹のような姿をしている。
攻撃方法は少ないが、一部の攻撃によるダメージが300という破格の攻撃力を持つ。
(ロックマンエグゼではHPは1000あればかなりタフな部類に分けられ、300ダメージは壊滅的な被害をもたらす。)
関連タグ
ワイリーマシン:ドリームウイルスはある意味エグゼ版ワイリーマシンと呼べる