ワスチャ・コーダンテ・メル・ダージリング・天照
わすちゃこーだんてめるだーじりんぐあまてらす
解説
ワスチャ・コーダンテ・メル・ダージリング・天照とはファイブスター物語の登場人物で、アイシャ・コーダンテの年の離れた妹である。
パートナー・ファティマはバランシェ・ファティマのヒュートラン。
ファイブスター物語の中では主に外伝「promenade(プロムナード)」及び第六話「マジェスティックスタンド」のパート3に登場し、特に前者においては主人公を務める。
デルタベルン星の統一国家AKDの筆頭王家であるコーダンテ家の跡取りとして生を受けた彼女は、謀略により幼くして両親を失い、姉・アイシャの庇護の元に育った。
しかし、姉に比べて騎士としての才能や王族としてのカリスマ性には恵まれず、結果として周囲の視線に負け、星団暦3007年に姉がルーマー王国に籍を移したことで彼女の庇護を喪ったことを切っ掛けに逃げるようにして星団屈指の名門校「メサ・ルミナス学園」に幼名の「ちゃあ・てぃ(茶茶)」の名で入学。
クローム・バランシェの屋敷で住み込みメイドとしてアルバイトしていたことがあり、パートナーであるヒュートランとはそこで知り合った。
星団暦3030年の魔導大戦勃発後、在学中に出会った友人キルスティンことナトリウム・シング・桜子に誘われ動乱のボォス星に、先輩であるショーディーことヨーン・バインツェルを探し、さらに没落してお取り潰し寸前のコーダンテ家を再興するべく武勲を挙げために旅立つ。
トレードマークは巨大な紐付きがま口財布。これはルミナス学園在学中、カフェでアルバイトしていた時にチップを入れるために買ったもので、大人になってからも身に着けている模様。
人物像
王族に似合わず、ごく当たり前のどこにでもいる少女。
その当たり前さというか普通さ故に、そういった常識を大いに欠いているアマテラスに重宝され、かわいがられている一方で、庶民受けが悪く、長きにわたって姉と比べられて苦しんできた。
王族としてのカリスマ性や騎士としての才能は皆無であるが、彼女と接した者は不思議なことに彼女に愛着を感じてしまうという類稀な人間的魅力を持つ。
また、姉同様の政治の才らしき物には恵まれていたらしく、ボォス星においてはいきなりメヨーヨ朝廷との間に不可侵条約を締結させたり、フィルモア帝国に目を付けられたりと大忙し。
天照家の皇位継承順位は3位。だが神であるアマテラスとファティマであるラキシスの間に世継ぎが生まれるわけもなく、アイシャは子供を産む気がないので実質的に皇位継承1位。
後にコーダンテ家の正式な跡取りとして呼び戻され、ルート・コーダンテに連なる血筋を遺すことになる。その意味で、王家直系の血をつなぐ天照家最重要人物である。
騎士として
とにかく騎士としては絶望的に弱い最弱の騎士である。
その弱さは本来騎士よりも弱く作られているファティマに組み付かれただけでも動けなくなってしまうほど。
パートナーのファティマはバランシェ公の最高傑作とも呼ばれる最強にして幻のファティマ「ヒュートラン」ではあるが、選ばれた理由は騎士としての能力のヘッポコさ故の事。
またボォス行においては、その能力の低さを心配したアマテラスにより、MHルミナスミラージュ(中身は究極のMHナイト・オブ・ゴールド(GTM帝騎マグナパレス))を貸与されている(アマテラス曰く、「レッドミラージュでもまだ不安」)。
初陣となった魔導大戦でのクライマー・パイドルとの戦闘では、パイドルが天位の称号を持つメヨーヨの筆頭騎士であったとはいえ、究極のMHであるナイト・オブ・ゴールドに乗った上で最強格のファティマであるヒュートランの毎秒56兆7000億回という常時レッドゾーンの予測演算による行動サポートという超豪華装備を以ってしてもなお大苦戦。
たまたま足を滑らせて出したラッキーヒットでパイドルを撃退することには成功したが、結局それ以外ではロクにダメージも与えられなかった(斬りつけてもぺちんという音しかしない)。