概要
「ツライさん」とは、『けものフレンズ』の登場キャラクター・アライグマ(通称・アライさん)の二次創作ネタの一つ。
その名の通り「アライさん」の頭の一文字を改変しただけの単純なネタであるが、元々はアライさんと愛称が同じプロ野球選手の新井貴浩(広島東洋カープ)がFA会見の際に発した「辛いです。」というコメントにより「辛いさん」という渾名が付けられたことに由来している。
アニメ版の放送開始当時から、ネット上ではアライさんと新井選手をかけたネタは数多く投稿され(→25番というフレンズ)、その過程で前述のFA会見の場面をアライさんに置き換えたネタイラストもみられるようになり、ここではじめて「ツライさん」という呼称が用いられるようになる。
その後、とある掲示板において、アニメにおけるアライさんの顔を改変した画像が投稿される。元画像のアライさんは力強いツリ目と笑みを浮かべた口元といった、自信に満ち溢れた顔付きであるのに対し、改変された画像では瞼と眉の向きが左右に、口が上下に反転され、哀愁漂う弱々しい困り顔に加工されていた。
そのなんとも言えない辛そうな表情が閲覧者のツボをとらえ、二次創作におけるアライさんの新境地としてジワジワ広がりを見せていくことになる。
世知辛いのだ…
Pixivユーザーでもあるパン氏がTwitterで公開した「ツライさん」を題材にした漫画シリーズがネットニュースで取り上げられるという珍事を発端として、昨今では現代社会の荒波に揉まれるアライさん(所謂現代パロディ)というネタが定着しつつある。
その他、そもそもアライグマ自体が国内では特定外来生物に指定(つまりのけもの)されていることを背景にしたネタも極稀に存在する。ただ、アライグマが害獣扱いされる発端となったのも、一時のブームに便乗しペットとして国内に大量輸入した末に放逐するという人間たちの身勝手なエゴによる弊害であることを鑑みると、なんとも居た堪れない話である。