概説
大河ドラマは、1993年以降、「琉球の風」「炎立つ」花の乱」の3作は、それまでの1作品1年間ではなく、半年から9か月の放送となったが、視聴率的には低迷していた。その中で1年間の形式に戻って、最初の作品となった。
脚本はジェームズ三木、音楽は池辺晋一郎が充てられた。この2人は、かつて、近代路線に変更して低迷していた大河ドラマを復活させた独眼竜政宗のコンビでもある。
舞台は、それまでの大河ドラマが扱っていた戦国や幕末のような動乱期ではなく、太平の世であったが、逆に将軍家のファミリードラマという路線を取り、ベテラン俳優を配する、江守徹扮する近松門左衛門がナビゲーターとして登場する、忠臣蔵や江島事件などを取り入れて山場を設けるといった工夫で、大河ドラマの復活につなげた作品である。また、同じく吉宗を主人公とした暴れん坊将軍と視聴率のみならずストーリー内容でもいい勝負を繰り広げた。