概要
史上初のOVAは、TVアニメ『魔法のプリンセスミンキーモモ』の放送延長によって放送枠を失ったことでビデオ専売用として作られたオリジナルアニメーション『ダロス』である。
当時のビデオ作品の価格は高く1万円前後するものが大多数であり、アニメは基本は無料、有料でも映画館でお金を払う程度であったが、ビデオデッキの普及に伴いレンタル店が増加していたことも手伝って、この形態での作品の制作が続々となされるようになっていった。
昨今のアニメやゲームを含むサブカルチャー全般に多大な影響を与えたファンタジーアニメ「幻夢戦記レダ」もこの時期に作られたOVAである。
1990年代~2000年代にかけて、完全新作のOVAは少なくなっていく。
主にTVアニメシリーズの後日談や番外編、エピソード0と云える前日談、TVゲームの外伝作品・新作の制作や規制の関係上TVで放映出来ないようなR-18ものがほとんどとなっており、かつてはOVAとして制作されていたようなジャンルのアニメ(高年齢対象のロボットバトルものや性描写控えめの子供向けでない美少女もの等)は深夜やCSでTVアニメとしてオンエアされるようになってきている。(売り上げが振るわなければ赤字であるため、既存の作品のファンをそのまま取り込むことが見込めない完全新作は作りにくい)
OVAという名称は流行当時の映像媒体がビデオテープだったことから来ているが、すでに廃れてDVDが一般的となった現在でも慣例的にジャンルの名称として使われ続けている。一応OAD(Original Animation DVDの頭文字)という単語もあるが、こちらはコミックス単行本に付属する新作オリジナルアニメを指すことが多い。