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炎立つ

ほむらたつ

「炎立つ」とは、1993年から1994年にかけて放送された、「NHK大河ドラマ」の第32作目。全35話。
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概要編集

1993年7月4日から1994年3月13日にかけて、全35回を放送。前作『琉球の風』に引き続き、いわゆる主流の歴史観では顧みられる事の少ない悲哀の歴史を描く大河ドラマとして、11世紀後半の藤原経清から12世紀末期の奥州藤原氏の滅亡までを描いている。

奥州藤原氏の3世代を3部構成で描くという都合上、本作で扱われた年代の範囲は150年近くと大河ドラマとしては非常に広く、また源平合戦をメインとして扱った作品を除くと、10世紀前半を舞台とした『風と雲と虹と』(1976年)、10世紀後半~11世紀初頭を描く『光る君へ』(2024年予定)に次いで古い年代となっている。


推理・伝奇ものなどに定評のあった高橋克彦による同名の小説を原作とし、『草燃える』(1979年)など過去にも大河ドラマへの参加経験のある中島丈博が脚本を担当した。一方で当初ドラマに先行して公開される予定であった原作は、高橋の執筆の遅れなどによってドラマの進行に間に合わず、結果としてドラマの方は第二部の途中からNHK側の主導によるストーリーが展開され、原作とは一部の展開や登場人物が相違する格好となった。

こうした原作と脚本の内容の相違も含め、本作は原作者や出演者と、制作サイドの間で軋轢が生じていた事を後に中島が自著の中で明らかにしている。


本作の企画当時、NHKでは大河ドラマの制作体制をスリム化する方向へと動いており、本作は前作『琉球の風』と併せその準備期間として位置づけられた。9ヶ月間という1年未満の放送期間、そして越年での放送という変則的な日程もその一環であり、翌年度以降は連続テレビ小説と同様に、半年で1作品というサイクルへと移行する構想が立てられていた。

もっとも諸般の事情からこの構想は頓挫し、次作『花の乱』が当初の予定を変更して本作と同じく9ヶ月間放送された後、1995年の『八代将軍吉宗』からは再度1月スタート・1年間の放送期間というサイクルへと回帰している。

放送期間中に年を越した作品は、2021年現在では本作と、『麒麟がくる』(2020年1月 - 2021年2月)の2つのみであるが、当初から越年を見越して制作されたのは本作が唯一となる(『麒麟がくる』は放送開始前の出演予定者の不祥事や、放送期間中の新型コロナウイルス感染拡大など不測の事態に伴い、変則的な日程を余儀なくされたものである)。


物語編集

第一部「北の埋(うず)み火」(第1回 - 第12回)

奥州藤原氏の開祖で、陸奥の在庁官人であった藤原経清(演:渡辺謙)は、朝廷への失望から在地の豪族・安倍氏と組み、朝廷との戦いに身を投じる。源氏の棟梁である源頼義や、その子義家との長い激闘はしかし安倍一族の敗北に終わり、経清も非業の最期を遂げる。


第二部「冥(くら)き稲妻」(第13回 - 第20回)

経清の遺児・清衡(演:村上弘明)は、母の再嫁先である清原一族の中で雌伏の時を過ごしつつ、亡き父の無念を晴らし奥州に独立国家を打ち立てる夢を抱いていた。やがて清原一族内部の争乱に巻き込まれていった清衡は、陸奥守となっていた源義家の力を利用しつつ夢の実現へと邁進していく事となる。


第三部「黄金楽土」(第21回 - 第35回)

清衡が奥州に一大勢力を築いてから半世紀あまり。彼の孫・藤原秀衡の元で平泉は栄華を極めていたが、時代の流れは平氏政権を経て、それに反旗を翻した源頼朝を中心とした坂東での武家政権樹立へと移ろいつつあった。秀衡の子である藤原泰衡(演:渡辺謙)は、絶え間ない時代の変化や源義経の庇護などを通して様々に苦悩しつつ、奥州の民の平和と文化を守るべく模索を続けるが・・・


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大河ドラマ

平安時代 奥州藤原氏


琉球の風→炎立つ→花の乱

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