他力本願
たりきほんがん
本来の意味
他力本願とは、阿弥陀如来による、衆生の浄土へ往生することを確証させる力のことである。
阿弥陀如来(参考)
なので、他力といってもいろいろあるのだが、浄土宗や浄土真宗など「浄土教」と総称されるグループでは、阿弥陀如来(阿弥陀仏、無量寿仏)が、仏になる前に立てた誓い(「願」「本願」)を成就させた結果、ありとあらゆる生き物(人とか動物とか神とか)を浄土に往生できるようにした力(およびその作用)を、「他力本願」と呼ぶ。
特に浄土真宗では、阿弥陀如来の本願は、浄土に往生する瞬間だけではなく、いつでもどこでも浄土に往生することが確約された力として働き続けているとして、そのことに感謝するために念仏をしている。
対義語は「自力作善(じりきさぜん)」だが、「俺は自分で何でもできる」とか考えがちな人間が自力で悟りを開くのは極めて困難なため、そちらから往生をアプローチするのは、浄土教ではあまり良い手段とみなされていない。
よく間違われる誤用
浄土真宗の信者が少ない関東を中心に、「他人任せ」「成り行き任せ」「他人が挙げた成果を当てにする」という意味で使う例が見られるが、それらは明らかに誤用であり、北陸・東海地方以西の出身者に対して使うと、貴方の評価が急落する可能性が高い。それどころか、浄土系仏教各派の団体から直接抗議される可能性がある。
事実、光学機器メーカーのオリンパスが2002年に全国紙に「他力本願から抜け出そう」と広告を掲載した際、真宗教団連合から「広告の表現は多くの門徒の心を踏みにじる」と強く抗議され、広告を全面的に撤回して謝罪した経緯がある。
なお、メイン画像の背景の滋賀県豊郷町一帯も、浄土真宗の信者が多い。地元の人の前では、口が裂けても誤用は避けること。
pixivにおいて
pixivでは、誤用によるものが主流を占めているが、そもそも正しい意味ではタグとしての汎用性に欠けるから仕方ない面もある。
他者のイラストの一部利用・改造など
他の絵描きさんの素敵なイラストに触発されて、シチュエーションや配置をいじったもの。
この場合、「塗ってもいいのよ」とかフリー素材とか、あらかじめ作者がいじるのを許可しているものは含まない。
素敵な素材を利用する
外部のフリー素材などで、素敵なものを使用。
素材がpixiv内のものであれば、「塗ってみた」タグを使用する。
募集
企画署名募集や色塗り募集など。作品内の登場人物が募集を行う場合を含む。
色塗り募集の場合、「塗ってもいいのよ」「塗り絵」を使うのが普通。
シチュエーション
登場人物が投げやり気味に事態を押し付けるもの。
ネタ系
ネタ。
タグ付けの際の注意
「誤用」の項にあるように、「他人任せ」という意味だと誤解している人が多いため、投稿者以外が付ける際には、
- 宗教的要素を含まないイラストである。
- ネタとして通用しない恐れが微塵も存在しない。
- (1)(2)が独りよがりの考え(=自力)ではない。
ことをあらかじめ確認しよう。
関連イラスト
上記各項目を参照。